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色を斬る母「白嶺」  作者: 雨-Ame-
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第51話「歪んだ嫉妬」

中村玲奈が休み始めて、三日目だった。

最初は風邪だと、周囲は思っていた。美咲も「中村さん、体調不良らしいです」と白嶺に伝えただけだった。だが、四日目、五日目と続いても、連絡は最小限で、出社の目処は立たない。

白嶺は、それをただの病気だとは思っていなかった。

玲奈の視線が再燃してから、間もなくのことだ。あの熱は、単なる嫉妬の延長を超えていた。欠勤が続く今も、何かが進行している感触がある。形にはならない。だが、放置してよい類のものではない。

会社では、美咲が心配そうにしていた。

「中村さん、けっこう休んでますね。大丈夫なんでしょうか」

『本人が休むと言っているなら、そうするしかないわ』

「でも……」

『深入りしなくていい。戻ってきたら、普通に接すればいいの』

美咲は不満そうに唇を尖らせたが、それ以上は追わなかった。白嶺は画面に目を戻す。玲奈の欠勤は、ただの体調不良では片付かなくなっている。対峙が必要になる日は、遠くない。

手練れの接触から、すでに数日が経っている。家は次の手を打つはずだ。玲奈の件と、家の件が重ならないことを、白嶺は願った。願っても、コントロールできることではない。

白嶺は書類の端を揃え、次の数字を確認した。

玲奈が戻ってくるとき、彼女はもう、以前の玲奈ではない可能性がある。それでも、戻ってくるなら——そのときは、決着をつけなければならない。

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