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Eternal Return ~永劫回帰~  作者: 天野 花梨
Daily Activities -in High school life-
39/100

Moving.

1.Flat hunting.


 大学の進学試験も無事終わり、結果発表を待つのみとなり、玲音達は秘書室のバイト開始も間近に迫り本格的に新居探しに入った。

「千景の要望は?」

「このエリアで将来を見越して車庫付、最上階で各部屋は6畳以上の3LDKでオートロック、エレベーターに、モニター付インターフォン、1LDKとかじゃないから多分無いとは思うが、当然風呂とトイレは別な?」

 廉は怪訝な顔をしながら

「家賃を考えて言っているか?」

「少々高くても、バイトするし3人で支払うんだし、治安や通勤の事考えるとそうなるだろ?俺少し多目に負担してもいいから便利なとこがいいよ。本当は新築か築3年以内で駅から徒歩5分以内が理想だか自重した。」と涼しい顔で言い切る。

「………」

 廉は言葉を失い、少し考え込んだが取り敢えず聞き流して次に玲音に聞く。

「そうだねぇ。千景のに+事故物件では無いことかな?変なの見えると嫌だからさ」

「パンダ奇遇だな?お前と意見が合うとはな?」

「…………。まず最上階は却下だ!理由が分からない。

 寮以上の広さの個室も無理だ!部屋の広さを重視するならもっとエリア広げろ!」

挿絵(By みてみん)

「廉!最初から妥協するといい物件には巡り合えないぞ?」

「誰が探すんだよ?」

「そりゃあ時間が空いて居る奴だよな?最終的には絞った物件の下見は3人で」と千景は自分では無いと遠回しに言う。

「俺、引越しの荷造りが進んでなくてさぁ~。退去日まで時間も無いしさぁ~。荷造りも出来れば廉手伝ってよ?」

「お前ら………。俺に押し付ける気満々じゃないか!」

「だって引越し準備済んでいるのは廉だけだよ?」

「だなぁ~。それに俺、メディカルセンターの就業前研修も始まるしさ。忙しいんだ」

「…………。 分かった。俺に全面任せると言うことだな?」

「いや、廉は変なもの見えないでしょ?俺が最後ちゃんと下見はするよ?」

「俺も物件の内覧には付き合える様に時間調整はするよ?でも、物件資料集めまでには時間が取れないからさ。廉頼むよ?」

「お前ら………。俺達だって来週からバイト始まるんだぞ! みんな忙しいのは一緒だ!」


 廉は2人の【人任せ】にはじめは頭に来たが、あの2人に物件資料を集め任せてもバカ高い物件ばかりになるだろうし素直に自分が集めた方がいいと思い最終的に引き受けた。

 時宗に言われた様に秘書室から物件を紹介してもらう為にバイトの挨拶を兼ねて、東京本社ビルに訪れた。

 本社の1階総合受付に行くと最上階の秘書課受付に行ってくれと言われそのままエレベーターホールに行くと、エレベーター待ちしている加藤が居た。

挿絵(By みてみん)

「なんだ廉?時宗に会いに来たのか?でも、奴は今、カナダに居るぞ?

 電話で確かめなかったのか?今日は玲音とは一緒では無いんだな?」

 相変わらず次から次へと言葉が流れる。

「はぁ。今日は、バイトの挨拶と寮を出た後の新居探しの為の物件資料貰いに来たんです」

「ん?家には帰らないのか?時宗が泣くぞ?」

「ちゃんと話して了解貰ってます。なのでグループの賃貸物件から選ぶんです」

「なるほど。で、どの辺りで探すんだ?」

「千景達と3人でシェアするんで家族向けの物件の多い辺りにくらいしか………」

「ふむ。ならいい奴、紹介してやるよ!廉付いてこい。総務部に行くぞ」

「え?秘書室に行けって言われ居るんですが………」

「いいから、付いてこいよ」と言って加藤はエレベーターに乗り込む。

 廉も加藤に続いてエレベーターに乗り質問をする。

「おじさんも居ないのに、なんで今日は、加藤さん本社に居るんですか?」

「ん?こないだの校長室の水浸し事件で破棄した物の代わりに必要な物品の購入稟議書を届けに来たんだよ。

 書類は兄貴が書いたんだが、兄貴は忙しいから提出は俺か誠が行ってこいと言われてなぁ~。

 この時期学園は入学試験や卒業式、入学式で一年で一番忙しいんだ!とか言って誠の奴逃げやがった!

