主人公のいない日常
ここはアルカナ学園、精霊の森の中、そこには紫色の髪の毛の少女が一人いた。
スケッチブックを持ち大岩の上で絵を描いていた。
<???>
「あ~あ、やっぱり起きてるじゃないですか」
私は濁った瞳で帝国にいる彼を眺める。
今はちょうど、ネロと一緒にいるところか。
「相変わらずの性格のようで、ここでも誰かを犠牲にして誰かを救うのでしょうか」
私はスケッチブックの一番最初のページを見て微笑んだ。
「・・・ま、私にはどうもできないし」
それに・・・・
「・・・やっぱり、覚えていないね、みんな」
それも当然か、ヴァニタスの禁忌を使ったのだ。
ヴァニタスの力は虚無。
代償にした者の存在を消す。
現に・・・私は未だ彼の中に眠る魂に向けて
「本当に空っぽだね」
と呟き、憐みの視線を向けた。
「さて、どうしたものか」
私は紫色の髪の毛をいじりながら考えた。
スケッチブックにはピンク色の長髪の髪の毛の女性が殺される瞬間が書かれていた
「さぁ、愚者、貴方はどうする?」
<アルカナ学園、精霊の森にて>
アルカナ学園長視点
「五葉くん、やっとの思いで倒したね」
異端精霊の会NO.7エアリス・ユグドラシル
普通なら勝てない相手だろうが彼女がいてよかった。
今年の入学生は優秀だね、ボク、一人じゃ勝てなかった。
ボクは彼女と共にエアリスを連行するための準備をしていた。
「ありがとう、本当に」
「いいんですよ、ねぇ、」
彼女が何かを呟き後ろを振り向く
「アルカナ学園長、少しいいですか?」
「変なことを言うのですが誰かいませんでしたか?」
ボクは否定しきれなかった
先程から胸の疼きが止まらないのだ
誰かの、いや、彼の事を、彼?
ボクはそれ以上は思い出せなかった
だけど、何か大切なことを忘れている気がする。
『もうおしまいだ、彼がいなければ、最強の精霊が完成しない』
エアリスが絶望している
だが、エアリスの言う彼の事を追求しなければならない気がした。
「エアリス、彼とはいったい誰の事だ」
『やはり、その様子だと覚えていないのですね』
『いいでしょう、教えて差し上げます。彼の名前は!!?』
エアリスは空を見る
ボクたちも同じ方向を見る、ちょうど帝国の方向だ
『・・・・・・来ましたか』
その瞬間、黒い大きな影がエアリスにぶち当たり、吹き飛ばした。
森がその衝撃で抉れた
【よぉ、エアリス、殺しに来たぜ】
そこには赤い髪の女性を片手に抱きかかえている黒い大きな翼の生えた黒い髪の男性がいた。




