第11話、少年時代7、獣人族
獣人族がいるのは侍女のウサギ獣人族ヘレナや街にもいたので知っていたが、100人程の大勢の獣人族を見るのは初めてだ。
ここに獣人族の集落が出来たのは1年前くらいで、ボロニァ帝国は人間族第1主義の国で人種差別が酷く獣人族や他の種族は奴隷にされていると聞いている。
この集落に住む獣人族は船でボロニァ帝国から脱出してきた人たちで父上が保護してここに住まわせたのだ。
集落から年寄りでお婆さんの猫獣人が出て来て父上に。
「領主様、お世話になりました。お陰様でなんとか暮らしております」
「何か、困った事や問題はないか」
「言いにくいのですが、働く場所がないのと食料事情が悪く子供がいつもお腹を空かしているのでかわいそうです」
その時、獣人族が大声で。
「わぁー! 狼魔獣だー! ・・・・・・」
集落は柵で囲ってあるがその柵を飛び越えて体長が2m以上ある鋭く光る長い牙を持った灰色狼魔獣20匹の群れが襲って来たのだ。
父上が指示して警備兵は3人が組になり灰色狼魔獣と剣と魔法で戦い始めた。
父上が火魔法で3匹を倒し警備兵も倒していると、虎獣人の4人や他の獣人族が戦に参加して剣と体術で灰色狼魔獣を簡単に倒している。
僕も大鷲のゴロウを召喚して戦わせゴロウは灰色狼魔獣を鋭い爪で掴み、空中で離して地上に激突さして倒している。
30分もすると灰色狼魔獣を全滅させた。
警備隊長チャドが。
「マリュウス坊ちゃんの召喚した鷲魔獣は凄いですね。それにしても虎獣人の4人と他の獣人族は魔法が使えないのに簡単に灰色狼魔獣を倒すのには驚きました」
獣人族は何故か魔法を使えないが、その代わりに力が強く灰色狼魔獣を大きな豪剣を使い又は力で殴りつけて倒していた。
僕は獣人族を救済する為に父上に。
「父上、強い獣人族を警備隊に入れて、弱い女性たちにトマトとキュウリを栽培させてはどうですか」
「良い案だ。そうしてみるか」
父上が猫獣人のお婆ちゃんにそのことを話すと。
「助かりますニャー。ありがとうございます」
猫獣人は語尾にニャーをつけるので可笑しく笑いそうになったのだ。
領地を巡回して分かったが食料不足は育てる作物が少なく、農地に肥料を上げていなく農地が痩せ細っていると感じた。
これからは農地を改善して作る作物を増やせば食料不足は良くなるはずだ。
早速、実行に移し、最初は獣人族の集落に行き、トマトとキュウリの栽培方法を教え種を渡しておいた。
獣人族から虎族を始め戦える20人が警備隊に加わった。
2か月後にはトマトとキュウリの販売を街で売り始めた。
初めてのトマトとキュウリに味見したお客が余り美味しいのでたくさん買いすぐに売り切れたほどだ。
獣人族の集落に行くと猫獣人族のお婆ちゃんが。
「マリュウス様は若いのに大したもんじゃニャー。お陰様で子供たちも腹いっぱい食べれて元気になって畑仕事を手伝ってくれているのニャー」
わしも。
「子供が元気になって良かったニャー」
「婆の真似をするんじゃない」
あれー? 思わずつられて年寄り言葉が出て猫言葉が移ったみたいだ。
他の農民も栽培したいと言い、僕は前世の農業指導員みたいに農村を回り、キャベツ、ナスの栽培方法を教えたり、農地を改善する為に堆肥の作り方を教える為に農村地区を飛び回っている。