 仕方無いから時宗に電話したら、今はカナダに居るから急がないなら帰国して指示するが、急ぐなら直接総務に提出しろとさ。

 まったく俺だって、かなり忙しいのに使い走りだよ!しかも俺の部署とは全然関係無いし」

 と加藤は今度は次から次へと愚痴を漏らしている。

 すると、エレベーターは総務部受付フロアに止まり加藤は降りて行く。

 廉もそれに続いて降りる。

 加藤は総務部の受付は顔パスで通り過ぎたが、廉は流石に受付嬢に止められた。

「あぁ、こいつは俺と一緒だから入れてくれ」と加藤が言うと

「でも、部外者は氏名と用件と行先書いて貰わないと困ります。ルールですので」と受付嬢の1人が言う。

「部外者でもないぞ?秘書室どころか統轄長室にも顔パスで入れるぞ?こいつは」

「え?」と受付一同が騒然としている。

「えっと、紙に記入すればいいんですか?俺ちゃんと書きますよ?」と廉は苦笑いしながら言う。

 すると、「そんな面倒なことを……… 」と言って加藤は何処かに電話をしている。

 電話終わるや否や直ぐに奥から総務部の男性社員が出て来て受付嬢に「統轄長の息子さんだから手続き無しで通して」と説明する。

 そこに居合わせた総務部一同から「失礼しました」と頭を下げられ、廉は「いや、こちらこそすいません。お騒がせしました」と頭を下げて加藤と奥に進む。

 加藤は、あるセクションの前で職員に稟議書を提案し、

「校長がかなり困っているから早く手続きしてあげてよ。後さぁ~。福利厚生課の清水君居る?」と聞く。

「はい、少々お待ちください」女性社員が呼びに行くと奥から若い女性職員が出て来た。

「加藤部長何か御用ですか?」

「美樹ちゃん、秘書室から統轄長の息子の賃貸物件の斡旋聞いて居る?」

「あぁ、確か小林係長が受けておられましたが?」

「悪いんだけどさぁ~。美樹ちゃんがこいつに色々と世話してやってくれないかな?」といい加藤は廉を差し出す。

 清水は、よく把握出来て無いようでキョトンとしている。

「こいつ廉で櫻玲音の弟の方だよ。こいつらまだ社会馴れしてないからさ。どのような物件がいいかもわかんないし、野郎3人で暮らすのに生活環境の便利な所で無いとさ。学園からも便利がよくてセキリティのしっかりした所を何軒か案内してやってよ?

 今度この埋め合わせはちゃんとするからさ。

 美樹ちゃんなら社員用の社宅借り上げ寮や斡旋とか数多くしてきてるだろ?

 今の時期なら掘り出し物件とか幾つか把握しているだろ?」

「しかし、小林係長が担当するのでは………」

「小林!小林居る?」と加藤は叫ぶ。

 奥から加藤と同年代の男性職員が出て来た。

「加藤部長どうされたんです?何か問題でも?」

「小林お前、秘書室から統轄長の息子の賃貸物件の斡旋頼まれて居るだろ?それ、清水さんに任しても良いだろ?」

「え?統轄長命令なのに何か不備有ったら困りますから………」と言葉を濁す。

「小林、お前。殆どグループの賃貸物件把握してないだろ?清水さんなら現場何件も実際見て居るからお前よりは詳しいだろ?

