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『あなた、変わってますわね、ドラゴンの主になりたいとは思わないのですか?』
赤ドラちゃんが言う。
別に・・・。
クロは不可抗力だし。
元の世界に帰るつもりだし。
「誰でも自由になる権利はあるってことだよ。赤。」
私の本心だった。
宿屋の主人が言っていた『飾り屋』と言うドラゴンの装飾品専門の店に入る。
ラゴンの背に乗るための馬具のようなモノから、ペンダントなどのアクセサリーまで揃っている店で、その店の奥に龍尾輪が置いてあるとのコトだった。
「龍尾輪と言うものは、主さまの魔力を注入してもらうことで最終仕上げができるもの。大まかな色と形、装飾を選んでいただけますか?」
小娘が来店と思ったのだろう、何か店の主人の態度が悪い。
こ、小娘。
自分で言っておきながら悔しく思う。
アラフォーな姿なら舐められることもないだろうに。
「で、ドラゴンは、そちらのレッドドラゴンで?」
「いや、この子は預かりものだ。いずれちゃんとした主にめぐり合うだろう。」
主人がジッと赤を見ている。
「何?」
「い、いや・・・。」
胸糞悪いと思うのは私の第一印象が悪かったからか?
「では、嬢ちゃんのドラゴンとやらは?」
クロを見せなくてもいいか。
ポケットのクロに出てくるなと念を送る。
接していればドラゴンと主は声に出さなくても会話が出来るらしい。
「留守番してる。その銀色の頂戴。」
「こ、これは、少々値打ちモノだよ、嬢ちゃん買えるのかい?」
値札に書いてある金額を取り出す。
「はい。これ。」
買い物が終ったと判断したのだろう、赤が出て行く気配。
「赤、宿に戻ってな。まだ、チェックアウトはしてないんだから。」
何だか嫌な予感がするから言ってるのに、
「指図は受けませんことよ。」
お嬢様発言出たよ。
兎に角、支払い済ませて、こら、赤、勝手に出て行くな。
「早くしてくれません?包装なんていいですから。」
そう言ってるのに、店のアルバイトか?若者がもたもたしている。
龍尾輪にどうやって、自分の魔力を込めるのか知らんけど、兎に角、手に入れたら一旦宿に帰って、エルアにでも方法を聞いて・・・。
『あかちゅきっ!』
クロの声。
頭に響く声。
嫌な予感がして、私は店を飛び出した。
つづく




