True love kithes in time of need.
1.True love kithes in time of need.
廉達は加藤に言われた通り、6時にドイツの事務局に来ていた。
廉と千景と悠貴は1階ロビーでソファに座って雑談して居た。
玲音はと言うと、受付嬢と楽しそうに話こんでいた。
「パンダなんやかんか言いながら、暇有ると女と話しているよな?」
「ん?千景だって何時も女と居るじゃないか?今、俺の隣に居るのはドイツ語出来ないからだろ?」
「そう言えば、廉先輩は普段から女性の影は、見ませんよね?」
「ん?俺?そうだな、面倒だからな、自分からは寄っては行かないな」
「いや廉の場合、言い寄られても上手く交わして逃げて居るぞ。それに廉は、何時もパンダの隣に居るから
"Many a flower is born to blush unseen."
目立たないけどな、こいつ一人で居てみろ、パンダ程ではないが、子犬並に人呼ぶぞ?」
「人目につかず咲く花多し??」と悠貴は訳しながら頭を傾げる。
廉は溜め息をつきながら悠貴に説明する。
「恵まれた容姿や才能を世間に認められないままに終わる人が多いということだよ。
悠貴、英語力は付いてきたが今一歩だな。
それと千景、俺を買い被り過ぎだ!容姿も、才能も並だよ?お前の方がよっぽど良いだろが!」
悠貴は、「廉先輩が並なら俺は並以下か??」とブツブツ言ってる。
千景は、はっと思いたち廉に、心配そうに問いかける。
「もしかして………。廉!お前………。
男が好きなのか?そっちの趣味なのか?正直に言ってみろ、友達やめたりしないからカミングアウトしてみろ?」
廉は、びっくりして2人に反論する。
「なに言ってるんだ?千景、頭おかしいだろ?俺よりお前の頭の方が深刻なんじゃないか?お前の病院で一度ちゃんと調べて貰えよ!大体、俺が一度でも、男に言い寄ったり、興味持たれるように誘ったり、振る舞ったり、俺が自ら進んで男の傍に行くことは無いだろうが!何でそうなる。変な噂流すなよ?」
「そう言われれば、廉先輩って何時も誰から、言い寄られてますね」
「悠貴………。その変な言い方は辞めて……」
「廉、好きな女のタイプは?」
「ん?素直な子?明るい子かな?
" Great lawing, small loving."
(訴えが多いのは愛が少ない記し)
って言うだろ?面倒くさく無い子かな?」
「面倒くさいって………」
「クリスマスは一緒にとか、メールの返事はその日のうちにとか、ご飯食べに連れて行ってとか、迎えに来てとか、そう言うの無理だから、玲音が傍に居る限り無理だから……。ある意味、玲音が一番面倒くさい……」
「………。確かに……」
「ん?何?俺、呼んだ?」
玲音が、にこやかにやって来る。
「呼んでないから、もっと女の子といちゃついてろ!」
「もう、帰るんだって、ご飯に誘われたけど断った。何話してたの?」
「パンダが居る限り廉に彼女ができないと話して居たんだよ!」
「何でだよ?」
「何でって先輩………。自覚症状無いの…?
シャーロットと廉先輩どっちが好き?」
「悠貴!俺を犬と同じ扱いにするな!」
「う~ん…。迷うな………」
「玲音!迷うなよ?俺は犬以下かよ?」
「嘘に決まってんじゃん!廉が居ないと俺、困るもん」
「困る。困らないの問題なのか?」
「パンダに、それ以上求めても無駄だ」
「廉は、俺の"Possession is nine points of the law."( 占有は法の九分)だから ~♪」
玲音は、にこやかに言い張る。
「玲音!お前、俺は物でないぞ?!
所有権って!俺は俺の物だ。お前に占有されている覚えはない!権利なんぞないよ!」
廉はむきになって怒る。
「千景、先輩どういう意味??」
悠貴は秘かに聞く。
「法的に完全な所有権がなくとも、現に占有している者が他の者よりはるかに強い権利を持つという意味だ」
「ある意味、その言葉通りの状態だね」
「廉に聞こえるぞ!」
玲音は廉の言葉を聞き流し
「そんなに廉、彼女欲しいならやっぱ帰って合コンだね!」と満面の笑みで言う。
「いや、そんなの欲しくないから………。これ以上、俺のプライベートの時間無くしたくないから。俺の心の安らぎをくれ……。それが何より欲しい。
俺より、早く玲音が彼女作って俺から距離を取ってくれ」
「俺、別に今、彼女とか欲しくないから~。
女の子と遊びたければ、いつでも遊べるし、特定の子で、いいなとか思わないし~」
「先輩!女の子と遊びに行くときは絶対!絶対に俺を誘ってくださいよ!」
「パンダお前、司法試験にもし仮に、万が一宝くじに当たる確率で合格したら……」
「おい、千景。失敬だな!何?その落ちること確定の様な言い方は!」
「俺の脳内では、パンダが合格するスチュエーションが浮かばないだけだ。
反対に廉が落ちるスチュエーションも浮かばないがな?」
「千景の頭おかしいぞ?千景の親父に診て貰えよ!
