エンゲージ
「タコッチィーヌ、アル!あれは敵!」
「まじか!!」
「そんなっ!!」
鈴は大きな声で知らせる。それと同時に二人から悲観的な声が発せられる。
敵はピサロとナトのシルエット型。二人はどうなっているのか気になるところだが、今はそんな雑念を持っていては戦えない。
その時、チリーンという音がした。それは【念話】の合図だ。
意識を集中させて、回避に専念しながらも念話を繋げる。
「繋がった!鈴、そっちの状況は!?」
カリンだ。焦り気味にそう言う。
「私達はもともとの三体に加えて、視認できるけど200mほど先に二体が……ナトとピサロは!?」
「ナトは一緒に向かっている。ピサロはやられた。詳しいことは言えない。あと二、三分で着く。それまで耐えてあ、」
「ピサロが!?分かった、どうにかしてみる」
そう言って鈴は念話を切る。
「タコッチィーヌ、アル!あとちょっとだけ耐えて!もうすぐカリン達が……え?」
そう言った時、目の前に転がっていたのはタコッチィーヌとアル。
一応死んではいないようだ……が、致命傷を負っている。
そして鈴の周りには……五体の影がいた。
「もう……時間がかかりすぎる!こうなったら一か八かでナト、行くよ!」
「何を!?」
「転移魔法!鈴の現在地で頑張って行くの!」
「はぁぁ!?」
「はい、行く!」
カリンはナトを強引にひっつかんで、転移魔法を起動させる。鈴の居る場所に向かって、祈る。




