第13話、少年時代、王族と
食料保存室を見ると。肉は鶏肉と魔獣の肉、野菜はキャベツ、白菜、トマト、玉ねぎがあった。
これだけあれば美味しい料理が出来るだろう。
メニューを考えて、ハンバーグ、鶏肉と野菜のサラダ、トマトスープ、ロールキャベツを作る事にした。
ハンバーグにかけるソースは玉ねぎ、トマト、卵の黄色味、レモン汁、塩を使って作るつもりだ。
台所で食材を用意しているとアネット王女様が来て。
「何かお手伝いしましょうか? 」
まさかアネット王女様が手伝いに来るとは思わず、でも料理が出来るのだろうかと思い。
「アネット王女様は料理が出来るのですか? 」
「今は料理の勉強中で簡単な事なら出来るわ。私の事は王女様と呼ばずにアネットと呼んで」
「王族に呼び捨てはまずいでしょう。アネットさんと呼びます」
「仕方ないわね。それで良いわ」
玉ねぎを微塵切りにしてもらったが、微塵切りは初めてなのか大き過ぎるので手本をみせるとアネットさんが。
「すごーい! 包丁の動きが早くてみえないくらいだわ」
手伝ってもらうと、かえって料理を作るのが遅くなるので。
「今日は見学するだけにして下さい」
何とか夕食に間に合い出来上がると食堂に料理を運ぶのをアネットさんが手伝ってくれた。
出来上がった料理を見たブレント王子様が。
「初めて見る綺麗な料理だな」
料理は見た目も大事なので盛り付けも綺麗にしたので驚いているみたいだ。
食べ始めるとクレア姉さんが。
「やっぱりマリュウスの作る料理は美味しいわね」
ブレント王子様がハンバーグを食べて。
「何だこれはー! 美味しすぎる。病みつきになる料理だ」
アネットさんがロールキャベツを食べて。
「わぁ~! 美味しい。胃袋を掴まれたわ。私マリュウスと結婚しようかしら。そうすればいつでもマリュウスの作る料理を食べられるわ」
とんでもない事をいう王女様だ。
僕は中身は99歳の老人でこの世界の年齢と合わせると110歳に近い老人でアネットさんは曾孫みたいに感じる。
ブレント王子様が僻地のボルトン男爵領に来たのは視察を兼ねて久し振りに父上に会うためで、アネットさんはクレア姉さんが僕の事を何時も褒めて言うので会ってみようと、思ったらしい。
クレア姉さんたちが滞在したのは1週間で、ブレント王子様は視察を終えると父上と剣術の稽古をしていた。
アネットさんは僕が行くところにいつもついて回り、獣人族の集落に行った時は猫婆さんの猫言葉に涙を流して笑い転げていた。
農村地区を見て回った時は初めて見た農作業を見て。
「作物を作るのは大変なのね。これからは大事に食べなければ作っている人に申し訳ないわね」
アネットさんは王女なので農民の暮らしなど見た事がなかったみたいでいい勉強になったみたいだ。
アネットさんは王族らしからぬ性格で農民にも優しく気軽に話しかけて色々聞いていた。
僕は王族は贅沢をして威張っていると思っていたが、そうでもないみたいだ。
夜はブレント王子様から大陸の様子を聞き勉強になった。
帰る時はアネットさんが涙を流して別れを惜しんでいたが。
「僕が王立学園に入学したらまた会えるから元気でいてね」
と言うとアネットさんも。
「うん、入学したら同級生になるから一緒に色んな事をしましょう」
いつも別れは寂しいものだ。
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