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獣人の街で流行りのカフェは、推しからファンサが貰えるようです。  作者: 大木悠樹


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12/18

あなたにあえたことは

勢いって大事ですよね!

フワリちゃん視点です!

7/19の0時に次の投稿があります!

目の前に置かれた特別ディナーのビーフシチューは湯気が立ち上ぼり、とても美味しそうです。


でも、向かいの席に座る、タイガさんの笑顔が、視界にはいって、とても集中できません!


これは夢を見ているのでしょうか?

クリスマスのバイト、店長がいなくなって、ユリナちゃんも一時的に抜けて、とても忙しくバタバタと対応して、みんなでがんばって終わらせたら、好きな人が、自分だけに、特別ディナーを用意してくれました。


やっぱり、夢かもしれません。

私だけに、タイガさんが、特別に用意してくれるなんて……。


でも、きっと、あのパンツを見てしまったお詫びと言っていましたから、夢じゃないんでしょう。


忘れていて欲しかったけれど、素敵なプレゼントをくれたから、覚えてくれてて良かったとも思い、とても複雑な気持ちです。


うーん、タイガさんが、私に微笑んでくれているから良いことにします!


やっぱりこんな日に、あの日にフワリちゃんと一緒に買ったパンツを、クリスマスだからと、勇気をだして履いてきたから、良いことがあったんでしょうか。


少し心もとなくて、すーすーすると後悔していましたが、神様はいたんですね。


「モナちゃん?」


「はい?」


「食べないと、冷めちゃうよ?」


「頂きます!」


慌ててスプーンですくいあげ、ふーふー息を吹き掛けます。


「やっと、店長からレシピを教わって、試しに作らせてもらったんだ」


一口食べただけでもわかります。

美味しいです。

店長が作ったものも賄いで少し頂きましたが、タイガさんのも美味しいです。


「とても美味しいです!」


「モナちゃんに、そう言ってもらえてよかった。デザートのチーズケーキもあるからね」


「ありがとうございます!」


タイガさんが作ってくれたビーフシチューにチーズケーキ。

美味しいです。


本当に夢のような時間で、いつまでも終わらなければと思っていましたが、食べ終わってしまいました。


緊張しすぎて、上手く話せたか不安ですが、タイガさんは変な顔していないから、おかしなことは言ってないはずです。


「モナちゃん、食後はコーヒー?それとも紅茶?」


ふんわりと笑うタイガさん、かっこいいな。


「……かっこいいな」


「え?かっこいい?」


私は今、何を言って……。

口を両手で押さえたまま、固まってしまいました。


「あれ?俺、聞き間違えじゃ、なかったみたいだね……」


タイガさんは席を立つと、隣の席に移動してきました。

私は恥ずかしくて、そちらを見られません。


「俺のこと、かっこいいと思ってくれているの?」


ええ、そうです。

なんて、恥ずかしくて言えませんでした。

私は頷くので精一杯です。


「……そっか。嬉しいな。俺もモナちゃんの事、かわいいと思っているよ」


え?

今、なんて。

タイガさんが、私の事、かわいいと思っている?

はっとして、タイガさんの方を見ました。


「やっとこっちを見てくれた」


「見ないでください……。恥ずかしいです……」


「かわいいから、見たくなるよ」


「……」


「ごめん。困らせる気はなかった」


タイガさんの眉毛が、ハの字に下がりました。

タイガさんは、テーブルの上に、そっと何かを置きました。


これは、ホールで私が書いているメッセージカードです。


…


モナちゃんへ

お仕事お疲れ様。

普段から、一生懸命、頑張っている君を見ていると、こちらも頑張ろうと思える。

いつも俺に活力と癒しをくれる君へ、今日は俺が特別ディナーをプレゼントしたい。

余計なことだったら、ごめん。


…


「普段、ホールのみんながやっている、メッセージカード。俺もモナちゃんに贈りたくなった。それなのに、気恥ずかしくて、緊張して、なかなか渡せなくてさ。このまま捨てようかと思ってたんだ。モナちゃんを見ていたら、渡す勇気がでた」


優しく笑いながら、頬をかくタイガさん。

そっか、タイガさんも緊張していたんですね。


「ありがとうございます!手書きのメッセージカード。貰うとこんなに嬉しいんですね」


普段のお客様には、感謝の気持ちを込めて書いていますが、好きな方からもらうとこんなにも嬉しいものだったんですね。

タイガさんからのメッセージカード、大事にしまっておきたくなります。


「モナちゃん、俺さ、モナちゃんの事、かわいいと思っているだけじゃなくて、好きだとも思っている。迷惑かな?」


タイガさんが好き?

誰を?

私を!?


「好き!?」


「良い反応するね。モナちゃんの事が、ずっと気になってた。良かったら、俺と付き合ってくれない?」


ビックリして、頭が追い付きません。

どうして、タイガさんが私の事を好き!?


え、私がタイガさんを好きじゃなくて、タイガさんが私を好き……

え、付き合ってくれない?

…付き合う?


「私とタイガさんが、付き合うのでしゅか?」


……噛みました。


「そうだよ。モナちゃん、俺と付き合って」


……噛んだのをなかったことにしてくれました。

タイガさん、優しい、好きです。


「私もタイガさんの事が、ずっと好きです」


バイトを始めてすぐの時から、ずっと好きです。


「タイガさんとお付き合いしたいです!」


「良かった。ありがとう。絶対、大事にするから」


タイガさんは、私の両手をぎゅっと握りしめると、自分の額にあてた。


……あれ?

私の尻尾に何かが触れて、巻き付いて……。

これってタイガさんの尻尾ですよね?


うわぁ。

大人の人達がカップルで尻尾を巻き付けているのをよく見ますが、自分がその立場になると、とても恥ずかしいですね。

尻尾の巻き付けられて、すりすりされる感覚がはっきりわかって……。


私、爆発しそうです……。


「ごめん。手をだすつもりはなかったのに、尻尾が勝手に!」


タイガさんが慌てて尻尾を回収すると、自分の体に巻き付けました。


「……だ、大丈夫です」


勝手にでてくる涙が目にたまって、全然嫌じゃなかったのに、むしろ嬉しかったのに、これではタイガさんを困らせてしまいます。


「うわぁ、かわいい」


タイガさんは、突然頬を両手でパンと力強く叩き、冷たいお水を飲み干しました。


「モナちゃん、Lime交換して!連絡とれるようにしたい。後、今日一緒に帰ろう!」


「はい!私もタイガさんの連絡先知りたいです!」


それから、私達は携帯を取り出して、Limeを交換すると、ピーニャの戸締まりをして、2人でタクシーに乗って、家まで帰りました。


「いつでも連絡してね!俺も今日は家に帰ったらLimeするよ」


タクシーの中でも何度も尻尾が絡み、その度に真っ赤になったわたしに、タイガさんが謝ってくれて、家についた時は、とてもぐったりしていました。


でも、タイガさんが、この後連絡してくれると言ってくれたから、わたしとタイガさん、本当につきあったんだなって、実感しました。

これから、どうしましょう……。



この後はシロウさんとフワリちゃんのターン(予定)です!

読んで頂き、ありがとうございます!

ちなみに、尻尾が絡んだ時、おしりにも偶然触れて、タイガはタクシーに乗っている途中でその事に気付いてしまいました。動揺。

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