属性と相性と異世界と
「はい、終了……っと」
戦闘開始から10分くらい経っただろうか。そこにあったのは8人の影だけ。
え、だれだ……って?優香とあの水泳ジャンキーと自分達だ。
こんなことを言うのもどうかと思うが、はっきり言って超弱かった。
......のだが、途中で出てきたあの指輪には驚いた。
あの男が何かしらのキーワードを言うと、指輪から巨大なくもが出てきたのだから。
どうやら敵はこの【能力を授かりし者】を狩って、どうやってか知らないが力を得て、そしてその力をもっと引き出すための指輪を集めているらしい。
しかし、最後に男が言った言葉が気になったのは気のせいか……?
〔俺だけで終わりじゃねぇぞ?お前らの……がふ!今頃……は、全滅……ぐが!撤退【転移魔法】〕
〔逃がすか!ライトニング!〕
〔あばよ!〕
お前らの……のあと、何が起こるというのか。
しかし、それよりも問題なのは……
「おい、あの一年なんだよ……」
「空、空飛んでる!」
「先生!先生!」
「今のは……!?魔法……!」
そう、まだ入り口付近から脱出できなかった生徒や教員の視線だ。
「あー……とりあえず、降りてきたら?」
「やっぱ魔法って便利だよね~」
優香はそう言ってるが、視線がね!!視線が凄いの!分かる!?
え、これどうしようか……サクラは違うこと言ってるし……
「あー、じゃぁ、うーん……一回降りようか……」
「うん」
私が言うと、ナトが同意し、続々と全員がおりてきた。
(どうしよう……本当どうしよう……)
私は焦り、仲間たちを見る。困った時、頼れるのはなか……
「…………………………………………………」
「知らんぷりしてるんじゃない!!」
どうしようどうしよう!?
パニックになった私は入り口の方を見る。
ね?別に私たちは悪いものでは……って、そういや私……カリンのまんまじゃん!!
「…………………………………………セーラームー◯?」
「違いますーーーーーーーーーー!!」
ダメだ、深呼吸。深呼吸。
「えーっと、こんにちは。先程のはマジックですよ、マジック。演出です~」
数人頷いたものもいるが……ほとんど信じてもらえてないなぁ……
「えーっと、だからですねぇ……先程のは新入生の……」
私がその続きを言おうとした時、遮る声が響いた。
「魔王様!」
「スミレ!?」
あ、魔王様とか……ほんとやめて……恥ずかしいとかそういうのじゃなくて……あのぉ……
ちなみに、スミレは元々魔法で作られた身。一部の記憶は消えてしまうが、魔王権限で復活させることができる。
普通の世界に戻ったあと、私はまずスミレを復活させた。
「魔王様にご報告があります!」
「は、はぁ……」
もうだめだ。人間界にいられない……(いろんな意味で)
「魔王領に敵影あり!各要塞を襲撃し、こちらへ向かってきます!」
それは敵の知らせだった。




