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最初のコンビニのところまで戻ってくる。
すると、ちょうどコンビニの方が騒がしくなっている。
「誰だ、あそこに出張っているやつは?」
金剛さんの疑問はすぐに解消されることとなる。昨日出ていったはずの男たちだ。怒声が飛び交っており、人喰いと彼らが数人倒れていて、交戦中のようだ。
「だからやめようって話になったのにあいつら聞いてなかったんすかね」
どうやら調達を終えていたのではなく、その人喰いの多さで断念していたようだ。
「さて、どうしようか…」
「え?助けないんですか?」
なんとなく助けるのだろうと思っていただけに意外な悩みについ聞き返してしまう。
「助けようと考えるのは簡単なんだよ。でも、敵の数にこちらの数。そして、彼らは助けたとしても感謝はしてくれないし、恐らく食料もすべて持っていくだろうね。それでも助けたいかい?」
私自身が助けたいと願っているわけでもなければ、彼らも助けてほしいと思っているわけではない。ただ、彼らのもうどうしようもない状況になっても仲間を見捨てて逃げようとしないこと。
それに何かを感じていた。何かは分からない。憧れか尊さか、はたまた未練か。
「ではこうするのはどうですか。私の適合者としての能力も判明していないので、それを確認するためにちょうどいい相手で、たまたま助けることになってしまうかもしれませんねという話で」
……少しばかりの沈黙。
「いんじゃないすか。ただ、見捨てるっていうのも後味悪いですし」
「分かった。ただし、自分の安全を重視して危なくなったらすぐに撤収。これが最優先。金剛は車回りで車の防衛をいつでも出れるように」
車のドアを開け、勢いよく出る。そのまま近くにいた人喰いに純粋な蹴りを入れる。格闘技も何もやったことのない女子高生のただの蹴り。
ただの蹴りはわき腹にクリーンヒットし、嫌な感覚を覚える。肉を断ち、骨を砕いた。足を伝わる初の感覚と目の前の惨状に思わず顔をしかめ振り返ると、見慣れている彼らであっても少し引いていた。
…そりゃあそうなるよねと自分でも思うが、はっきりとその瞬間に自分の力の使い方が分かった気がする。足だけではない。生物としての五感や身体能力のすべてが上昇していると言っていい。
ならばと踏み込んだ一歩で駐車場で押し合いになっている男へと辿り着けば、その勢いのまま、拳を側頭部へと殴りつけると、まるで硬さとは何なのかと分からなくなるくらいに簡単にはじけた。