 それに、お前何件も現地案内出来るのかよ?治安の善し悪しかなり把握してないとお前のほうが不備有りそうな気がするが?」と加藤は言う。

「ハハハ」と小林係長はひきつり笑いしながら「清水君、しっかり御世話してあげて」と言って逃げていく。

「廉、こちら清水美樹さんだ。グループの社宅用賃貸物件の管理しているから、じっくり相談にのって貰って現地案内してもらえ。美樹ちゃんよろしく頼むよ?」

「はい、わかりました。加藤さん、また今度おごってくださいよ!」とにっこりと笑って答える。

「あぁ、何時でも連絡くれ、では、悪いけど廉を頼むよ?俺は横浜事務所に帰らないと」

 加藤は、そう言って帰っていった。

 廉は、清水に総務部の会議室に案内され、物件の希望を聞かれた。

 廉が控え目に希望を言うと、清水はにっこりしながら

「賃貸物件は高めの希望を出してそこから妥協して行くのがいい物件に巡り会うコツです。100%希望条件に合うものは中々無いですが始めから妥協した条件で探すと更に妥協していては自分の理想からかなり遠ざかりますよ?」と説明してくれた。

「まずエリアはどの辺りがいいですか?」

 と清水が色々質問していき少しの間考え込む。

「もしかするとかなりの掘り出し物件に会えるかもしれませんよ?ちょっと待っててくださいね」と言って会議室から出ていきファイルを持って帰ってきた。

「寮は3月15日までに退去すればいいのですか?」

「はい」

「うん。ちょっと確認取るので電話させてくださいね」といい清水は、会議室の内線を使う。

「小林係長。港区の新築中の高層分譲マンション5室はグループ役員用の社宅に押さえて有るのは使えますよね?完成はいつですか?はぁそうですか?なら直接問い合わせて見ます」と話をしている。一旦内線を切りまたどこかに電話する。

「リゾート開発部の齋藤部長いらっしゃいますか?お願いします。お疲れ様です。総務部福利厚生課の清水です。

 唐突ですが今、港区に建設中の高層マンションの設計、施工監督は齋藤部長ですよね?

 完成予定は何時ですか?はい。完成前に一度部屋を見ることは?はい。わかりました。ありがとうございます。また連絡します」

「あの~。港区の新築マンションなんて賃料かなり高いのでは無いですか?」と廉ははらはらしながら聞く。

 すると清水さんは「一般が借りるとかなり高いです。しかも、あのマンションは分譲なので賃貸は基本無いんですが、一応グループが5室程社宅用として押さえてあるから料金も社宅の価格になりますよ?

 ただ部屋は分譲で最後に残った5室となるのでバラバラで最上階とかは無理ですが3LDKとなると15階のこの部屋と25階のこの部屋になりますがどうでしょう?家賃はこの価格で間取はこれです。

 完成が3月10日予定なのでギリギリ間に合いますね。

 見学は、現場監督のリゾート開発部の齋藤部長が居る時なら何とか配慮してくれるそうです。多分これ以上の掘り出し物件は有りませんね。まだ社宅物件としてグループの案内に出してませんから、今なら押さえることは可能です。一度見て見ますか?

 世田谷区にも一軒有りますが築20年で家賃も然程変わりません。広さは少し狭いです。

 あとは、川崎市になりますがここは築8年で個々の部屋が割りと広いです。それに気持ち程家賃も少しだけ安いですね。

 おすすめはこの3件ですかね。藤沢市や鎌倉、大宮あたりで東京から少し離れればまだ有りますが家賃は然程変わりません。資料見ます?」

「いえ、同居人の一人が夜遅くまでバイト入ってたりするんで都内が理想なんです」

「なら港区の物件が一番いいかもしれませんねセキュリティもしっかりしてますから。それにそこは、売り出しかけて300戸すぐに埋まった人気のマンションなんですよ。

 齋藤部長がリゾート感覚を味わえるマンションをコンセプトにマンション周りの環境を整えて、室内は都心のモダンなものからファミリー向けと色々とデザインされて居るみたいなので」と説明してくれる。

「バイトでも社宅の価格で借りれるんですか?」と心配そうに廉が聞く。

「いえ、普通は無理ですよ。でも統括長の御家族なので我社の福利厚生施設は御家族も使えますから大丈夫ですよ」とにっこりと笑う。

「はぁ、この値段なら3人で支払える金額だし場所的にも便利なので俺的にはもったいないくらいの物件だけど………」

「分譲用の物件案内になりますがお渡ししますね。あと世田谷と川崎の物件案内も入れておきますので同居人の方と早めに話し合って下さい。他の地区をお望みでしたら探しておきます。新築マンションの内覧は部長とのスケジュール調整もありますし、早めにお返事くださいね」と言って清水の名刺と物件案内を手渡された。

「あの~。加藤さんに無理やり余計な仕事を押し付けられる形になってすいません。本当に現地案内とか頼んでも大丈夫ですか?」

 廉は恐る恐る清水に聞くと清水は笑いながら

「小林係長の許可さえあれば大丈夫ですよ。それに加藤さんに恩を売っておけば、海洋開発部のレクレーション等の催し呼んでもらえますし、飲みにも連れて行ってもらえるので、うれしい限りです」

「ありがとうございます。でも、加藤さん人気者なんですね」

「多分、独身主義でなければグループ各社の女性社員の結婚したいNo.1じゃないですか?

