再び
(す、スミレよ……何てことをしてくれたんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!)
……が、もうこれは仕方がない!
ポジティヴに考えよう。うん、大丈夫……
「あー……じゃぁ、ということなので……【転移魔法】」
はい、退散!私知らない!
あの世界へ行くためにはこちらとあちらを繋げた指輪がいるのだが、今はスミレが装着しているので問題ない。
ヒュ……
そんな音を立てて、魔王城へと転移魔法で転移した……と思われたが、それはハズレだった。
「非常に言いにくいのですが、何者かの手によって、魔王城は陥落間際まで進んでおります……なので、ここは……」
スミレが説明してくれるが、かなりの緊急事態だな、これ。
「久しぶり、カリン」
「このように、ここはルーク殿の城でございます」
魔王様陥落間際……か。
……ちょっと待てよ?
あの謎の男が言っていた光……あれを戦っている最中のマカワとディラが出していなかったか?
「スミレ……マカワとディラは……!?」
「あの2人は軍部ですので魔王城にいますが……」
「スミレ!敵の狙いはソレなんだ!」
「……?」
一応優香達含めて自分たちの仲間は揃った。今説明しておけばいいだろう。
その後、私は知っている限りの事を話した。
「と、いうことは……魔王様」
「うん。今からマカワ達の救出作戦を開始する。敵の数はスミレの報告では少ないと。つまりそれだけで魔王城を陥落間際まで追い込む力があるということで……」
スミレは渋々と言う。
「この中で危険がないのは……魔王様と私。そして同じく魔王ルーク殿。勇者優香殿ですね……」
「うん。急がなきゃ!【能力を授かりし者】を求める理由が強化だとすれば、まだ勝機はあるはず」
そして、スミレは紙を片手に言う。
「では、今回のメンバーを、早急に言います。魔王様、優香殿、私です。向こうのリルファイも同行します。では、魔王様……」
スミレのめが私の方を見る。
(マカワ、ディラ……頼んだよ!)
その思いを頭の隅に一度押し込む。そして……
「出陣!」
魔王城へと侵攻がはじまった。




