39くず石
「えぇっ?メリダさんって組合長だったんですか!」
「そうよ?言って無かったかしら?」
「全く聞いてないです。」
驚きだよ。
「まあ、そういう事でね。森に入るのはもっとランク上がってからにしなさい。」
うーん…言い返す材料が無い。
「わかりました。そうします。」
少し様子を見よう。今すぐ行かなきゃならない用もないし。
「ところでメリダさん。スライムからこれが出て来たんですが…。」
「あら『石付き』だったのね。おめでとう。」
「これって、いくらぐらいで買い取ってんですか?」
「んー何の魔物から出たかにもよるのよ。
スライムとかなら、安くても銀貨五枚からかしら。
ミノタウロスとかは金貨二枚だったりとか?
これも需要の影響で変動するのよ。」
「僕が組合から買う事って出来ますか?」
「買うって何に使うのよ?」
「実は最近商人組合に入りまして。…」
「ヨシアくん。あのね。『白石』の転売は罪にとわれるのよ?
『白石』は錬金術師なんかが使う素材で、それは冒険者組合が買取り、商人組合の生産職の人しか買えないの。」
「鍛冶職なら問題無いですか?」
「え?ヨシアくん。鍛冶やるの?」
「はい。実はここに来る前は少しやってまして。最近産業区画に鍛冶の出来る家も買ったんです。」
といって、商人組合のタグを見せる。
「へ~ホントだ。だけど『白石』を鍛冶に?聞いたこと無いけど…まあ良いわ。
こっちにいらっしゃい。」
といって、買取カウンターの裏に連れていかれました。
「この棚にあるのがそう。『白石』は魔物の種類によって効果が違うと言われてるの。
だからこうやってラベルして管理してるの。
それと、出したら、『必ず』同じ場所に戻すのよ?分からなくなるから。」
「色々見せて貰って良いですか?」
「『色々』ったってそんなに無いわよ?
今あるのは、『スライム×6』『ミノタウロス×3』この前錬金術師がまとめて買って行っちゃったし、それとこの『くず石』ね。」
「?くず石って何ですか?」
「コボルトから出る『白石』なんだけど、何の使い道も無いっていうか…、イマイチわかって無いの。
錬金術師なんかも研究で使ってるから、ウチも買取してるけど、ホントに二束三文。欲しいならあげましょうか。イッパイあるし。」
『くず石』は棚にも入れず、売れないのか、米袋みたいな、大きい麻袋に入れられてます。
「そのくず石見せて貰って良いですか?」
「良いわよ好きにして。」
くず石1つ取り出して、
鑑定
触媒『相乗』
素材と触媒に『相乗』を付与
うん。単体では使わない触媒みたい。
僕の中の『加護』も使えるって教えてくれてる。
これはキープ。
「ミノタウロスのを見せてもらっていいですか?」
「はい。高いから扱いに注意してね?」
では
鑑定
触媒『擊』
素材に『擊』を付与
使える!
「では、スライムとミノタウロスを全部下さい。」
「いいわよ。」
「あと、くず石なんですが、枕の中身に良さそうなんで枕三個分くらい下さい。」
「え?こんなの枕にするの?」
「はい。少しヒンヤリしてて良さそうです。」
何とか誤魔化す!
「あなた変わってるわね。いいわ、なら少し小袋に取っといて、あと、全部いいわよ。」
「ありがとうございます。『くず石』はその袋全部で金貨一枚でどうですか?」
「……ホントにいいの?それで。」
「はい。」
「わかった。じゃあ取引成立ね。」
よし!!!
結局全部で金貨11枚払って帰りました。
メリダさんは、貰いすぎだって言ってたけど良いじゃない?
その日、リザと二人で持って帰りました。




