絶体絶命の救い
「う、ぐぅぅ!」
「オマエラハココデコロス。コロスコロスコロスコロスコロス!」
放たれる魔弾。いつもの鈴ならば簡単によけられるスピードだが、負傷していて敵が5人もいるとなると厳しい。
魔弾は鈴に直撃する。倒れた鈴にまた一発。またそこを一発。
繰り返されるその無情な攻撃は、終わりを迎えることはない。
ドン!ドン!
「ぐ……ふ……誰……け……」
ズドドドドド!
巨大な魔弾が鈴を襲う。
しかも何十連続も。
「サア、クルシミナガラシンデイケ」
影が槍を構える。
その槍はやけに細長く、一撃では人を倒すことは不可能だろう。
何故こんな槍を?
それはもう分かり切ったことだろう。
影は刺す。槍を腕に、足に、背中に。
全身が血にまみれた鈴は、もう何も話すことができない。
さて、次は頭だ。そう影が言おうとした時だった。
「鈴!!」
大きな叫び声が聞こえた。
影はそれに気がつき、後ろを振り返る。
そう。カリン・イースこと私と、ナトだった。
「オマエハタシカ【カリン・イース】サキニコロス」
「殺されてたまるもんか!ナト、鈴にポーションで回復を!私はこいつらをできる限り惹きつける!」
「了解!死ぬな!」
目で大丈夫だと言うと、私は魔法を放つ。
「よくも……絶対に許さない!【ライトニングスパーク・ZERO】」
これはカリンがついこの間生み出したライトニングスパークの改良版だ。
全体に対する攻撃、そしてもう一つは……
「ワレワレヲタオスコトナドデキン!」
「どうかな?」
向かってくる影たちに対して、指を鳴らして私はこう宣告する。
「もう遅いよ。君達は状態異常の【元素帰還】にかかった」
パチ。
その音と共に、叫び声をあげながら影たちがボール状に変形していく。
やがてそれは少しずつ小さくなっていき……消えた。
「新しい【魔法効果】はどうだったかな?使える最大魔力の6割を消費しちゃうからあんまりつかないんだけどね」
私はそう言って、仲間の元へと駆け寄っていった。




