Valour cannot harbour in base minds.
1.Valour cannot harbour in base minds.
定例会当日
開催直後、何故?急遽定例会の場所が本社に変更になったのかと言う質問があがった。
司会進行の藤堂が、「それについては後で、統轄長より説明がございます。
取り敢えず、通常報告会から始めます」
つつがなく各部所の通常の報告が終わり、新年度の新入生の配属先の議題になった。
藤堂が予定通りの司会進行に入る。
「新年度の新入社員の配属先の選定の前に統轄長から特別な御報告がございます。廉君、玲音様資料を皆さんに配って下さい」
場内が騒がしくなり、報告書を見た幹部達は騒然となる。
時宗が壇上に立ち、これから詳細な、報告をする為にスタンバイをしている。
速川や溝口、岡田は報告書を読み「濡れ衣だ」と叫びながら、報告書を破き怒り狂う。
「濡れ衣かどうかは、警察の方でしっかり調べて頂くので御心配なく。
よって本日付けで、御三方は懲戒解雇とする。人事部は1度解体し、新しいメンバーで動いて貰う。
総務部、経理部の上三役は降格処分とする。後、これから全グループ内で聞き取り調査をし、これ以外の課で同じようなことがないか調べる。
もし、部内で隠すようなことが分かれば、それ相当の処分を課す。以上質問は?」
「これ以降の体制は?」と質問が飛ぶ。
「これから詳細に説明をしていくが、御三方には退場していただく。入って貰って」と言うと、刑事らしき人間が入って来て「横領の疑いで事情を聞かせて貰います」といって令状を見せ連れていく。
3人から、かなりその場で時宗に罵声があったが時宗は平然と受け流していた。
警察が去った後、静まり返った会場でまた藤堂がまた進行を進める。
「解体した人事部とその他入れ替えの人事資料はこれから配る資料を御覧下さい」
玲音達がまた資料を配る。
「新入社員の配属先も集計した意向を元に提案させて頂いています。
これはまだ案なので、要望あれば再考させていただきます。何か質問は有りますか?」
「はい」と手をあげた人物に藤堂と齋藤の見覚えが有った。
藤堂は戸惑いながら「どうぞ」という。
「上司の田村が体調を崩したので代理で参加させて頂いた報道部の周藤秀一といいます。人事、経理、総務部は代々グループ関係者一族の方が取り仕切っていたと思うのですが、今回の案では外れて居るようですが………」と発言した。
統轄長がそれに答えた。
「体制を根本から変えるため一族からの後継はいたしません」
「それでは、一部の方から異論は出ると思われますが?」
「その時は株主総会で採決を取ればいい」
「そうなると、結果次第で統轄長の進退にも関わる事になると思われますが?」
「いいんじゃ無いですか?私は構いませんよ」
場内騒然となる。
加藤が突然立ち上がって「良くないだろ!」と叫ぶ。
「加藤さん勝手に発言していただいては困ります」と藤堂が注意する。
すると伊集院が手をあげる。
「………。伊集院さん……」
「今回の件で一番の被害者は統轄長では無いですか?わざわざ一族以外から据えるような波風たてて、株主総会まで行わなくてもいいのでは?」
「それではまた同じ事が起きかねない。私のやり方に異を唱える方が多いなら、私でなく他の方にしていただく方がこの会社のためですよ?」
場内が騒然となり、賛否両論の意見が飛び交う。
藤堂が「取り敢えず、ここで休憩に入ります。要望、ご意見はまとめておいて下さい。開始は30分後です」
それぞれ参加者散らばって行く。
加藤と伊集院が時宗の所にやって来て
「時宗!ちょっと来い」と別室に連れていく。
「雅治、誠、何怒ってるんだ?」
「おい、まだ俺は資料の…」
「いいから来い!」
空きの会議室に入り、
「時宗!お前こないだ俺達には悪い様にはしないといったよな?」
「ああ、いったな」
「なんだ?これは!!」
「お前達が進退を問われる訳でも、俺が退いても、お前達の経歴なら降格も何も無いだろ?それにちゃんとお前達の根回しはしておくさ」
「馬鹿かお前は!俺は、お前の居ない会社なんぞ意味ねーよ!そん時は俺も辞めてやる。元々お前が居るから入社したんだ」
「おいおい、誠。何とか雅治に言ってくれよ」
「俺も雅治と同じ意見だ」
「誠、辞めてたら考古学出来なくなるぞ!?」
「ああ、そうだな、時宗にしっかり責任取って貰わないとな?」
「おい、このままここに居ればいいじゃないか?」
「お前達、子供じゃ無いんだから……。よく考えて行動しろよ?」
「時宗!その言葉そっくりそのまま、お前に返す」
時宗は深い溜め息をつく。
「最悪の場合、そうなるってだけで、ならないようにある程度は手は打ってるよ」
「ちゃんと説明しろ」
「親父が一族を押さえてくれる。
反論は出ないだろう、全親族を役職から降ろすわけでないからな。
それに株主総会開いてもグループ全体の株半分は親父と母親と俺とメアリーと玲音と廉で持ってる。
後は、1/4は一般投資家、残りが一族だ。
だから親父や母親が反対派に付かない限り通らない」
「何で半分も、会社の株が有るんだよ」
「俺が着く時は、それぞれ1/3づつだったが俺が起こした会社は、グループに属して居るが、俺が出資して作っているから増えた分は、俺の親族が保有してるんだよ!
