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カウントダウン♡



 お昼を食べた後はホテルを散策したり、部屋に戻って他愛のない話をしながらタブレットで『バディーズ』の最終話を見たりしながらまったりと二人の時間を満喫していた。


 私は歩夢くんに抱き寄せられ、まるで座椅子に座る様に体を預け、後ろから優しく抱きしめてくれた。


 「ねぇ、……もうすぐ夕飯の準備で誰か来るんじゃない?」

 「……でも俺、ずっといづみさんとこうしてたいよ」

 「私もだけど、流石に恥ずかしいわ。また食べ終わってからにしよ?」


 歩夢くんは渋々私から離れ、それでも隣に座って手を握りながら自分の出演している他のアニメを見始めた。


 そこへ、覗いてたの? って位にタイミングよく中居さん達が料理を運んで来た。


 テーブルに次々と華やかな料理が運ばれて来て、まるで芸術品を見ている様だった。

 そしてカセットコンロに鍋を置き、火をつけて簡単な料理の説明をすると笑顔で下がっていった。


 「とりあえず食べる前に写真撮らなきゃ! はい、歩夢くんはそこに座って笑って♪」


 

 パシャッ♪



 お互いの写真を撮り合い、グラスにビールを注ぎ乾杯をする。そして二人で手を合わせて、


 「「いただきまーす!」」


 

 そこからはまた、絶妙なタイミングで次々と運ばれてくる料理の感想を言い合いながら箸を伸ばしていった。どの料理も絶品で、お酒も美味しい! 二人で少量だけど普段は飲まない日本酒も飲んでほろ酔い気分で食事を終えた。




 ※




 「もぅ幸せ♡ 座ってるだけで勝手に美味しいご飯は出てくるし、後片付けやお布団敷きまで! 勿論温泉もあるし、あぁ、ずっとこんな生活が続いて欲しいなぁ!」



 大満足の食事を終えたら中居さんがお布団を二組、並びで敷いてくれた。どーしよ? もう嫌でも期待しちゃうわ!



 「あはははっ、俺はいづみさんが隣に居てくれたら何処でも良いけどなー♪」


 歩夢くん……、私もずっと一緒に居られたらどんなに幸せだろう。

 すると歩夢くんは照れ臭そうに頭を掻きながら、


 「いづみさん、あのさ、……俺、今凄く忙しいけど、そのうち落ち着いて来たら実家を出ようと思うんだ。そしたら、……一瞬に住まない?」

 「でっ、でもそんな同棲なんかしたらもし……」


 「俺は結婚もしてないし、二股掛けてる訳でもないから、もし見つかったとしてもやましい事なんて何も無いよ! それにこの先、色恋で売っていくつもりも無いしね!」


 歩夢くんは隣に座って、私の手を包む様に握り、


 「いづみさんだって、いずれ俺と住む時の為に料理を覚えて自炊してるんでしょ?」

 「そ、……そうだけど。でも、……本当に私でいいの? これから先、さっき見てたグラビアアイドルや、もっと可愛い子とお仕事するかも知れないのよ?」


 「そんなのお互い様でしょ? いづみさんだってモール内の人とか、周りに狙ってる男達が結構居るってゆみさんが言ってたよ! 俺っ、心配で……」


 ゆみちゃん!? なんて事言うのよ? 多分ゆみちゃんの事だから煽って歩夢くんにけしかけたんだと思うけど!


 「ふふっ、なんか私達似てるわね。

 でも、……不安だったり心配なのって、……その、私達がまだ、……繋がって無いからなのかも知れないわ」


 私は歩夢くんの手に指を絡めてじっと見つめた。

 お酒の力も借りて素直な気持ちを口にしたらもう我慢出来ない!

 

 「いづみさん……」


 歩夢くんも察したのか立ち上がり、絡めた指に力を込め私の手を引いた。




 ※




 「いづみさんっ!」

 「歩夢……くん♡」



 私を優しく布団の上に寝かせて歩夢くんは私の上に覆い被さった。

 暖房の効いた暖かい部屋で薄暗い間接照明に照らされた私は、浴衣を脱がされ生まれたままの姿になった。

 

 「いづみさん、……綺麗です」


 とろける様な声で私の耳元に囁いた。あぁ、この日の為に体絞っておいて良かった♪


 「もぅ、恥ずかしいから、……そんな甘い声で言わないで」

 「あははっ、こんな時でも声の事言うんだ」

 「だって、あなたを好きになったのは、最初に聞いた声なんだもん!」


 私は歩夢くんの首に腕を巻き付けたら歩夢くんのスイッチが入った。


 「いづみさんっ! いづみさんっっ!!」



 そこから先はお互い本能のまま求め合って、遂に私達は…………、無事結ばれた。





 ※





 「えへへっ、私達、……しちゃったね! 久しぶり過ぎて上手く出来なかったけど凄い気持ち良かった♡」


 私は歩夢くんの頬にキスをして、引き締まった体に抱きついた。


 「俺だって! したばかりなのにもういづみさんを欲しくなってる!」

 「まだ朝まで時間はたっぷりあるから! ……って、あぁん♡」


 まさかの二回戦が始まった♡


 歩夢くんはずっと我慢していた反動でブレーキが壊れたと言って照れていたけど、それは私も同じだった。久しぶりの快感を思い出したら歩夢くんの全てが欲しくなり、私達は更に濃厚に絡み合った。


