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No.33 どんなに姿が変わっても、やることは変わらないよ

 グラビティゴーレムは、赤黒いオーラを纏う。その時の僕は、MPの消費量から必殺技がくると勘違いしていた。


 グラビティゴーレムは、浮かべていた岩石8つを本体に近づける。そして、岩石を本体を隠すように纏い始めた。纏い終わった後、4か所から土くれが噴出す。次第にそれが固まっていき、巨大な人型の姿にになっていく。中心に岩石の塊があり、そこから手足が生えているように見えるので、見た目は悪い。だた、ステータスが変化していることに僕は驚いていた。


 ♡♡♡♡♡


 名前:グラビティゴーレム

 Lv:540

 HP:300/1,000

 MP:924/8,240

 (呪い:逃走不可)

 STR:0→8,000

 DEF:7,200

 INT:1,000

 RES:3,400

 AGI:10→1,000

 DEX:5,400

 LUK:270

〈スキル〉

「浮遊」「転がる」「岩石操作」「DEF強化+」「RES強化」

「コアの誓い」「秘密の試練:逃」

〈魔法〉

「ダークボール」「ダークショット」「ダークブラスト」

「グラビドン」「磁力付与」「グラビティーフィールド/〇」

「岩石生成」「岩石強化」「岩石:効果付与」「岩石爆破」「岩石融合」


 ♡♡♡♡♡


「コアの誓い」

 MP3,000 アクティブ

 コアに物質を融合する。魔法を1つ解放する。

 自身の固有の能力が使えなくなる代わりに、ステータスを大幅に強化する。

 融合した物質の属性により強化されるステータスが変化する。


 魔法「グラビティフィールド」を使用可能

 物質:岩石(土) → 1つにつきSTR+1,000強化する。


 ♡♡♡♡♡



 スキルと魔法による遠距離攻撃主体から、物理特化の化け物近接型に変化した。

 それに見た感じ、第二形態である。本来なら心躍らせてワクワクしていた所だが、状況が状況だ。戦いが終わるまで我慢だ。


 変形に時間がかかっていたので、ついでにこの変形の正体はこれだろうと予測していたスキルを確認した。

「グラビティフィールド」の使用許可?

 なんだろう。まだ変形の途中だから確認しておこう。



 ♡♡♡♡♡


「グラビティフィールド」

 継続MP1  使用制限あり

 グラビティフィールドを展開する。フィールド内に重力の磁場が生まれ機動力を変化させる。フィールド内に存在する自身以外のすべての存在に〈沈黙〉を付与する。

 

 フィールド内ではAGIを強制的に1,000にする 

 (属性:闇)(状態異常:沈黙)


 ♡♡♡♡♡



 「グラビティフィールド」やばくない。確か『沈黙』の状態異常って、アクティブ系の〈スキル〉〈魔法〉が使えなくなるんじゃなかったっけ。それに、フィールド内だとグラビティゴーレムと同じAGIになる。アドバンテージがなくなる。

 コイツと肉弾戦をしろってことか。ムリだよ。

 継続MP1消費だから、発動すると1秒間にMP1消費続ける。コイツの残りMPは924。924秒もあるのかぁ。大体、15分ぐらい。


 さようなら。僕の人生はここまでらしい。



 そんなことを考えている間にグラビティゴーレム(第二形態)は完成している。今の状態は、両腕を地面に押し付けている。僕が現実逃避している最中にグラビティゴーレムは何かの儀式をしているみたいだった。


「ゴゴッ!ゴゴゴゴゥ!」


 耳に響く音で現実に戻された。

 お前しゃべれたの?

 こんな状態でも僕は、呑気なことを思うらしい。


 グラビティゴーレムの儀式が終了する。その瞬間、赤紫色の謎の文字たちが、グラビティゴーレムを中心にボス部屋の床すべての広がっていく。

 それは僕の足元にも広がり、僕は体全体に圧力を感じることになった。

 気づいた時にはもう遅かった、あれは「グラビティフィールド」のための儀式だったのだ。



 グラビティゴーレムが歩いて僕の元に近づいてくる。先ほどより動かしづらくなった体と無理やり動かし走って逃げる。なんか僕、ボス戦始まってから走って逃げているだけだなと思いつつ走る。

 追いつかれても、歪で大きい図体《ずうたい》の所為で緩くなっている足元を潜り抜け逃げた。


 僕にできることは、逃げ回ることのみ。しかし、永遠には逃げられないだろう。体力的な問題があるし、グラビティゴーレムも足元対策してきている。足元に小さい手を生やすのは反則だろ。



 何かできないのかと自身のステータスを出す。スキルも魔法も使えないし、ステータス的にグラビティゴーレムに敵わない......あれ?


 なんで僕はステータスが見れたのだろう?

 ステータスを見るには、【ステータス】と声に出す必要がある。

 【ステータス】はステータス外《《スキル》》だ。例にもれず〈沈黙〉中は使えない。〈沈黙〉の状態異常はこれもあるので、恐れられているのだ。


 自身のステータスを見る。

 状態異常が表示される部分を確認する。


「ダンジョン脱出不可...逃走不可はあるな。あれっ沈黙がないぞ。なんで?

 まぁいい、〈沈黙〉がないならスキルが使えるな。『ダイスロール』!!」


〈沈黙〉の状態異常を受けていないことに気づいた瞬間、即「ダイスロール」を使う。真上に出現するサイコロを放置し、逃げる。

 グラビティゴーレム(第二形態)は近接特化だ。タイミングを合わせればサイコロをキャッチすることもできたがやめておく。

 それよりも、数で攻めた方が確率的にグラビティゴーレムのHPを削れると思った。


 それから、グラビティゴーレムの攻撃を避けつつ、サイコロを出現させる。いくつかはグラビティゴーレムに回収されたが、【3の目】によって回復するMPを湯水のように使って「ダイスロール」を使う。


 こうして、僕はグラビティゴーレムを倒すことができた。


 絶対【1の目】3回以上出てたよ。

 アンラッキーって、魔物のHP回復させる効果もあったのかな。終わったことだしどうでもいいか。



 ただ、誤算だったのはグラビティゴーレムを倒したことで、戦闘中グラビティゴーレムに回収されたサイコロが落ちて転がり、【4の目】が3つも出たのだ。


 んんっ?アンラッキーの効果はって?

 あそこにある木箱を見れば一目瞭然だろう。それよりも、思ったよりレベルが上がらなかったんだよ。すごく悲しい。


 ほら、アンラッキーでしょ。

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