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第31話、キィウ王都で1



 学園長から商人を紹介してもらい、その日は宿に帰った。


 宿に帰るとアンが。


「学園長がマリュウス様に前世の世界の事を聞いていましたが、前世の記憶を持っているのですか」


 アンは俺の秘書官なので今後の為にこの世界より文明の進んでいる異世界で生きていた記憶があり、その世界の物を召喚魔法で取り寄せる事が出来る事を知らせておいた。


 アンはいつも俺の傍にいるので若いのに知識が豊富なので常人ではないと思っていたみたいで、俺の話を聞いて納得したみたいだ。


 勿論99歳の老人だった事は知らせていない。



 翌日、学園長が紹介してくれた商人に会いに行って驚いた。


 新興の商会と聞いていたのに商店街の一等地にしゃれたレンガ作りの3階建ての建物で前世のデパートみたいだ。


 店員に王立学園のジャンナ学園長に紹介されて来て会長に会いたいと言うと、少し待たされて来たのは20代の綺麗な女性で俺を見ると。


「ジャンナ様のご紹介とお聞きしましたがどんなご用件でしょうか? 」


「俺はマリュウス・ボルトン男爵ですが、領地で取れる塩と作物を買ってもらいたいのですが」


「商談ですか。わかりました。では応接室に来てください」


 応接室の前に行くとガルーダが学園長に会った時もそうだったが、応接室の中に入らずドアの前で警護をしていた。


 応接室に入ると女性が。


「挨拶が遅れましたが、私はエリー商会の会長のファニーと申します。塩と作物を売りたいとおっしゃいましたが、塩も作物も取引先が決まっておりまして買い取るのは難しいかと思います」


 多分そう言われると思っていたので。


「作物はこの世界で初めてのトマト、キュウリ、キャベツ、ナスで塩もこの世界では初めての海水から作った塩です。塩は岩塩の半値で売りますがどうでしょうか」


「ええー! 塩を海水から作れるのですか? それも岩塩の半値で良いのですか」


「はい。海水には塩分を含んでいるので作れます。味は岩塩に劣りません。味見をしていただいてから取り引きをするか決めて頂けませんか」


 俺が用意した塩とトマト、キュウリ、キャベツ、ナスを空間カバンから出すとファニーさんが驚いて。


「そのカバンは空間カバンですか? 空間カバンは国宝級で白金貨10枚はするのにマリュウス様は持っているのですか」


「ん? そうなのですか。俺は空間魔法を使えるので自分で作れますが」


「ええー! 空間魔法で作れるのですか。空間カバンがあれば荷物を沢山運べるので便利ね。羨ましいわ」


 俺は良い事を思いつき。


「先ずは、味見をしてください。取引をするなら空間カバンを作って差し上げる条件でいかがでしょう。


 ファニーさんが全部を味見して。


「塩は岩塩に比べて不純物が少なく味もいいわね。それよりも此のトマトと言う果物は美味しいわね。此れなら売れるので全部買い取るわ。空間カバンはオークションに出したなら白金貨10枚以上するので白金貨10枚で買います」


 やったぜ! 空間カバンが白金貨10枚で売れて思わぬ臨時収入だ。


 その後の交渉でトマト、キュウリ、キャベツ、ナスは時価で塩は岩塩の半分の価格で売れたのだ。


 今回は持って来た作物と塩を合わせて白金貨20枚、大金貨5枚に空間カバンを合わせると3億500万円で塩が10トンと多かったので思わぬ収入でこれで領地での農地開発を出来るだろう。


 このお金を使って稲作や豚、牛を召喚して畜産も始める事が出来て、農業を発展させることが出来る。


 ファニーさんが思わぬ事を言い。


「私を男爵領に連れて行っていただけませんでしょうか。こんな素晴らしい作物や塩を作るのを実際に見てみたいのでお願いします。良かったなら支店を出したいと思っています」


 結局ファニーさんを領地に連れて行くことになった。




 次の日に、王都に来たついでと警備隊が魔獣を狩って取った魔石を売る為と、領地にギルドを誘致する為にダメもとでギルドに行った。


 ギルドに行くと身分を言い、責任者に会いたいと言うと2階の部屋に通されて、責任者の厳つい男性が。


「わしがギルドマスターのギャランだ。今日はどんな用事かな」


「俺はマリュウス・ボルトンと言うが、俺の領地にギルドを開設してくれないだろうか」


「無理ですね。ボルトン男爵領は遠いうえに泊まる宿は無く、ダンジョンもなく魔獣がいなく魔石を取れないので冒険者は行かないでしょう」


 俺は警備隊が取った魔石を出して。


「魔獣は多すぎて困るくらいです。ギルドを開設してくれるなら早急に宿を作ります」


 魔石を見て。


「これがボルトン男爵領で取れた魔石なのか。魔獣は上級の魔獣もいるみたいだな」


 ガルーダが自慢げに。


「こんな魔石ならいつでも取れやすぜ。森の奥には魔獣が多すぎて倒しても、倒しても魔獣が出るので困っています。冒険者にとっては宝の森だぜ」


 ギルドマスターのギャランが。


「わしはボルトン男爵領に行った事がなくて知らなかったが、一度ボルトン男爵領を見に行かねばならんな」


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