 「いづみさんっ! 大好きですっ♡」

 「私もっ! もっと欲しい!!」


 ……あぁ、意識が朦朧もうろうとしてきた。

 

 前にした時って、……こんなに気持ち良かったっけ? 割といつも酔っ払って、気が付いたらしてたからあんまり覚えてないわ! 若気の至りね、本当最低。


 でも今日は丁度良いほろ酔い加減なのが感度を更に上げている気がする。それにゾクゾクする様な色気のある声で耳元に囁いて来るから、もう頭が真っ白になっちゃった。


 既にぐったりしている私を見て、歩夢くんは優しくキスをして満足気に果てた。





 ※




 「ねぇ歩夢くん、せっかくだから一緒にお風呂入らない?」

 「うん、……俺も部屋風呂気になってたんだ」


 私達は手を取り裸のまま浴室に向かった。ちょっと明るいけど、もう恥ずかしがるのも変だしね。

 それでも少し暗めの照明のお風呂は、窓から雪景色が見えてとても幻想的だった。


 二人で並んで足だけ浸かり景色を眺めてる。


 「うわぁ〜、綺麗ね!」

 「うん、……こんな事言うの照れ臭いけど、いづみさんの方が綺麗だよ♡」


 腰に手を回しマジマジと私を見ている。


 「もぅ、恥ずかしいよ〜!」

 「しょうがないじゃん、誕生日の日から俺、ずっといづみさんの裸を想像してたんだから!」

 「ふふっ、なんか素直ね♡ 私だってずっとモヤモヤしてたのよ!」


 私は形は良いと思うけど、それほど大きくはない胸を歩夢くんに押し当てしなだれかかった。


 「……っっ! いづみさん♡」

 「……ねぇ、そー言えば歩夢くんって、いつから私の事好きになったの?」


 ずっと気になっていたので、聞くなら今しか無いと思って聞いてみた。


 「俺は、……いつからだろう? 初めてクジを引きに来た時に綺麗な人だなって思ってて、……その後妹の誕プレを選んでくれて……。

 あっ、そんないつもしっかりしてるいづみさんが酔っ払ってフニャフニャになったのが可愛くて、それで、……噛みついて、その後頬にキスしたじゃないですか? ……多分、そのキスでやられました」


 「あの時なのっ? じゃあ酔っ払って正解だったって事? ふふっ、それならかれんに感謝しなきゃ!」


 私はあの時の様に歩夢くんの頬にキスをした。

 まぁあの時とは違ってお互い裸だし、事後だから状況は全然違うんだけど。



 ゴーン、ゴーン♪



 「あっ、……これって除夜の鐘よね?」

 「えっ!? もうそんな時間なんだ!」



 何処からか聞こえて来る除夜の鐘を聞きながら、歩夢くんは後ろから私に抱きついて湯船に浸かった。


 「……なんか、静かで良いねぇ♪」

 「うん、湯けむりと除夜の鐘って、なんか心が落ち着くよ」


 そう言いながら歩夢くんは私の胸を優しく揉んでいる。落ち着いてるのは胸を揉んでるからじゃないの?


 「……ねぇいづみさん」

 「なぁに、歩夢くん」

 「見て! もうすぐ年が明けるよ!」

 「あっ、本当だ! 今年の締めくくりが二人でお風呂に入ってるなんて去年の今頃じゃ信じられないわ!」


 備えつけの時計に目をやるとあと十分で今年が終わる。大好きな人とこうして二人で一緒に居られるなんて夢みたいだわ! すると後ろから歩夢くんの息が荒くなって来て、


 「いづみさん、俺っ、年をまたぐ瞬間は二人で繋がっていたい!」

 「えっ!? なっ、何言ってんの〜?」


 歩夢くんは固くなったそれを私の背中に押し当て興奮している。


 「ふふっ、なんかそれも良いかもね♪」

 「いづみさんっ!!!」

 「あぁん♡」


 

 ゴーン、ゴーン♪


 『セブン、シックス、ファイブ、フォー♪』


 鐘のなる方から大勢の人の声でカウントダウンが聞こえて来る。……割と近くにお寺があるのかしら?



 『スリー、ツー、ワン、ハッピーニューイヤー!』





 「はぁっ、はぁっ、いづみさんっ、ハッピーニューイヤーっっ!!」

 「こんな時に、はぁっ、もうっ、はぁっっ、何言ってんのよ〜! あぁんっっ♡」





 こうして私達は繋がったままの状態で、除夜の鐘を聞きながら年を越す事になったのでした。あー恥ずかしい♡


 

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