今に見てろよ!!俺は絶対に合格してやるんだからな!なめんなよ!俺の本気」
"Practice is better than precept."
(自ら説く所を実行せよ) と廉は呟く。
またもや玲音は廉の言葉を聞き流して
「で、何?合格したら?」
「あぁ、司法修習生として一年間入所して研修受けて最後にまた試験受けて合格しなければいけないんだぞ?勿論、知ってるよな?」
「えっ?まじ?そんなんあるの?ええええ受かんないと廉と離れ離れ?」
「やっぱ知らなかったのかよ。どこまで極楽パンダなんだ?」
「まぁ千景、それは司法試験に受かんないと関係ないからさ」
「何?廉まで俺が、落ちる事が前提なの?」
「お前が、今から本気を出さなければな!」
「廉は、本気を出さなくても受かるのに?」
「いやそれ、語弊が有るだろ?寝てて合格できる訳でないから!」
「何時も寝てるじゃんか!」
「いや、影で努力してるんだよ?」
「いや、影でも寝てる!!」
「………………」
「待たせたな!」と加藤達がやって来る
「やっと、終ったんですね」
「あぁ、もっと長引くかと思ったよ」
「さぁ飲みに行こうか~」
タクシーで何台かに別れて店にいく。
藤堂が前もって店を貸切り予約していた。
「今日も、時宗の奢りだから遠慮せずじゃんじゃん飲め!」
「何で俺の奢りなのに、雅治が仕切るんだ?」
「お前の財布は、俺の物だ気にするな!」
「おい、気にするだろ!後、廉は病みあがりだからあまり飲ませるなよ?」
「時宗ぐちゃぐちゃ言わないで飲め!」
気がつくと齋藤と悠貴はお互い振られた者同志愚痴ってた。
伊集院と周藤も結婚について話してた。
千景と玲音は廉を酒の肴にして話していた。
加藤と時宗は定例会の体制の愚痴を言い合っていた。
藤堂と廉は向かい合って話していた。
「先輩は司法修習生を終えた後、迷わず弁護士を選んだんですか?」
「う~ん、裁判官の選択肢は全く無かったですね。人を裁ける程、人間出来てませんから、検察官は少しは迷ったかな?
でも、秘書室に行くこと決めてましたからね。廉君は迷ってるんですか?」
「いえ、先輩と同じでもう決めてますから」と廉は笑う。
「さっき先輩達待つ間、玲音達に散々寝てばかり、居るとか、本気をを出さないとか、しまいには、女の影が無いからホモ疑惑までかけられました」
「えっ?男が好きなんですか?」
「怒りますよ!」
藤堂は「言い過ぎました」と笑っている。
「玲音様とあれだけ一緒に居れば彼女作っても振られるか、破綻するのが見えてますよ。【私と玲音君どっち取るの?】って頭の悪い女は絶対聞きますからね。聞くだけ野暮でしょ。家族と他人天秤にかける事自体がおかしい」
「聞かれた事が有るんですか?」
「ええ、嫌と言う程。
【私と仕事どっち取るの?】とか、
【拓哉と私の約束どっち優先するの?】とか、付き合う度に聞かれましたね。
もし、聞かれない女が居れば今も一緒にいますよ。
例えば、絶対有りえませんが、仕事と女選べと言われて、仕事を捨ててその女性とったとするでしょ?仕事の無い男をその女性は受け入れて養ってくれるのか?って事です。それを言われた時点で終ってます」
「確かに、面倒くさくなりますよね……」
「ここだけの内緒の話ですよ?」
「何ですか?」
「拓哉10年以上付き合ってた彼女に振られたばかりなんです」
「ええ、そうなんですか?」
「【結婚は、お互い必要になるまでしない】とか、【お互い必要な時だけ逢えばいい】とか甘い事ばかり言うから、【恋愛にはいい男だけど結婚には向かない】と言われてました。
あんな、いい男振る女も馬鹿だと思いますが拓哉も恋愛にあぐらをかいているから馬鹿ですよね。
まぁ私も恋愛で馬鹿な事、散々してきましたから人の事は言えませんがね。
"Tis better to have loved and lost than never to have loved at all."
