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No.34 この職業にも分岐があるんだね。

 グラビティゴーレムとの激戦《運ゲー》を制して、僕はレベルが上がった。


 グラビティゴーレムのレベルが540。僕のレベルが21である。良くこのレベル差で勝てたものだ。何《なに》かと運が良かったことが勝利につながった。



『錦戸翔《にしきどかける》のレベル100に達しました。これまでの戦闘経験から算出した3つの分岐が発生しました。以下の中から1つお選びください。』


 どこからともなく機械的なアナウンスが聞こえてくる。それとは別に、自身の目の前にステータスと似たものが表示される。


 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 以下の中から1つお選びください。選択後の変更はできません。

     

   ・マジックギャンブラー

   ・闇ギャンブラー

   ・天命のギャンブラー 


 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 これは、分岐だ。レベル100になるのと同時に現れるものだ。これまでの戦闘経験、使ったスキルや魔法の回数、使用している武器など、レベル0からレベル100に至るまでの行動から、その人に適した成長分岐を3つ用意してくれる。

 レベル100に至るまでに手に入れたスキルや魔法のダメージは最大100までのものしか存在しない。グラビティゴーレムのステータスと比べると、僕の魔法の「ワンペア」が雀の程度のダメージ底上げしかできなく、意味の無い魔法だと知ったはずだ。


 それに、政府が指定するDランクダンジョンの推奨レベルは35~100である。Cランクダンジョンは100レベル以上でなければ入ることができない。Cランク試験を受けるための条件に含まれているからな。ここが、プロと一般人との冒険者の違いだ。Cランク冒険者から『プロ冒険者』と呼ばれる所以《ゆえん》でもある。


 この分岐は、一般職業が11種類しかないこの世界で、固定されていた職業が変化する言った意味で有名だ。1人ひとりに個性が生まれるのだ。強くなれば、非公式ながらも二つ名を与えられることもある。覚醒者にはあまり関係ないが、一般職業を持つ冒険者が夢見る世界だ。

 ただ、レベル100になるまでに途方もない戦闘回数とこなす必要がある。僕みたいなボス魔物周回や格上魔物との戦闘によりレベル100に至る方法は、この世界ではイレギュラーに分類される。



 そのくらい、このレベル100の職業分岐は重要なものになっている。

 そろそろ、僕の分岐について詳しく確認してみようか。


 ◆◆◆◆◆


『マジックギャンブラー』

(補正:初期MP+5、初期INT+3)に変更


 魔法をメインに戦うギャンブラー。通常の攻撃魔法を覚える。

 戦闘中パーティー支援する魔法を覚えるが、運によっては魔物を強化したりパーティーを壊滅させてしまったりすることがある。


 条件:一度でも魔法を使用したことがある

   INT100以上である(スキル・魔法・装備による強化無しで)

 ◆◆◆◆◆


『闇ギャンブラー』

 (補正:初期LUK+2、初期INT+8)に変更


 姑息な手を使い運を操作するギャンブラー。闇属性を中心とした魔法を覚える。

 状態異常による搦め手を得意とし、一部のスキルの効果を変更する魔法を覚える。


 条件:一度でも状態異常攻撃を無効化したことがある

   自身が望んだ結果にならなかったことが100回以上ある

   いずれかのステータス数値が1,000を超えたことがある

 ◆◆◆◆◆


『天命のギャンブラー』

 (補正:初期LUK+10)に変更


 運命を捧げて戦うギャンブラー。様々なスキル・魔法を隔てなく覚えるが、運に左右されるものが多い。スキル・魔法によってはリスクの高いものが存在するが、その分の見返りが大きくなっている。


 条件:一度でも職業固有のスキル・魔法を使ったことがある

   自身の生命の危機に打ち勝ったことがある

   LUK1,000以上である(スキル・魔法・装備による強化無しで)

