人を増やすだけでは、解決しない
人を増やすだけでは、解決しない
だが、分析を進めるうちに、もう一つの事実も見えていた。
問題は、人員不足だけではなかった。
荷物を運ぶ車両の積載量。
FL便への荷物の偏り。
曜日による荷物量の違い。
運行者が戻ってくる時刻の変動。
便の集中。
台車の不足。
作業スペースの不足。
いくつもの要因が重なっていた。
たとえば、人員を増やしても、荷物を移動させるための台車が足りなければ、作業は思うように進まない。
作業スペースが不足していれば、人が増えたことで、かえって動きにくくなる場面も考えられる。
もちろん、どの問題が、どの日に、どれだけの影響を与えていたのかは、それぞれ確認する必要がある。
ただ、人員を増やすことだけで、すべての問題が解決するわけではない。
そこは、分析を進めるほど明らかになっていった。
人員配置は重要だ。
しかし、それだけで運用全体を改善できるわけではない。
荷物の偏りをどうするのか。
便の到着が重なったとき、どう対応するのか。
必要な道具や作業スペースは足りているのか。
こうした問題も、併せて考える必要があった。
だから、数字を集めることに終わりはない。
一度、人員配置を見直したからといって、その配置が永久に正しいとは限らない。
荷物量が変わることもある。
曜日ごとの傾向が変わることもある。
実際に配置を変えた結果、処理状況がどう変化したのかも確認しなければならない。
改善したつもりで、別の場所に問題が移っている可能性だってある。
必要なのは、配置を決めて終わりにすることではなく、実績を確認しながら運用を調整していくことだった。
この考え方は、夜勤だけに限った話ではない。
営業所全体の運用を考えるうえで、当然必要なことだった。




