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第57話、稲作を始める。



 建国祭が終わり、アネットが帰る時に。


「早く結婚しましょう」


「俺が20歳になったら結婚しよう」


「もっと早く結婚したいけれど我慢するわ。でも時々は会いに来てくださいね」


「ああ、2週間に一度は会いに行くよ」



 皆が帰ると食料を増産する為に稲作を始める事にして農業大臣のベンを呼び。


「稲作を始めるので田んぼを作ってくれるか?」


「え? 田んぼは以前作ったままなので稲作はしないのかと思っていましたぜ」


 俺は田んぼを作らせたのを忘れていたので。


「スマン、田んぼを作っていたのを忘れていた。あの田んぼは試験用だったが、今度は本格的に稲作を始めるのでこの間の50倍の田んぼを作ってくれ」


「分かりやした。早速作ります」


 ベンが田んぼを作っている間に稲の種を召喚して農業隊に苗を作らせ稲作の方法を教えて育てさせたのだ。


 3カ月後には稲穂が実り、刈り取りを始めようとして脱穀機や精米機がないのに気が付き、脱穀機や精米機を召喚した。


 だが電動なので電気がないので使えない。


 デリック宰相に相談すると。


「物作りの得意なドワーフ族は魔力で魔道具を動かしているので相談してみてはいかがでしょう」


 俺はドワーフ族に会った事はあるが知り合いがいないので。


「魔道具を作るドワーフ族は何処にいるのだ? 」


「キィウ王都に私の知り合いのドワーフ族の棟梁がいるので紹介しますので会ってみて下さい。少し頑固者で気に入らないと王族の仕事でも断るので注意して下さい。陛下は人たらしなので大丈夫と思いますが注意してください」


 最近は皆が俺を陛下と呼ぶが自分を余と言う事にも慣れなく困っているが、その内慣れるだろう。だが俺は人たらしと言うのは思いがけないので。


「余が人たらしとは言われたのは初めてだ」


「そうですか。皆は陛下はいつの間にか思い通りに人を動かすのでそう言っておりますが」


 まぁ~、良いや。キィウ王都に行ってドワーフ族の棟梁に会ってみる事にしたのだ。




 キィウ王都の近くに移転して街に入ると、以前は大きさと賑やかな街に驚いたが、今はコウベ王都も賑やかになっているので、王都と遜色もなく街並みはレンガ模様の家に統一しているのでコウベ王都の方が綺麗だ。


 ドワーフ族の工房は教えられたエリー商会の近くにあり直ぐに分かった。


 ドワーフ族は酒が好きだと聞いていたので日本酒を召喚して手土産にして工房に行き工房にいたドワーフ族に。


「棟梁に会いたいが、取りついてくれないだろうか? 」


 声を掛けたドワーフ族が俺をじろりと見て。


「何の用事だ? つまらん用事なら帰れ」


 俺がパソコンを出して脱穀機と精米機を見せて。


「この機械を魔力で動かすように出来ないのか棟梁に相談に来たので棟梁に会わしてくれ」


 応対したドワーフ族がパソコンと画面を見て驚き。


「その道具は初めて見るが何なんだ。わしが棟梁のバーンズじゃ」


「俺は新しく出来たボルトン王国の国王のマリュウス・ボルトンだ。これは手土産の酒だ。飲んでくれ」


「何だとー! ボロニァ帝国を破て、この国を救った英雄のマリュウス様か。護衛もなく1人で来たから驚いたぜ。折角だからこの酒を飲みながら詳しく話をしようぜ」


 奥の部屋に案内され話の前に酒を飲むと


「うめえー! この酒は何というのだ」


「俺が異世界の記憶を持っているのは知っているか? 」


「その話は有名だから知っているぜ」


「その酒は俺が前世の世界から召喚して取り寄せた酒だ。さっき見せた機械を動かせるようになればこの世界でも同じ酒が造れるので協力してくれないか」


 同じ酒を造れると聞いて喜び。


「この酒が飲めるのか。分かった。やってみよう」


 良かった。思たより上手くいったので。


「いつ我が国に来てくれる? 」


「今は暇だから明日にも行けるぜ」


「そうか。明日にも迎えに来るよ」


「慌てるな。まだ酒を飲もうぜ」


 ドワーフ族は酒が好きだと聞いていたが、俺が持って来た酒を飲み終わると、前世の濁酒みたいな酒を持って来て夜遅くまで付き合わされて、その日はごろ寝をしてしまい、次の日は二日酔いで頭が痛かったのだ。


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