emploi à temps partiel
1.Part time job.
春休み
卒業はしたものの、まだ大学入学式には時間が有るため、玲音、廉、千景の3人は、それぞれの、バイトに励んだ。
千景はメディカルセンターで実験データを観測、集計しているらしく帰りが遅い事が多かった。
廉、玲音は秘書室のバイトをしていた。
藤堂が統轄長の時宗と世界各地の支社や関連会社訪問で不在が多いので、藤堂の部下の柊木一斗から指示、命令を受けていた。
「おはようございます。今日もよろしくお願いします」と廉と玲音がやって来た。
玲音と廉は、窓際に並んで机が与えられ、仕事も2人にまとめて渡され、2人が自分達で仕事を分担し、こなすと言うやり方になってる。
これは、 柊木が藤堂に流石に直接、玲音に仕事指示、命令するのは、しにくいし、やり直しを命令とか絶対無理と直訴しての苦肉の策だった。まぁ 柊木か懸念していたやり直し命令が出る様な失敗をするような2人では無かったが、2人の作業分担は見事でかなりの戦力になっていた。
「藤堂先輩、今はオーストリアかぁ」
「玲音、これオーストリア支社にFaxしておいて。俺、メールでデータ送っておくから」
「わかったよ」
「後、報告会の会場案内図と案内書作成して封書で送付か?しかし、500通って凄い数だな?宛先印刷だけでも時間かかりそう。玲音、文書作成と案内図どっちがいい?」
「案内図かな?」
「わかった、ここの場所調べて下書き作ってくれ俺、案内文書を作るから。
早くしないと残業することになるぞ?今日中に投函だからな?」
「わかってるよ」
案内図と案内文書の下書きを柊木に見せて了承貰い。一気に500通分の書類の出力と宛名印刷し、封書詰めまで時間内に終わらせた。
「え?もう終わったんですか?」
「はい。下の郵便局は5時迄ですよね。5時過ぎると大きな郵便局まで持って行かないとダメですよね?この量は近い方が良いですから。確認して貰えば、俺と玲音で下の郵便局に持って行きます」
「少し待ってて下さいね」
他の職員がリスト全員分揃っているか?手分けして確認している。
「OKです。全部揃っているのでお願いします」
「玲音半分持て、持って行くぞ」
「はいよ。では行ってくるね」
「お願いします」
2人が出て行った後。
「凄いですね。あの2人、俺達の手伝い入れないと時間厳しいかな?と思ったけど2人だけで時間内に、しかも早目に済ますなんて」
「"The difficult is done at once; the impossible takes a little longer. ”(難しいことはすぐ片付け、不可能なことは、少し時間がかかる。) って諺、彼等のためにあるのかなぁ」
「さぁ、無駄話はそれくらいで、早く自分達の仕事済ませて下さいよ。バイト君に負けるようでは、統轄長に左遷させられても文句言えませんよ!」と柊木が言う。
2. Sudden change of schedule.
エレベーター内で玲音は廉に聞く。
「今日の仕事これで終わりだよね?」
「ん?うん。今日、聞いているのはこれだけだな?」
郵便局に無事時間内に持って行き投函手続きを終え、秘書室に戻る途中。
「今日さぁ。夕飯ハンバーグにしようよ?」
「また面倒くさいメニューを」
「手伝うからさぁ」
「その言葉忘れるなよ?」と他愛も無い会話をしながら2人は秘書室前に戻ってきた。
「只今、戻りました」と扉を開けると室内は騒然としていた。
「おかえりなさい」
「どうしたの?」
「えーっと……。統轄長がまた違う仕事挟まれたのでそのスケジュール調整を……」
2人は苦笑する。
「今、親父いや、統轄長はオーストリアに居るんだよね?」
「ええ、明後日。帰国予定だったんですけど1日滞在延ばしたいと先程連絡が有りまして…。本日の仕事は先程で終わりの予定だったのですが、申し訳ありませんが、統轄長のスケジュールで動かせそうな所ピックアップするので各部所に確認連絡を手伝って貰えますか?」
「わかりました。お手伝いします」と廉は快諾した。
「親父のせいでハンバーグが消えた…」
廉が、玲音の頭軽く叩いて「お前、今まで散々おじさんのスケジュール狂わせて、ここのみんなにかなり迷惑かけただろ?罪ほろぼししろよ」
「わかってるよ!」
何時間かして柊木が部下と何か揉めていた。
「誰かこの中にフランス語分かる奴、居ないのか?ドイツ語は?通訳呼ぶにもこれからでは時間かかりすぎる」
「今日、青山さん休みですから。」
「今まで、フランス語は青山さんが全部対応されていたので、ドイツ語は全部通訳に回してますから 」と皆が嫌煙し合っている。
「英語では、通じなかったのか?」
その会話を聞いて廉が、「あの~。どの程度のフランス語力が必要なんですか?」
「日常会話だけど電話でのやりとりなんだが」
「フランスにかけるんですか?」
「いや、オーストリア在住のフランス人だけどこないだオーストリアに移住してきたみたいでフランス語しか話さないみたいなんだ」
「俺達で話ししてみましょうか?」
「話せるの?」
「日常会話くらいなら?玲音、お前が話してわからない単語を俺がサポートするから」
「反対の方がいいんじゃ無いの?廉の方が上だよ?」
「だから、サポートの方がいいんじゃないか」
「わかったよ」
「どう交渉すればいいんですか?」
「あぁ」と柊木が資料持ってきた。
「ちょっと打ち合わせさせて頂きますね」
「どうぞ」
2人は資料持って自分達の机に行き話している。
「この資料で解らない単語あるか?」
「そうだな、これとこれとこれかな?ここ、どう言い回せばいいの?」
「これは俺も知らないな。ちょっと調べるからお前、喋ること整理しろ」
「わかったよ」
10分後、玲音が電話で交渉し、何とか事なきを得た。
「2人ともフランス語できるんだね、凄いよ。助かったよ本当に」
「お役にたてて光栄です」
結局、全部調整が済んだのが夜8時過ぎだった。
「藤堂先輩お疲れ様です」
「廉様?」
「はい、部下に"様"はおかしいですよ」
「それは、そうなんですが……」
「今から統轄長と藤堂先輩の新しい1週間のスケジュールをメールしますので確認して下さい。それでよければ統轄長にもメールしますので」
「ありがとうございます。廉様達までとばっちり受けたんですね?」
「そうですね。まぁ仕事ですから。隣でハンバーグが無くなって拗ねている奴一人居ますが」と笑う。
「別に拗ねてないよ!」と背後から声がきこえた。
「統轄長と変わりましょうか?」
「いえ、バイトがそんな上の人に文句言えませんから」
「はははっ」と藤堂はツボに入ったのか爆笑してる。
その後ろで「藤堂君、何かあったの?」と統轄長の声がきこえた。
「それでは気をつけて帰国してください」と電話を切った。
その後、時宗は秘書室からのメールを見て「参ったな」と苦笑した。
統轄長殿
新しいスケジュールです。
ご確認下さい。
追伸
食べ物の恨みは恐ろしんだからな?
俺のハンバーグより貴重で有意義な、1日であると信じているよ。
不肖の息子より。