 いや、藤堂室長も負けじと人気あるからどっちかな?我社では、間違いなくあの2人が1,2を争ってますね

 でも、加藤部長は、かなり頭のいい方ですし、格段に女性には細かな気遣いしてくれますし、女性男性問わず部下は大切にしてくれてますから、男女問わず人気者ですよ?

 海洋開発部レクレーションは会社補助以外の費用は全て部長が支払っているみたいです。しかもすごい豪勢なんですよ。

 でもその分普段の業務もハードらしいですけど、ですが部下は全員ついて行ってますよ」と笑いながら話す。

「そうなんですか。それでは、ありがとうございました。できるだけ早くまた連絡します」といい廉は資料を持って寮へと帰っていった。



2.Packing.


 寮に帰ってみると廉の部屋に段ボールの数が増えていた。

「…………」

 段ボールの前で立ち尽くしているとそこに新たな段ボールを持った千景がやってきた。

「廉、お帰り。いい物件有ったか?」と言いながら廉の部屋の奥に持ってきた段ボールを置く。

 すると次に同じように段ボールを持った玲音と悠貴がやってくる。

「廉!ちょっとそこ通してよ~~」と廉をよけながら奥に千景とは反対側に段ボールを置きながら悠貴に「それ、壊れ物多いから上に置いてよ!」と指示している。

「…………」

「廉、いい物件有った?」と玲音もなんの悪びれもなく言い廉の持っている封筒に目をやり、「それ、物件案内?見せてよ!」

「先輩!僕も見たい!」と悠貴も言う。

「お前ら…………。その前にこの段ボールは何なんだよ!どうして俺の部屋に運ぶ?」

「いや、何?箱詰めするにも場所取るだろ?段ボール詰めたやつがあると効率悪くてさ、ちょっとだけ置かせてもらってるんだ、気にするよな廉!それより物件案内見せてくれよ」と千景も悪びれもせず言う。

「あそこのクローゼットお前らの段ボールで開けられないじゃないか!まだここで暮らすんだぞ!俺の荷物もまだ完全に箱詰めが終わったわけではないんだぞ!あの中のものはどうやって入れるんだよ!」

「廉、怒ると体に悪いよ?洋服なら俺の貸してやるからさぁ、大丈夫だよ。段ボールの運び先は一緒だしね!それに千景は段ボールに熊マーク俺のはパンダマークのシール貼ってるから一目瞭然だよ」と玲音は言う。

「お前ら!この段ボール運び出せ!俺の許可なく物を入れるな!」と完全に廉は怒る。

「でも、この段ボール玲音先輩の部屋置けるところないよ?」悠貴が囁く。

 廉は、玲音の部屋に行ってみるとベット以外の居住空間には物がひっくり変えっていた。

「なぜ隅から順番にやっていかないんだよ!!これじゃあ、いくらスペースあっても足りるかよ!」と言いながら反対の部屋の千景の部屋に行ってみるとこちらもこちらでごみ袋の山と本の山と色々なものが無造作に置かれていた。

