朝、そして、隣には君がいる。つまり
ちゅんちゅん、ちゅんちゅん
鳥の鳴き声で目が覚める
「俺は寝ていたのか」
「んにゃ、にゃむにゃむ」
可愛い鳴き声が聞こえた
隣には一糸まとわぬ白髪の彼女。
彼女の手をそっと握る。
可憐で、手がごつごつしている、努力をする人だ。
《《おれはそれしか知らない》》
「貴方の存在を背負えるように」
「・・・・・・俺は貴方のすべてを知りたい」
手を離し
その長髪を数回、撫でる。
ふと彼女と目が合った。
彼女の顔は紅潮していた
顔を背けようとするが、俺は優しく抱きしめた。
「・・・んっ!!」
彼女は体をビクンと震わせ、奇声を発した。
昨日の出来事を思い出す。
彼女はヴィブラフォン、俺は演奏者
互いに交代で音楽を鳴らした。
熱く、お互いの吐息がかかり、真夜中の静寂に二人の声が音楽のように聞こえる。
(昨日は本当に楽しかった)
「あ、あの、ハグしてくれるのは嬉しいのですが、」
「・・・・・・」
俺は沈黙し、聞かないことにした。
「そろそろ、離れてくださいっ!!」
俺は振りほどかれてしまった。
彼女の髪は思いっきり、ほどかれたせいか、ひどくボサボサになっていた。
「ごめん」
「いいんですよ、分かってくれたのなら」
彼女はそういい、鏡の前で櫛で髪を溶いでいた。
彼女の顔はまだ紅潮していた。
(そんな表情されたら、悪戯したくなるじゃないかっ)
俺は後ろからハグし、ベットに押し倒した。
再び、演奏者と楽器がそろってしまった
こうなれば俺でも、彼女でさえ、この行き場のない感情を止めることはできない。
お互いの目線が合う、鳥がうるさいはずだが、心臓の鼓動の方がうるさい
((ドクン、ドクン、ドクン))
心臓の鼓動が彼女と重なる。
俺はそのまま、彼女の両手に手を絡める。
やはり、女性の手だ。
「・・・あっ、まっ!!?」
彼女が何か言おうとする口を俺は口で塞ぐ
「んーん」
と彼女は未だにもごもごしていた
そこで気づいた
彼女の目線が横目で205号室の扉に注目されていた。
俺も遅れて、同じ方向に視線を横目で見る
もちろん、まだキスはしたままだ
さぁ、なんということでしょう、そこにいたのは・・・
真っ赤になってプルプル震えているぺータの姿だった。
俺はネロに視線を戻すと彼女にもう一度キスした。
「や、やめっ」
「は、はずかっ」
そして、数十秒後
「終わった」
ネロは真っ赤に紅潮していた。それはもう真っ赤に
目線を合わせてくれない。
ぺータは紅潮しながらクズを見るような視線と共に
俺を見てきた
「無視しないでください」
「こ、こんな、大変な時に、何してるんですか?」
俺と彼女は互いに視線を交え一言
「「《《必要なことだった》》」」
そして、俺たちはぺータに怒られた。




