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生還

「カリン……やった……のか?」

「うん。ナト、そろそろ奴らの言葉が真実ならば、帰れると思う」

「そうか……」


私とナトは腰を下ろす。

その近くには……動かない鈴と、微かに息のある重傷のタコッティーヌとアル。それに、転移魔法で連れてきた同じく動かないピサロが倒れていた。


「すまない、これ以上はもう回復アイテムがない。カリンは……魔力が足りないんだな」

「うん……救えなかった」


まだ息のある2人は回復アイテムさえあればすぐにでも助かるだろう。しかし、アイテムはもうない。


「あ、ナト……」

「帰還……のようだな?」


淡い光が6人を覆う。

この世界に来てから数少ない死闘だった。

私自身の影と戦った時、あるちょっとしたことがあって影を短時間で倒せた。それは何かというと……


鳥だ。


私の鞄になぜか入っていた鳥が上手い具合に影に向かって飛んで行き、ほんの一瞬だけ影に隙が生まれる。

そこを魔法で倒した……というわけだ。

あそこでもしあんなことがなければ、全員が死んでいたかもしれなかった。

あれ以上あの影に魔力を使っていれば、転移魔法で救援にはいけたものの、【ライトニングスパーク・ZERO】は使えなかったかもしれない。

そう考えると、冷や汗が流れる。


そして、完全に体が光に包まれる感覚。

次に目覚めた場所は……


「魔王様!」

「カリン様!」


いつもの魔王城だった。





ふぅ、今回でこの章もおわりです。

次回からはまたカリンの異世界旅行記を書いて行きたいと思っています。

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