(失恋でも恋しないよリまし)
とは言ますが、廉君は馬鹿な女には引っ掛かってはダメですよ?ただの時間の無駄ですから」
「先輩??飲み過ぎですよ?」
「さぁ~。まだまだ~廉君も飲んで………」
と言いながら藤堂は酔いつぶれた。
それを見た齋藤がやって来る。
「廉君ごめんね、十碧は酔うとすぐ寝るんだよ?しかも、あまり酒に強く無くてさ、そのまま寝かせて置いて、俺が連れて帰るから」
「何時も、こうなんですか?」
「反対に俺が酔いつぶれる事も有るけど。
だいたい、十碧が先に潰れるな。
多分、こんなに早いペースは久しぶりだから廉君と飲むのが楽しかったんだろうね」
そこに悠貴が酒を持ってやって来た。
「先輩~聞いてくださいよ!」
「悠貴?飲み過ぎだろ?」
「飲んでませんから~。ねね、先輩?女って散々、俺の事好きだ好きだと言っておいて付き合い始めたら、どうしてあんなに態度変わるんですか?他の女と車乗った写真で逆上とか、あり得なくないですか?」
「だからその子に俺から説明してやるよ?」
「いや、いいんです。あんな女はこっちから願い下げだぁ~!」と言って寝る。
「まだまだ若いね」と齋藤は笑う。
「先輩は、結婚したいと思った事ないですか?」
「ん?十碧から聞いた?」
「何を?」
「俺がこないだ振られたってこと」
「何で振られたんですか?」
「何でだろうな?悠貴君と同じできっかけは彼女からのアプローチだったからかな?夢中になるほどのめり込まなかったし、四六時中一緒に居たいとも………。
勿論、嫌いな訳では無かったけど………。
正直、結婚は面倒だと思っていたからな。どちらかが必要となればすればいいみたいな。それまで縛られたく無いって……。
10年以上続けば、そのままの関係が続くような気がしてたよ。まぁ結婚が面倒って思う所から、あの恋愛は破綻していたのさ。結局、俺も、悠貴君も。
"Fanned fires and forced love never did well."
(煽られた火と強いられた愛はうまくいったことがない)って事かな?
散々、十碧から馬鹿呼ばわりされたけど、ほんと自分の恋愛観は愚かだったんだね。この歳で気付くなんて恥ずかしいけど。それに比べて十碧はかなりそう言う面はシビアに観察するからね。
相手が自分に合ってない、ダメだと思うと退くのは早いよ?」
「そんなに長く付き合ってたのに、諦めついたんですか?」
「まぁ、振られてショックが無いわけでは無いが、さつきも言ったように破綻してたからね。 それに十碧が気を使って落ち込む暇が無いくらい相手してくれて寂しくないし、大きく生活も変わらないからな。
こいつ俺の弟のようなもんだから~。
実の兄貴より、こいつの方が親しいんだ。女はまた探せばいいけど、弟は探して見つかるもんでは無いからね~。
廉君だって玲音君の代わりは探せないでしょ?結婚相手は探せても。
そう言う事だよ。さぁ廉君も飲んで」
気がつくと大半は酔いつぶれていた。
酔いつぶれいない、加藤、齋藤、廉、玲音、千景この5人で時宗、伊集院、周藤、悠貴、藤堂の5人を連れて帰る羽目になった。
「親父!起きろ!どんだけ飲んで居るんだよ!いい年して毎度毎度、酔いつぶれて、自分のキャパ把握しろよ!」と聞いてない時宗に玲音は説教している。
悠貴は悠貴で「廉先輩!俺、先輩に一生ついて行くから可愛い女の子紹介してください」と呂律が回って居ないが懇願している。
「ついて来なくていいから、しっかり立てよ!責任持って千景が合コン開いてくれるさ」
「本当ですか?絶対ですよ?」と悠貴は背中から廉の首をしめる。
「おい、苦しい止めろ!。止めないとこのままここに置き去りにするぞ!はぁ~。しかしお前、酒癖最悪だな?」
廉の言葉には反応せず、悠貴は廉の背中で深い眠りに入っていた。
加藤が伊集院を、齋藤が藤堂を、千景が周藤を、廉が悠貴を、玲音が時宗をそれぞれおぶってタクシーに乗せホテルに帰っていった。




