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第41話 みんなでお話ししたよ!

「ふんふーんふふんふーん♪」


朝の教室に、上機嫌な鼻歌が響いていた。


スケッチブックを抱えた小春が、くるくると回りながら自分の席へ向かう。


「こはちゃん、ご機嫌ね?何かあったの?」


「玲奈ちゃん!うん!いい絵がかけたんだよ!!みてみてー!!」


ぱっとページを開いて見せる。


「わあ!!朝陽兄と悠真君!!」


「そうそう!お兄ちゃんと悠真君!!昨日ね、お家に悠真君がきてくれてね!その時に描いたんだー!!」


「ふふ、相変わらず仲良しさんね」


「玲奈ちゃんが一番の仲良しさんだよー!!」


「こはちゃん!!」


ぎゅーっと抱きつく小春。


「ずっと、ずっとずっーーと、仲良しでいようね!!玲奈ちゃんの事離さないぞーー」


「もう、こはちゃんったら。離れないわよ!!私は!!」


ぎゅーっと抱き返す玲奈。


「ひゃー!!」


嬉しそうに笑う小春。


「何してんだよお前ら」


呆れた声が飛んできた。


振り向くと、恒一が立っている。


「あっ!石田君だ!!玲奈ちゃんとハグしてるの!!」


「それは見たらわかる」


「はっ!!もしかして石田君!ヤキモチーー!?」


「誰にだよ!?」


「えーい!石田君も大好きーー」


ぎゅー


「やめろ!!お前は一応女子だろ!!」


「ちょっと!一応は余計よ!こはちゃんは最高。訂正してくれる?」


「意味がわからん!!」


「団子になってて草」


いつの間にか、紫苑が近くで笑っていた。


「あっ、紫苑ちゃんだーー!!」


「お前はいい加減離れろ!!」


「はーーい!!」


素直に離れる小春。


「素直でウケる」


「はぁ、何でこんな」


「可哀想」


「お前らのせいだろ!?」


「石田君!カリカリしてると疲れちゃうよーー?リラックスリラックスー!!」


「お前のせいだ!くそっ、頭痛くなってきた」


「あ、おう。俺の味方はいないという事はわかった」


諦めたように机へ突っ伏す恒一。


「死んだ?」


「ほっとけ!!」


「そういえばもうすぐ修学旅行だねー!!」


小春がぱっと顔を上げる。


「1年目なのにあるの普通にすごいわよね」


「仲良し度を高めるための風習だと言ってたぞ」


「せめて2年目からでいいと思うけどね」


「玲奈ちゃん!一緒にまわろーね!!楽しみだなー!!」


「勿論よ!!こはちゃんと一緒にするわ!!」


「いや、まだ1ヶ月も先なんだが」


「ぶち上げテンションで草」


「紫苑ちゃんも一緒にまわろーね!!」


「神かよ、おけまる」


「やったーー!!仲間が増えたぞーー!!」


「うふふ、こはちゃん楽しそう」


「あー、もう好きにしてくれ」



昼休み。


机をくっつけて、みんなで昼ごはん。


「じゃーーん!見てみて!サンドウィッチ!!」


「わあ!綺麗、美味しそうだね」


「桃花ちゃんのお弁当も綺麗だねー!!カラフル!!」


「女子力レベチ」


「紫苑ちゃんのお弁当も美味しそう!!」


「いわゆる茶色弁当ね、油物多くない??」


「美味、問題なし」


「そんなに食べて、何でそのスタイルがいいのかしら」


玲奈と桃花の視線が紫苑に集まる。


「普通」


「ぐっ、どうしてなの!何でこんなに差が!!」


玲奈が崩れ落ちる。


「玲奈ちゃんどうしたの??何事ー??」


「う、羨ましい!あの胸!私のはどうして!?」


「胸??あー!紫苑ちゃんはお胸が大きいよね!!スタイル抜群だー!!」


「重い、いらん」


「ぐぅっ!!持たざらぬ人の前でハッキリと!!」


「玲奈ちゃんもスタイルいいのにー??」


「うぅ、女としてもう少し欲しくなるものよ」


「まあ、コンプレックスは人それぞれなんだよ小春ちゃん」


「こはちーも大きい方」


いつの間にか背後に回っていた紫苑が、さりげなく手を伸ばす。


「うひゃーー!?な、なにこれーー!?くすぐったいーー!!」


「なかなか」


「ちょ!何してるのよ!!こはちゃんに手出しは許さないわよ!!」


玲奈がすぐに紫苑の腕を引きはがす。


「オワタ」


「何で自滅の道を選んだのよ」


「興味、こはちーの触り心地よさげ」


「セクハラよ!!」


「ええ??別にいいけどなー??仲良しだからできるよねー!」


「ね、ねえ、小春ちゃん?だ、男子にはさせないでよ??」


「え??なんでー??お友達なら平気だよー??」


「ちょっと!!それは駄目よ!!だ、誰かー小春ちゃんに教育して!!」


「気まずいわよそんな教育」


「??」


「やばすぎて草」


「こはちー」


「なーに??」


「男は獣、注意」


「え?えええー!!!」


「人間じゃなかったの!?」


「なんでよ!!人間に決まってるでしょ!!」


「え?人間なのに獣??あっ!あれだ!!狼人間!!」


「ちょっと九条さん!!変な言葉で教えないで!!」


「純粋すぎて草」


「笑えないわよー!!」


わいわいと賑やかな昼休み。


他愛もない会話。


変わらない距離。


変わらない空気。


こうして笑っていられる時間が、


なんだかとても大切に思えた。


修学旅行も、


きっと楽しいんだろうな。


みんなで行くんだもん。


絶対楽しいに決まってる。


早く行きたいなー!


そう思った、


こはちゃんだった。

貴重なお時間ありがとうございました!

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