あなたにあえたことは
勢いって大事ですよね!
フワリちゃん視点です!
7/19の0時に次の投稿があります!
目の前に置かれた特別ディナーのビーフシチューは湯気が立ち上ぼり、とても美味しそうです。
でも、向かいの席に座る、タイガさんの笑顔が、視界にはいって、とても集中できません!
これは夢を見ているのでしょうか?
クリスマスのバイト、店長がいなくなって、ユリナちゃんも一時的に抜けて、とても忙しくバタバタと対応して、みんなでがんばって終わらせたら、好きな人が、自分だけに、特別ディナーを用意してくれました。
やっぱり、夢かもしれません。
私だけに、タイガさんが、特別に用意してくれるなんて……。
でも、きっと、あのパンツを見てしまったお詫びと言っていましたから、夢じゃないんでしょう。
忘れていて欲しかったけれど、素敵なプレゼントをくれたから、覚えてくれてて良かったとも思い、とても複雑な気持ちです。
うーん、タイガさんが、私に微笑んでくれているから良いことにします!
やっぱりこんな日に、あの日にフワリちゃんと一緒に買ったパンツを、クリスマスだからと、勇気をだして履いてきたから、良いことがあったんでしょうか。
少し心もとなくて、すーすーすると後悔していましたが、神様はいたんですね。
「モナちゃん?」
「はい?」
「食べないと、冷めちゃうよ?」
「頂きます!」
慌ててスプーンですくいあげ、ふーふー息を吹き掛けます。
「やっと、店長からレシピを教わって、試しに作らせてもらったんだ」
一口食べただけでもわかります。
美味しいです。
店長が作ったものも賄いで少し頂きましたが、タイガさんのも美味しいです。
「とても美味しいです!」
「モナちゃんに、そう言ってもらえてよかった。デザートのチーズケーキもあるからね」
「ありがとうございます!」
タイガさんが作ってくれたビーフシチューにチーズケーキ。
美味しいです。
本当に夢のような時間で、いつまでも終わらなければと思っていましたが、食べ終わってしまいました。
緊張しすぎて、上手く話せたか不安ですが、タイガさんは変な顔していないから、おかしなことは言ってないはずです。
「モナちゃん、食後はコーヒー?それとも紅茶?」
ふんわりと笑うタイガさん、かっこいいな。
「……かっこいいな」
「え?かっこいい?」
私は今、何を言って……。
口を両手で押さえたまま、固まってしまいました。
「あれ?俺、聞き間違えじゃ、なかったみたいだね……」
タイガさんは席を立つと、隣の席に移動してきました。
私は恥ずかしくて、そちらを見られません。
「俺のこと、かっこいいと思ってくれているの?」
ええ、そうです。
なんて、恥ずかしくて言えませんでした。
私は頷くので精一杯です。
「……そっか。嬉しいな。俺もモナちゃんの事、かわいいと思っているよ」
え?
今、なんて。
タイガさんが、私の事、かわいいと思っている?
はっとして、タイガさんの方を見ました。
「やっとこっちを見てくれた」
「見ないでください……。恥ずかしいです……」
「かわいいから、見たくなるよ」
「……」
「ごめん。困らせる気はなかった」
タイガさんの眉毛が、ハの字に下がりました。
タイガさんは、テーブルの上に、そっと何かを置きました。
これは、ホールで私が書いているメッセージカードです。
…
モナちゃんへ
お仕事お疲れ様。
普段から、一生懸命、頑張っている君を見ていると、こちらも頑張ろうと思える。
いつも俺に活力と癒しをくれる君へ、今日は俺が特別ディナーをプレゼントしたい。
余計なことだったら、ごめん。
…
「普段、ホールのみんながやっている、メッセージカード。俺もモナちゃんに贈りたくなった。それなのに、気恥ずかしくて、緊張して、なかなか渡せなくてさ。このまま捨てようかと思ってたんだ。モナちゃんを見ていたら、渡す勇気がでた」
優しく笑いながら、頬をかくタイガさん。
そっか、タイガさんも緊張していたんですね。
「ありがとうございます!手書きのメッセージカード。貰うとこんなに嬉しいんですね」
普段のお客様には、感謝の気持ちを込めて書いていますが、好きな方からもらうとこんなにも嬉しいものだったんですね。
タイガさんからのメッセージカード、大事にしまっておきたくなります。
「モナちゃん、俺さ、モナちゃんの事、かわいいと思っているだけじゃなくて、好きだとも思っている。迷惑かな?」
タイガさんが好き?
誰を?
私を!?
「好き!?」
「良い反応するね。モナちゃんの事が、ずっと気になってた。良かったら、俺と付き合ってくれない?」
ビックリして、頭が追い付きません。
どうして、タイガさんが私の事を好き!?
え、私がタイガさんを好きじゃなくて、タイガさんが私を好き……
え、付き合ってくれない?
…付き合う?
「私とタイガさんが、付き合うのでしゅか?」
……噛みました。
「そうだよ。モナちゃん、俺と付き合って」
……噛んだのをなかったことにしてくれました。
タイガさん、優しい、好きです。
「私もタイガさんの事が、ずっと好きです」
バイトを始めてすぐの時から、ずっと好きです。
「タイガさんとお付き合いしたいです!」
「良かった。ありがとう。絶対、大事にするから」
タイガさんは、私の両手をぎゅっと握りしめると、自分の額にあてた。
……あれ?
私の尻尾に何かが触れて、巻き付いて……。
これってタイガさんの尻尾ですよね?
うわぁ。
大人の人達がカップルで尻尾を巻き付けているのをよく見ますが、自分がその立場になると、とても恥ずかしいですね。
尻尾の巻き付けられて、すりすりされる感覚がはっきりわかって……。
私、爆発しそうです……。
「ごめん。手をだすつもりはなかったのに、尻尾が勝手に!」
タイガさんが慌てて尻尾を回収すると、自分の体に巻き付けました。
「……だ、大丈夫です」
勝手にでてくる涙が目にたまって、全然嫌じゃなかったのに、むしろ嬉しかったのに、これではタイガさんを困らせてしまいます。
「うわぁ、かわいい」
タイガさんは、突然頬を両手でパンと力強く叩き、冷たいお水を飲み干しました。
「モナちゃん、Lime交換して!連絡とれるようにしたい。後、今日一緒に帰ろう!」
「はい!私もタイガさんの連絡先知りたいです!」
それから、私達は携帯を取り出して、Limeを交換すると、ピーニャの戸締まりをして、2人でタクシーに乗って、家まで帰りました。
「いつでも連絡してね!俺も今日は家に帰ったらLimeするよ」
タクシーの中でも何度も尻尾が絡み、その度に真っ赤になったわたしに、タイガさんが謝ってくれて、家についた時は、とてもぐったりしていました。
でも、タイガさんが、この後連絡してくれると言ってくれたから、わたしとタイガさん、本当につきあったんだなって、実感しました。
これから、どうしましょう……。
この後はシロウさんとフワリちゃんのターン(予定)です!
読んで頂き、ありがとうございます!
ちなみに、尻尾が絡んだ時、おしりにも偶然触れて、タイガはタクシーに乗っている途中でその事に気付いてしまいました。動揺。




