表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
色を斬る母「白嶺」  作者: 雨-Ame-
81/106

第81話「残響のあと」

全色の残響は、一日では引かなかった。

白嶺は布団の中で、天井を見ていた。立つとふらつく。感情の輪郭が、まだ曖昧だ。無月が湯を差し入れ、彩華の様子を短く報告する。白嶺は『ありがとう』とだけ返して、また目を閉じた。会社は、もう一日休むことにした。

無月は窓の外を測り続けていた。家の気配は、昨日より近い。試客のレベルではない。もっと重い、刀の気配が、街のどこかで動いている。

「……来ます。近いうちに」

『わかってる』

白嶺は自分の手を握った。残響が残っている。それでも、来られる前に、立てるようにならなければならなかった。

夜、白嶺は短時間だけ起き上がり、残虹の柄に触れた。刀は応える。だが、身体の方が遅れている。無月がそれを見て、何も言わずに傍に座った。

「無理は、しないでください。今夜は、私が起きています」

『……頼む』

白嶺は再び目を閉じた。

残響の渦の奥で、次の刃の感触が、すでに近づいていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