第45話、獣人族の集落
精霊王に会い、大地魔法を授かってからは険しい山道が続き何回も道に迷い、予定より大幅に遅れて15日目に広い道路に出ると、ガルーダが。
「アッ! ここからは道が分かるので迷う事はないぜ」
アンが呆れて。
「ガルーダ本当なの? もう足がパンパンで、棒みたいよ。今度迷ったら私をおぶって歩きなさいよ」
「大丈夫だ。今度は迷わず夕方までには集落に着くはずだ」
ジャンナ学園長も。
「ガルーダ、前にも道に迷わないと言ったのに迷ったじゃないか。今度迷ったら罰金じゃ」
ガルーダが言った通り、それからは道に迷う事もなく、夕方には3mくらいの魔獣除けの柵に囲まれた獣人族の集落が見えて来たのだ。
集落の門番の犬族がガルーダを見ると。
「ガルーダじゃないか。生きていたのか」
「ああ。何とか生きていたぜ。族長は元気か? 今日は客人を連れて来たので呼んでくれるか」
集落の中に入って暫く待っていると、ライオン族の逞しい壮年の男性が来て門番と同じことを言い。
「ガルーダじゃないか。生きていたのか? 」
「生きていたぜ。今はサンビア王国のマリュウス・ボルトン男爵様の警備隊に世話になっている。ボロニァ帝国を一緒に逃げた皆もマリュウス・ボルトン男爵様に助けられて領地で元気に暮らしているぜ」
「おい、それより連れの人間族は誰だ」
俺が自己紹介をして。
「俺はマリュウス・ボルトン男爵だ。宜しく頼む」
皆も自己紹介をしたがツバキがドラゴンだとは言わなかった。
族長も礼を言い。
「同胞を助けて頂きありがとうございます。わしはベルトと申します。わしの屋敷と言うよりは小屋ですがワッハッハッハー! 疲れたのでのんびりと休んでくだせえ~」
族長はライオン族だけあって豪快で気さくな人なので話やすそうだ。
小屋と言ったが、枯草の屋根で棒で建てた大きな建物で入ると寝るのはハンモックで真ん中に囲炉裏があり、暖房を兼ねて料理をするみたいだ。
その日はガルーダは族長のベルトと夜遅くまで話していたが、俺たちは足が棒のように疲れていたので早々と眠りに付いたのだ。
翌朝、起きると疲れていたのだろう、皆はまだ寝ていたので外に出ると、ベルト族長の奥さんなのだろう巨乳のライオン族のおばさんが。
「おはようございます。良く寝られましたか? 食事の用意をしていますからもう少しお待ちください」
「おはよう。疲れたので良く眠れたよ。チョット散歩をしてくる」
散歩をしているとボロニァ帝国に奴隷狩りに会っているので俺も同じ人間族なので警戒をしているのだろうか? 遠くで見ているだけで近づいて来ない。
小川の側が共同の料理場なのか、料理をしているので見ると、エルフ族は野菜ばかりだったが、獣人族は反対に肉食なのか沢山の魔獣の肉を焼いていて、野菜は使っていないみたいだ。
帰ると、皆が起きていて食事の用意が出来ていた。
やはり料理は薄い塩味の焼肉でインド料理のパンのナンに似たパンで食事は貧しいみたいだ。
やはり俺の領地は食料事情はましになったが、この世界の食料不足は深刻で早く精霊王に授けて貰った大地魔法で農地を増やし改善して、食料の生産を増やして食糧不足を改善しなければいけないと痛感した。
まだ色んな所を見て回りたかったが早く領地に帰り農業改革に励む事にした。
次の日に帰り支度をしていると、ベルト族長が、相談があると言い。
「今の集落はボロニァ帝国の奴隷狩りに会わないようにこんな不便な森の中で暮らしているが、不便なうえ作物も作れなく出来たら移住先を探していた。ガルーダに聞いたがマリュウス様は移住者を受け入れていると聞いたので此処にいる全員を、無理なら半分でも受け入れてもらいませんか」
俺は領地の働き手が少ないので歓迎して。
「歓迎する。住民は全部で何人いる」
「1万人くらいですが、全員は無理でしょうか」
「喜んで全員を受け入れよう。だが住宅を建設しなければいけないので1か月後に移住してくれるか」
「分かりました。1か月後にボルトン男爵領に行きます」
嬉しい事に獣人族1万人くらいが移住する事になり、これで農地を増やして本格的に稲作を始められる。
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