安倍晴明 現る
「アリシア、君は一人の女の子だ、生きていないとか、関係ない」
「本当に? どうしてそんな事言えるの?」
「そんなの決まってるだろ、俺がお前の事が好きだからだよ」
「本当に?」
「あぁ。本当だ」
「嬉しい」
彼女は満面の笑みで俺の手を取った。
「でゅふふ、良かったでふね」
ジュリアスは1枚の札を取り出す。
「【変鬼】 救急如律令 解除」
ジュリアスの中から1匹の鬼が出てくる。
その鬼がジュリアスの右手の白い紙に吸い込まれる。
その瞬間、ジュリアスの見た目が変わった。
ジュリアスはもう1枚新しい紙を取り出す。
「【豪鬼】救急如律令 」
ジュリアスの前に1匹の山吹色の鬼が出現し、右手に吸い込まれる。
「殴打」
ジュリアスの拳が地面に食い込む。
結婚式場が倒壊する。
「でゅふふ、じゃなかった、あぁ、よかったね」
形を変えた、ジュリアス嫌、何者かはいう。
「私の名前は安倍晴明、君たちの門出を歓迎するよ」
黒帽子、白い装束に包まれている。
特徴は青色の長髪で身長は俺よりも大きい。
星のリボンのヘアバンドで髪を括っている。
「さぁ、やるか」
安倍晴明と自身を呼んだ彼は俺にそう呟くと
攻撃を仕掛ける。
「【豪鬼】『剛腕脚』」
彼の両腕と両脚の筋肉が盛り上がる。
俺はすぐさま虚無魔法を行使する。
「【虚無魔法】」
だが。当たらない。
速すぎる移動速度に攻撃が当たらない。
「お前はその力で何を成す、お前は何者だ」
未だ使えぬ、帝国の国宝、虚無の原典武器:二ヒレを構えながら
俺は問いに答える。
「俺はさ、さっき、逃げたんだ」
「......」
「情けねぇよな、それでもいいっていうやつがいたんだよ、俺は期待に応えたい」
「俺は、この力で、全てを救うなんて大層な皆が思う救世主になれるなんて思っちゃいねぇ、俺はただ、俺の目の前の人を助ける。俺はさ、『救世主』じゃなくて『愚者』だから」
そう答えた、瞬間、【二ヒレ】が一瞬、光った気がした。




