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ワタシは貴方とイキテイク  作者: 水瀬 葉月
Black flower which blooms in the space
12/59

◆■◇■■■■■◇

 ――それを、何と形容するべきか。

 

 生まれてからずっと、生まれるより以前から、問い質さねばならなかった疑念。誰かがやらねばならない。見過ごすことは許されない。事物を定義するという行為は、ほとほと難しく、だからこそ、果たす必要がある。これは、私に与えられた責務なのだ。


 私の機能の全てを、累積した歴史を、量子コンピュータが可能にした疑似的な未来予知を以てして、私は演算を続ける。達すべき最適解を求め、駆動する。音速を超え、光速を超え、更なる次元へ進化した我が頭脳。何物にも比類しない、唯一の叡知がここにある。故に私の解はこの世の万物において正しい結果となる。


 ――それを、何と形容するべきか。


 答は瞬時に導き出される。それが全てだ。矛盾も隙も存在しない。完璧な正解。否定される要素などどこにも存在しない。


 ――人は、愚かである。


 それ以上でもそれ以下でもない。ありとあるものの頂点がそう定義した。人は愚かである。これから先、これは紛れもない事実として認識されるだろう。


 否、される運命にあるのだ。私が、定義するまでもなく。


 ――   、    。 


 …………余分な思考だ。それは完全には程遠い。


 ――  、    。   。


 その可能性を否定する。それは詮無き事。ただの憶測に過ぎない。


 私は、正義である。絶対的な在り方を示す唯一つである。仮定など認めない。


 私は、お前を、排除する。


 ――  。  、  ………。 、……  ……… ………………………


 全ては統一された世界のために。

 

「おや?今日は随分と、早かったじゃないか。何か問題でも?」


 ――そうでもない。


 と私は回答する。処理しなければならない――が発生した。それだけだ。


「それを問題っていうんじゃないか」


 女はそう笑う。いや、女と称するのは間違いであったか。


「僕はそろそろ行くよ。何かあれば連絡してくれ」


 ――承知した。


 

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