表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
107/154

第25話 大宴会(二) ③


「みんな……ありがとう! あっ、僕、明日は朝のバスで行くから、そろそろデザート食べて、早めに寝ようかな」


 ちょっと照れながらジュンジは、きよちゃんのお土産のコンビニ袋から茶色のまんじゅうを取り出した。


「あっ、いいなぁ。俺も食べたーい!!!」


 雅親も袋に手を突っ込むと、三本入りのみたらし団子をとった。


「わぁ、団子、久々だなぁ。おいしそー」


 団子にテンションを上げ、浮かれる雅親を見て、きよちゃんは満足げだ。


「じゃぁ、私もおまんじゅうもらおう」


「おい、雅親! 俺にもくれよー」


 全員にきよちゃんのデザートは行きわたった。


 おいしい、おいしいと食べる皆を見て、嬉しくなったきよちゃんは鮮やかな緑色のまんじゅうをぱくりとかじる。


「あっ、きよちゃんもおまんじゅう食べるんだね」


 美希果は不意に言った。


 今はメイクによって、セクシー美女顔のきよちゃんではあるが、本当の顔は酒まんじゅうのはずだ。


「えぇ、私おまんじゅう好きなの。特にこしあんが……」


「私もこしあん好きよ。なめらかでいいよね」


 あぁ、そうなんだくらいのテンションで美希果は納得している。


 やっぱりみんなそこ、気になるよね……ジュンジは心の中でそっと思う。


 皆、まんじゅうや団子をそれぞれ食べ終えると、美希果が入れてくれた温かいほうじ茶を飲んだ。


 まったりとした時間はあっという間に過ぎていき、ノブオとジュンジは仲良く歯をみがいた。


 雅親はいつの間にか、さっさと屋根裏の部屋へ帰っていったらしい。


「じゃぁ、僕たちはこれで失礼します。今日は本当にありがとうございました」


「今日は久しぶりに、本当に楽しかったよ。ありがとう」


 居間のガラス戸の前で、ジュンジとノブオはそれぞれ、美希果ときよちゃんに礼を言った。


「私もすごく楽しかった! あんなに嬉しそうな雅ちゃんは見たことなかったかも。こちらこそ、ありがとう。ゆっくり休んでね」


 美希果は優しく声をかけた。


「私と美希果はもう少し、お茶するから。そしたら私はまたピンクの世界へ帰るわね」


 きよちゃんが両手で大切そうに持つ湯飲みからは、温かい湯気が立ちのぼっている。


「あっ、そうだ。ストハニゲさんにもよろしくお伝えください」


 ジュンジはストハニゲの存在を思い出した。


 横で、ノブオもそういえば、という顔をしている。


「あぁ……そうね。ストハニゲも元気でいるから大丈夫よ。ちゃんと伝えるわね」


「ありがとう。気を付けて帰ってね、きよちゃん。じゃぁ、おやすみなさい」


 ジュンジが言うと、ノブオもどうも、どうもとお辞儀して、その場を後にした。


 ジュンジは部屋へ戻ると、すぐに布団へと入った。


 きよちゃんと美希果はどんな話をしているのだろう……


 そんなことが頭をよぎったが、疲れ切っているジュンジはスンっと眠りに落ちるのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