フォンダンショコラに愛を込めて
今回は、モナとソウのお菓子作りです。
渡すところまで書くと長くなってしまうので、分けました!
よろしくお願いします!
今日はバレンタインの一週間前。
タイガさんへのチョコレート、どうしましょう……。
ピーニャの特別メニュー、ア・ラモードとパフェに使われているチョコプリンは、タイガさんも作っています。
試作品を貰いましたが、とっても美味しかったです!
私は、あのチョコプリンより、美味しいチョコレートを作れる気がしません……。
「……どうしましょう」
「モナちゃん、ため息ついて、どうしたの?」
「ソウさん。実は、バレンタインのチョコレートで悩んでいて……」
目の前には、メイクをして、エプロンドレスの制服を着たソウさんがいました。
「そっか!もうすぐ、バレンタインだもんね。渡すチョコレートを考える時期かー。私は、恋人にも家族にも、フォンダンショコラを手作りする予定だよ」
「ソウさん、恋人がいらっしゃるんですか!渡すお相手は、どなた何ですか!?」
私は、ソウさんに恋人いたのを知りませんでした!
「あれ?モナちゃんは、知らなかったんだ!じゃあ、内緒」
ソウさんは、そっと、人差し指を口元にあてて、内緒と笑います。
美人さんだから、仕草が様になります!
「気になりますが、内緒ならしょうがないです……。渡すチョコレートが、フォンダンショコラに決まっているんですね!」
「うん!手作り出来て、素人が作っても大体美味しくできるし、見た目もあまり気にならないから、それにしようって思ってさ。もちろん、愛情込めるし、ラッピングはこだわるよ!」
素人にも手作り出来て、美味しく、見た目もあまり気にならない……。
それです!
それなら、私もタイガさんにあげられそうな気がします!
「ソウさん、私にフォンダンショコラの作り方を教えてください!」
「モナちゃんも、フォンダンショコラにする?いいよ!友達と一緒にお菓子作りするの、凄く楽しそうだし。モナちゃんは、お菓子作りを今までしたことあるの?」
「料理は、おじいちゃんに教えてもらって、家庭的なメニューなら作れる自信があるのですが、お菓子作りは自信がなくて……。数年前に、お母さんとクッキーを作った位ですね」
「料理出来て、クッキー作れるなら、フォンダンショコラも大丈夫だよ!私がしっかり教えてあげるし!当日の午前中に、キッチンスタジオ借りてあるから、そこで作ろう!」
おうちのキッチンじゃなくて、キッチンスタジオなんですね!
「キッチンスタジオ、かなり本格的ですね!」
「うちのキッチン、狭いからさ。お菓子作りするには、あんまり良くなくて。モナちゃんと2人で作るなら、余計広い方が良いし。2時間くらいなら、そんなに料金も高くないから。バレンタインの当日のシフトは何時から?」
「そうなんですね!私はその日休みなので、何時でも大丈夫です!」
「それなら、良かった。私は14時からシフトだから、そこに9時集合でいい?住所はLimeで送るね。」
「それなのですが、うちのキッチンを使いますか?おじいちゃんが料理をするから、広いんです。お菓子作りも2人で出来ると思います!」
「モナちゃんのおじいちゃんは、マモルさんだもんね!元々創作料理をしてたなら、オーブンとかも揃ってそうだし、お言葉に甘えようかな!モナちゃんは、自分のラッピングするものとエプロンを用意してね!場所を使わせてもらうなら、材料とかはこっちで、買ってくるよ」
「ありがとうございます!ソウさんと作るの楽しみです」
~~~
今日はバレンタイン当日。
今日までに、ラッピングする袋とリボンを用意しました。
エプロンは、普段使っている小花柄の物です。
そろそろソウさんとの約束の時間です!
