No.24 Eランク試験編:8 決戦!シャドーウルフ(1人だけ2回目)
僕はレンに起こされた。
『起こさないでください』と書いてあったのに起こされた。冗談だけど。
助かったと起こしてくれて、試験時間寝過ごすところだったよ。
それで今何時。えっ?15時30分。ギリギリやん。
彼女達はここに着いたばっかだそうなので、10分ほど追加で休憩した。
休憩中に作戦会議した。
「ここのボスは、シャドーウルフだよ。一体の大型オオカミ。それで、途中からバラバラに分裂する。体力が低くなる代わりに固定ダメージ系のスキルをもって....いるらしい。」
軌道修正頑張った。ダンジョンボスに1人で挑んだことはばれてはいけない。目覚めたての頭ではこれが限界だった。
「なんで、ボスがシャドーウルフって知ってるの。」
レンからジト目をもらった。やばい。
「先に、ボスに、挑んだパーティーに、教えてもらったんだ。」
完璧な返答だ。これでもう踏み込んでこないはずだ。(にやり)
「カケル君はさっきまで寝ていたのでしょう。いつどうやって、どのようにして、どのパーティー聞いたのでしょうか?」
サエカさんの返しに、僕は負けました。
即その場で、土下座して
「すみませんでした。僕の負けです。」
ばれたら即謝る。これ常識。
これで、彼女達に許しを願う。だって暇だったんだもん。
まあ、怒られました。それもプンプンと。可愛かったです。
役得を感じました。
その後は事情を話して、少しだけ納得してもらい、時計を見せて時間がないアピールをする。これで難は逃れた。
「あとで、お仕置きね。」
ボスの門をくぐる前にさらっと言われたよ。肝が冷えたよ。
すごく冷たい声だった。
☆☆☆☆☆☆
さてこちらボス戦になります。
シャドーウルフこと、大きいワンちゃんです。
僕はすでに合っているの、相手の行動はすべてお見通しです。
配置は、僕と剣士のレンが前衛。中衛にミライがいる。遊撃隊だね。
そして、後衛に回復術師のサエカと護衛としてカコがいる。
自然とこんな配置になった。
初手はレンに譲り僕は傍観する。だってあいつ対して強くないし。僕の遊び相手だし。
何もしないのも憚られるので、魔法「ワンペア」を試し打ちする。これがなかなかまっすぐ飛ばないんだよな。3発ほど撃って、1発しか当たらない。要練習。
ついでに、「コイントス」を試した。こういったスキルは珍しいのか、後ろからガンガン視線が当たる。ただ、遊ぶなって言いたいだけかもしれないが。
勇者とドラゴンのコインをキャッチし、飛ばす。
チャリン、リンリンリンと音を立てて、勇者面で止まる。表だ。
可愛そうにシャドーウルフ君。君のステータスは半減だよ。そう思ったがステータスが半減したような動きには見えなかった。
「あれっ?ステータス半減してるんじゃないの【ロックオン】。半減してねーじゃん。どういうこと?」
シャドーウルフのステータスを確認してみて、僕は無駄に叫んでいた。ついでにさっきの「コイントス」はただ遊んだけらしかった。コインは消えてるし、MP減ったからスキルは発動したはずだ。
「なぜ、ステータスが下がっていない。うーん。」
戦闘中呑気なものである。その場に立ち止まり、腕を組み、頭を傾げて、目を瞑ってうなる。はたから見ればバカにしか見えない状況だった。
他の4人には余裕がないので、今、彼を怒れる人は存在しなかった。
そして、シャドーウルフが溶けて、黒い水たまりを生成した時、1つの仮説が生まれた。
『コイントス』は【ロックオン】した相手を対象に効果が発動しているのではないか。
僕は癖で初手ロックオン派である。そのままステータスを放置して、戦っている。大体一撃で終わるので、消すのが面倒というのも理由である。
たまたまロックオンした相手に「コイントス」を使っていたのだろう。今まで気づかなかった。今回は、シャドーウルフのステータスを知っていたので、ロックオンしなかった。
なんか、頭がすっきりした気がした。(目の前では、6体の小型ウルフが駆け回っている。)
すっきりしたので、本格的に戦闘に参加することにした。6体は、別個体になっているから魔法「レイズ」を使って、使った一匹をぶん殴る。
「レイズ」魔法なので発動すると、指先から極細レーザービームが飛び出る。それが当たった相手のSTRとINTが2倍になる。当然、僕も2倍になっている。
小型オオカミ、一撃粉砕。オーバーキルだよ。破裂しちゃったし。
後は、暇つぶしに「ダイスロール」も使ってみる。
ゴロゴロ『2』。
自分のステータス1.1倍になったよ。(小数点以下切り上げ)
僕が考察から気づいた時には6体になっていたので半分はもらう気でいた。今は4体目を瞬殺して、彼女達の方を見学している。
ちらりと見た時は4人で固まって、2体を相手にしていた。
今は、1体はすでに倒しており、残り1体と戦闘を続けていた。彼女たちのステータスを見ても大丈夫そうなので任せることにしたよ。
数十秒後、残り1体を倒し切って喜んでいた。あの空間に僕が入れると思うなよ。女の花園だぞ。拍手は送ったよ。聞こえてなさそうだけど.....
しばらく彼女たちが喜んでいる姿を眺めつつ、ダンジョン攻略報酬の宝箱を探す。
「うわ。金箱だ。やったぜ。」
1人で喜んだよ。金箱という声が聞こえたのか。その魅力的な宝箱に目が引かれたのか分からなかったが、彼女達は、宝箱の近くにいる僕のそばいたよ。瞬間移動かよびっくりしたよ。
「これぞ、僕のスキル『ガチャ』の力だ。」
金の宝箱に触れ、彼女達に自慢したよ。
あぁそうだ。これが「ガチャ」の説明欄だよ。
♡♡♡♡♡
「ガチャ」
パッシブスキル
ダンジョンで現れる宝箱のレアリティがランダムになる。
♡♡♡♡♡
単純明快なスキルである。初めて恩恵が得られたよ。わははははは。
さて、落ち着いたところで、ここで問題だ。
この宝箱、誰が開ける?