 ◆◆◆◆◆



『マジックギャンブラー』は、名前の通り魔法を主体に戦う職業らしい。ソロでいる分には、ギャンブルから解放されるみたいである。脱ギャンブラーのルートだろう。正直、3つの中で一番安定して戦えそうな感じはするが、ギャンブラーとしての職業個性が潰されそうな気がする。


『闇ギャンブラー』は、運に頼らないように戦えるルートだろう。条件から考えれば、ギャンブルに負け続けたせいで闇落ちしたギャンブラーって感じかな。悪くないな。中学生の時に憧れたよ。封印されし我が右手......黒歴史だ。


 最後の『天命のギャンブラー』は、運に極振りした職業っぽい。ハイリスク・ハイリターンの精神で戦うらしい。今までとあまり変わらないな。



 うーん.....悩むなぁ。

『マジックギャンブラー』は無しだ。通常の攻撃魔法は魅力的だけど、今までの経験の所為で安定というものが、少し怖いのだ。運に身を任せすぎた所為だろうか。勝負に勝った瞬間の脳汁がドバッと出る感覚の所為だろうか。僕には分からないよ。


 そうすると残りは2つになる。

『闇ギャンブラー』と『天命のギャンブラー』だ。

 どちらも楽しそうである。でも、やっぱりあのとき最初に決めたことだ。LUKの可能性にかけてみるってね。僕はこっちを選択するよ。



 本来のステータス↓↓↓


 ♡♡♡♡♡


 名前:錦戸《ニシキド》 翔《カケル》

 職業:天命のギャンブラー(補正:初期LUK+10×10)

 Lv:157

〈ステータス〉

 HP:1/471

 MP:288/314

(呪い:ダンジョン脱出不可)

 STR:314

 DEF:157

 INT:157+3(160)

 RES:314

 AGI:471+5(476)

 DEX:471

 LUK:16,171


〈スキル〉

「ダイスロール」「ダイスロールⅡ」New

「コイントス」「コイントスⅡ」New

「ポーカーフェイス」

「シャッフル」「ガチャ」

「単勝一点賭け」New

「賭博師の衣嚢《いのう》」New

〈魔法〉

「ワンペア」「ツーペア」New「スリーカード」New

「レイズ」「コール」New「オールイン」New

〈装備〉

 武器:

 防具:兎型の片耳イヤリング(頭) INT+3

    瞬兎足《しゅんとそく》(足) AGI+5

   

   なんの特徴もない普段着

〈アクセサリー〉

 大罪の指輪【強欲】

 (呪い:装備固定) 「共鳴」

 

 ♡♡♡♡♡

おまけ


 なぜ主人公は、状態異常の〈沈黙〉にならなかったのでしょうか?


             ↓↓↓


 主人公は、グラビティゴーレムの「グラビティフィールド」による〈沈黙〉を無効化しました。

 やっとの意味で、本来の『ポーカーフェイス』くんの性能が活躍しました。



 『ポーカーフェイス』 パッシブスキル


  精神系の状態異常攻撃を無効化する。

  表情の変化が難しくなる。



 精神系の状態異常とは???

 状態異常は全部で10種類あります。


 睡眠、麻痺、火傷、凍傷、拘束、混乱、魅了、毒、盲目、沈黙



 この中で精神系に分類されるのは、


 睡眠、混乱、魅了、沈黙


 睡眠:眠いな思うのは精神的な感覚。眠いけど2・3徹夜する人いるでしょ。

 混乱:精神的に強ければ、冷静に物事判断できるでしょ。

 魅了:言わずもがな。

 沈黙:一部の方には失礼な言い方になってしまうかもしれませんが、言葉を発するという行為は心の持ちようでしょ?

 例えば、荷物を大量に持って階段を上るおばあちゃんに、声をかけて助けるか何もしないでいるか。自身の心の気持ち次第(勇気)。そんなイメージなため精神系に分類。



 作者の勝手な解釈なので許してください。

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