ピンポン。
「はーい。今開けますね!」
玄関の扉を開けると、帽子に眼鏡、マスクをして、変装したソウさんがいらっしゃいました。
「お邪魔しまーす!フォンダンショコラの材料、持ってきたよ!」
「ありがとうございます。中へどうぞ」
ソウさんを中へ招き入れると、ドアを閉める。
「マモルさんもおはようございます。今日は、キッチンをお借りしますね!」
「モナから、話は聞いています。キッチンはお好きに使ってください。私は邪魔になると思うので、散歩にでも行ってきますから」
「マモルさんが邪魔だなんて、思いませんよ」
まずいです。
おじいちゃんには、タイガさんのを作るのではなく、家族へのフォンダンショコラを作ると説明してあります。
「ソウさん、ほら、私が作る分は、おじいちゃんのも含まれているので、作る時に見られちゃうとサプライズ感がなくなっちゃいますから...…」
「あ、そういうこと。それなら、マモルさんはお散歩行った方が楽しみができるってことね!マモルさん、いってらっしゃーい」
「ソウさん、ゆっくりしていってください。モナ、火を使うときは、換気して。火事には気をつけて。いってきます」
「うん。いってらっしゃい!」
ソウさんは、にこにこしながら、手を振り、おじいちゃんを見送りました。
「さて、冷やす時間が必要なお菓子だから、手早く始めよう!手を洗う場所とキッチンはどこかな?」
「こっちです!」
私とソウさんは、しっかり手を洗って、キッチンへ行きました。
「広いキッチン。それに、業務用のオーブンに、冷蔵庫と冷凍庫がそれぞれある。流石だね。さあ、持ってきた材料を置いて、計りやボール、ヘラなんかはあるかな?」
「フォンダンショコラで使いそうな器具は、だして置きました!」
私は、計りやボールを指差します。
「流石、仕事出来るね!……じゃあ、まずはおゆを沸かそうか!」
「はい!ソウさん、よろしくお願いします!」
~3時間後~
「これで、完成だね!」
「かわいく出来ました!」
私達の目の前には、それぞれかわいくラッピングされたフォンダンショコラが、置かれていました。
「ソウさんが教えてくれたおかげで、美味しそうなフォンダンショコラが出来ました!ありがとうございます」
「どういたしまして!これで後は渡すだけだね!」
「はい!」
「私はバイトが終った後に渡すんだけれど、モナちゃんは?」
「私も、今日の閉店後に渡す予定です!」
「そっか!今日はイベントだから、タイガくんは予定残業だもんね!渡すの楽しみだね」
むふふとソウさんが、微笑む。
「な、なんで、わたしとタイガさんが付き合っていることを知っているんですか?わたし、フワリちゃんにしか言ってませんよ!」
「ああ!タイガくんが、モナちゃんのことを、カイトに相談しているらしくて、そこを経由して、付き合っていることだけ聞いてたんだ!」
「カイトさんて、マツナガさんのことですよね?へぇ、タイガさん、マツナガさんに相談してたんですね。え?マツナガさん、わたしたちが付き合ってること、ピーニャスタッフに言いふらしてます?そんな人には見えなかったんですが……」
「誤解!私とカイト付き合ってるから、私だけに話してくれたの!」
「え!そういうことなんですね!ソウさんとマツナガさん、お似合いですね!」
びっくりしましたが、お似合いです!
「内緒にしとこうと思ったのに、言っちゃった」
ソウさんが、舌をだしました。
お茶目です。
「さて、バイトがあるから、帰るね!材料費の1500円は、今度バイトの時に渡してー!じゃあ、お互い渡すの頑張ろうね!」
「はい!頑張りましょう!」
ソウさんは急いで荷物をまとめると、ラッピングされた箱を大事に抱えて、玄関を出ていきました。
後は、タイガさんにフォンダンショコラを渡すだけ。
喜んでもらえるといいです。
一緒にお渡しするお手紙も書かないとですね。
お気に入りの便箋が机にあるはず。
夜までに仕上げないとです!
読んで頂きありがとうございます!
予定残業の説明をしますと、普段は8時間勤務で一時間休憩がデフォルトだと思うのですが、忙しいと前から予測出来る日は、閉店まで元々予定でシフトの時間になることです。
作者が実際にバイトしていた時に、使われていた言葉でわからない人もいると思いますので、解説を入れさせて頂きました。