だから海洋開発部もリゾート開発部もあの学園も、俺と俺の家族が殆ど所有してるんだよ。だから大赤字出そうが、利益無かろうが、今まで一族や投資家から文句は出なかっただろ?そう言うことだよ」
「なら尚更、統轄長を降りて貰っては困るぞ!」
会場では、
「十碧!これどういう事だ?」
「拓哉、場所をわきまえてくれ」
「お二人さん、お久しぶり」
「秀一、久しぶりだな。ただ今ちょっと十碧に大事な話があるんだ。
会議後、時間あれば一緒に飲みにでも行こう」
「あぁ、そうだな」
「十碧、ちょっと来い」と車椅子を押して会場から出て行こうとする。
「おい、拓哉。俺はまだ休憩時間中にやらなければいけない準備が有るんだよ!」
「うるさい」
「あぁ~。いっちゃたね」
「君達は?秘書室の新人さん?」
「ん?そう言われるとそうだし、違うと言えば違うな」
「??」
「俺は、櫻 玲音、こっちは、橘 廉だよ」
「あ~。統轄長の息子さんか」
「俺は、周藤秀一よろしくね」
「よろしく」
「よろしくお願いいたします」
ロビーの隅まで行って齋藤は藤堂に詰め寄る
「どういう事なんだ?」
「どういうって……会議の通りだよ?」
「何で、教えてくれなかった?」
「拓哉!アホか?守秘義務が有るだろうが!言えるか!」
「十碧。いい根性してるな?」
「守秘義務外で、それなりに言えるだろうが!」
「だから忙しいって言っていただろ?
秘書室外で廉君と玲音様フル動員で動いて居れば、よーく頭を働かせればわかるだろうが!」
「お前が足の骨なんか折るから、紛らわしいだよ!」
「折りたくて折ったわけじゃない!」
「あ~。いたいた。先輩達子供じゃ無いんだからくだらない喧嘩なんかしてないで準備しようよ?」
『玲音君(玲音様)に言われたくない!』
2人が口を揃えて言う。
「十碧。お前何で止めなかったんだよ!」
「止められるなら、止めていたさ!」
齋藤と藤堂の喧嘩は続く。
「ひでー。そこまで……」と玲音がいじける。
様子を見ていた廉が
「玲音が火に油注ぐような言い方をするからだろ?」
「じゃあ、廉が手本見せろよ?」
「う~ん。仕方ないな………」
「あの……。御取り込み中、大変申し訳ありませんが……」
「申し訳ないと思うなら放っておいてくれ!十碧には、はっきりいわないと」
「拓哉!こっちだって、今日と言う今日は!」
「ダメじゃんか!」と玲音が言う。
「う~ん。参ったな」
「あの2人には、そんなんじゃ効かないよ?」と様子を見に出て来た周藤がいう。
「拓哉!十碧!お前達は今仕事中だぞ!兄弟喧嘩は後にして、やる事やれ!自分達の評価を落としたいのか?」と周藤に言われると2人は周藤を見てピタリと口論は止まった。
「さぁ、もうそろそろ休憩も終るぞ。そこの後輩君達にも謝れよ!それじゃあな!」
周藤は会議室に戻った。
「十碧、後で詳しく説明してくれ。玲音君、廉君すまなかったね」と言って齋藤は会議室に戻る。
「すいません。大人気ないことをしました。戻って手伝いしてもらえますか?」と藤堂は2人に謝る。
「もちろんです」と廉は言う。
玲音は藤堂の車椅子を押し「さっさと、済まそう」という。
会議が再開して、組織内変更が発表される。
「各部署三役は固定ですが、それ以外はまだ仮の状態です。
