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風呂から上がって、食堂で朝ごはんを済ませた。
ここの朝食は洋風。
ま、これは、当り前なんだろうけど、大根おろしと酢橘と焼き魚とかが急に食べたくなってしまった。
エルアから教えてもらったこの世界の基礎知識によると、米を主食にしている国はないらしい。
がっくり。
炭水化物は、太る。
だから、夜はほぼ食べないんだけど、朝は和食派だった。
朝にシッカリ食べて、昼はそこそこ、夜は八時以降摂取しないという法則を持っていた私としては、朝は、御飯に味噌汁なんだよ。
ちなみに、魚を主な蛋白源にしている国は、もっと海に近い地域らしく、この町は、森を越えて見つけたトコで、海は遥か彼方らしい。
豆は?豆を用いた食文化は?
そう尋ねたら、分からないと返事された。
味噌・・・醤油・・・豆腐・・・私の好物・・・。
暫しのさよならだ。
絶対、帰ってやる。
ああ、旅すがら、食生活アップってのも一つの目標にしなきゃな。
『あかちゅき、探し物ってなに?』
旅支度を済ませた私達は、町の大通りを歩きながら、とあるモノを買うために動いていた。
「ん?龍尾輪だって言ったでしょ?クロのを買わなきゃね。赤のは、仮じゃない主がつけなきゃ意味ないみたいだから、買ってあげられないけど。」
クロがにっこりした後、
『違うよ。エルアに言ってたでしょ?探し物は見つけたって。』
ああ、それのこと。
私は、皆にりうのことを話した。
りうが、私をこの世界に巻き込んだこと、彼を見つけたら、きっと元の世界に帰れるだろうということを話した。
夢の中のりうは、私を帰すつもりはさらさらないようだったけど、それは、さくっと無視することにした。
『囚われていたのですか?』
エルアが心配そうに尋ねた。
どした?何だか、凄い顔色悪いけど。
「うん、どっかの豪華な屋敷の一室に。石造りの屋敷だね、あれは。」
鎖に繫がれていたりうの姿。
ホント、動物虐待だ!
「魔力を封じられたと言ってたけど、何となく分かる気がするんだよね、りうのいる場所。」
だから、まあ、ある意味勘だけで動くのはとっても危険かもしれないけど、動かなきゃ始まらないから、買い物が終ったらこの町からは去っていこうと思う。
そんなことを話するとエルア、クロとも笑顔で頷いてくれた。
『暁さまが、決心されたこと。エルアは何処までも着いて行きます。』
『クロもー!!』
私は赤を見る。
「赤の生まれたであろう、ドラゴンの谷にも行くからね。」
私の言葉に赤ドラちゃんが目を丸くする。
「ドラゴンの谷なら、主のいない赤も力が着くまで平和に過ごせるでしょ。」
ドラゴンの谷。
それは、全ての色のドラゴンが生まれる巣のようなものがある谷。
その谷からドラゴンは旅立って、自らの本能を追い求め、主を探す。
主などいらないとの考えのドラゴンは、谷に残ってるらしいけど。
その谷に戻るって言うのかな?そこで改めて赤は今後のことを考えればいいと思うんだよね。
正直な気持ちを告げると赤ドラちゃんが少しだけ視線を伏せた。
つづく