「…………」

 廉は絶句し、立ち尽くす。

「廉!悪かった、クローゼットは開くように段ボール置きなおすから怒るなよ?」と千景が言う。

「悠貴、段ボール動かすの手伝って」と玲音も段ボールを自分の部屋に持ち帰る気はないらしい。

 3人は小一時間かけて段ボールを部屋の隅に置きなおし段ボールで狭くなった廉の部屋にそれぞれ腰掛け休憩する。

「廉!そろそろみせてよ~」と玲音が言う。

「もうこれ以上、お前らの荷物をここに運び込まないというのなら見せてやる」

「え~。どうやって箱詰めするんだよ~」

「自分で考えろ!」と明らかにご機嫌が斜めになっている。

 玲音と千景は顔を見合しため息をつきながら「わかったよ」と言う。


 封筒を手渡すと2人+関係ない1人が嬉しそうに物件情報見入る。

 そして3人口を揃えて『この物件に決まりだな!』と言い切る。

「でも、新築物件でこの値段は何かあるの?」と玲音は警戒する。

 廉が福利厚生施設としての賃貸を説明すると

「ここで決まりだね!凄い掘り出し物だ!」

「内覧はしなくていいのか?」と廉が言うと、

「するに決まってるじゃん15階と25階じゃあ部屋の大きさ違うし方角も違うもん」

「どっちにしろ、お前らの荷物いくつか処分しないと全部入るかよ!引っ越し後は俺の部屋には段ボール置かさせないからな!」

「内覧決まったら早めに教えてくれ、あと共有部の生活家電はどうする?内覧後買いにいくか?それとも俺に任せるか?」と千景が言うと廉は速攻に「内覧後に」と答える。

 翌日清水さんに連絡し、港区のマンションの内覧を頼むと「分かりましたまた連絡します。」と返答があった。

 その翌日、齋藤から電話があり、

「廉君、港区のマンションに住みたいんだって?なんなら俺が直接案内しようか?

 作業が大詰めで今都内から現場通ってるんだ。

 まだ社宅用の部屋は内装までできて無くてね、その現場でどちらかに決めるのならある程度、君達の希望する内装にすることができるよ」

「ありがとうございます。清水さんの方は?いいんですか?」

「清水君は、俺が連れて行けるのならお任せします。って言ってたから大丈夫だよ。

 手続きが有るので決まり次第連絡欲しいとの事だ。明日か、明後日くらいの朝10時頃はどう?」

「はい、出来れば明後日でお願いします」

「なら、明後日朝10時頃は寮まで迎えに行くよ。それじゃぁね」

挿絵(By みてみん)


3. 内覧


 齋藤が朝寮まで迎えに来てくれた。

「齋藤先輩久しぶり~。また、島に遊びに行ってもいい?」と玲音が挨拶する。

「マンション完成したら島に戻るからそれ以降なら何時でもおいで統轄長の許可は貰ってね」

「先輩今日はよろしくお願いいたします」と千景と廉も挨拶する。

 齋藤の隣の助手席に座った廉は齋藤と話をしている。後方のシートに座った2人は連日の荷造りに疲れたのか?寝ていた。

「よく、清水さんを担当にしてもらえたね?」

「たまたま加藤さんに会って物件探しのこと話したら紹介してくれたんです。」

「なるほどね。流石加藤さんだ。顔広いな。

 多分彼女に頼まなければあのマンションは紹介して貰えなかっただろうからね~。

 よく気付いたもんだな。

 あのマンションは15階の方がお薦めだよ。

 エレベーターが1階から20階、20階以上と別れててあのマンション3階までは商用施設が入るんだよ。

 1階が大型スーパー、2階が飲食街、3階が診療所で歯医者、内科、耳鼻咽喉科、整形外科、眼科とね。

 だから20階部分まではエレベーターの数が多く住居部分には外部の者が勝手に入れない様にエレベーターフロアに仕切りが有って住居者専用のキーかマンションの住人の部屋からの解錠が無いと入れないんだ。

 20階以上のエレベーターは1階部分でキーか解錠してエレベーターに乗るのでフロア毎には無いからね。

 後、25階は海しか見え無いからね夜景は楽しめない。だからお薦めは15階だよ」

「そうなんですか齋藤先輩が言うのなら15階で決まりですね」

「まぁ、25階より部屋は狭くなるけどね」

「そこが問題だな?」と廉は考えこむ。

 それを見ながら齋藤は笑い、「さぁ着いたよ。一応工事中だからヘルメットは付けてね」

挿絵(By みてみん)

 半日かけて3人は吟味を重ね齋藤の薦める15階の部屋に決め各部屋の壁紙や、作り付け戸棚の希望をだして、2月末時宗が帰国後に正式に契約してもらい引っ越し騒動の幕は閉じた。


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