例えば本人の希望や各部署長は自分の欲しい人材が居れば各部署で交渉してください。それを元に最終決定を来期までに行います。後、各部署の内部監査や署員の聞き取り調査は後日、担当を決めて順次進めます。以上質問は有りますか?」
「はい」
「どうぞ」
「本人が希望すれば、転属可能って事ですか?」
「そうですね。全て可能とはいきませんが本人の才能と経歴、本人のやる気によって判断します」
「それは、面接するんですか?」
「統轄長が書類審査を経て、各々の両署長と面談して決めてもらいます」
「以上、他に有りませんか?」
「無いようなら本日の会議は終了とします」
「終わったぁ。廉、俺思うだけどさぁ~」
「ん?」
「転属可能なら、入社後、転属して他の部所に行けるじゃん!」
「……………玲音。お前話ちゃんと聞いてたのか?」
「聞いてたよ?この会社に入ってお前の上司は誰だ?」
「親父?」
「例えば齋藤先輩の所に行きたいと言っておじさんと齋藤先輩が話し合って動かしてくれるのか?」
「ダメかな?」
「ダメですよ!」と藤堂がキッパリと言う。
「なら、んなもん、ただの絵に描いた餅じゃんか!」
「玲音、そんなに私の下で働くのが嫌なのかい?」と時宗は心配そうに聞く。
「嫌とかじゃ無くてさぁ、う~ん。
じゃあさあ、反対に聞くけど、親父の仕事のおもしろい所って何??」
「ん?う~んそうだね……………。おもしろい所ね………」
時宗が答えに困っていると玲音は言う。
「面白くない仕事なんか進んでやりたかねーよ!」
「う~んそうだね。でも、好きな事業展開出来るよ?うん、これなんか結構面白いと思うけどな?」
「器だけ作ってもなぁ~。器だし」
「………………。まぁそうなんだが………」
時宗は苦笑する。
「時宗!飲みに行くぞ!来い!」
といつもの2人がやって来た。
「廉、玲音、今日は御苦労だったね。
そのままタクシーで帰ってね」
時宗はそういい。加藤達に連れられて行く。
「ほら、時宗いくぞ!廉、玲音またな!」
それを見ながら廉と玲音は会話する。
「あれは………また絶対に午前様だよ?」
「まぁいいじゃん。おじさん達の楽しみ何だからさ」
するともう一方の何時も光景が始まる。
「十碧!行くぞ!十碧、今日もお前の部屋の鍵貸してくれよな?」
「ホテル代わりに使うな!玲音様、廉君ちゃんと帰れます?」
「子供じゃ有りませんから、大丈夫ですよ」
「下にタクシー呼んでおきましたから、気を付けて帰って下さい」
「ほら秀一が待ってる。廉君、玲音君、十碧借りるね、またね~」
「俺は、猫じゃないんだから貸し借りするな!」
藤堂は齋藤に車椅子を押されながら去っていく。
「さて帰ろうか」
「今日のシュークリーム届いているかなぁ……」
「玲音、ちゃんと朝、後藤さんに頼んで来たのか?」
「!!!廉、俺のシュークリーム………」
「毎日、よく食べれるな?」
「なんやかんやで、毎日じゃないじゃん」
「でも昨日は食べてたよな?」
「うん」
「俺は、昨日1個しか食べなかったからまだ1個残ってる~」
「!!!廉!!!」と叫び羨ましそうな顔をする。
「分かってるよ!食べていいよ」
「やり~。廉は優しいなぁ。急いで帰ろう」
後日、秘書室に転属希望が来た。
周藤秀一【秘書室分室】に転属希望。




