They go their own way.
【第3章】Daily Activities -in High school life-
1.They go their own way.
月日は流れ、この日常は、 少しずつ少年、少女達の生活を変えていく。
玲音達は高等科に進んでから、それぞれ自分の目指す道へと目指していった。
学園のカリキュラムに翻弄され、勉強に追われた。考古学研究部の部員達は、スレ違いはあったが、部室には、何時も誰かがおり、メンバーの憩いの場となっていた。
玲音は伊集院の考古学への誘惑もあり、齋藤との島の冒険が忘れられず、将来の進路を【考古学者になりたい】と言ってみたもののそれを聞きつけた祖父、親戚や周りのグループ関係者からの猛反発にあい、時宗の後継ぎとして教育受ける事を余儀なくされた。
「親父、話が違うじゃんか!自分のやりたい事、好きな仕事して良いってこの前まで言ってたじゃんか?」と玲音はふて腐れながら時宗に文句を言う。
箱根の祖父の家に呼び出され祖父や親戚、グループ関係者に説き伏せられた後の帰り道、時宗と玲音が話している。
「うん、俺は好きな事して欲しいのだけどね。でも、あの人達の言う事も、もっともなんだよ。この会社ほって置くわけにもいかないだろ?世の中なかなか上手く行かないよね。玲音が遣らないとなると、他の誰かを選ばなくてはならない。グループ各社に無用な権力争いの種をまくことになるんだ。そうなると会社をバラバラにする事になるかもしれない。グループには何万という人が居るからね。大げさだが、私達はその人達の人生も預かっているんだよ。会社の為に、頑張って貰っている人達を無用な権力争いで、路頭に迷わす訳にもいけないだろ?
例えば千景君の病院を潰して、齋藤君や雅治の仕事奪ってまで、玲音は好きな事したいかい?」
「そんなのは嫌だ」
「では、誰かがあの会社まとめないとね?それは、誰にでもできることではないんだ。あの人達が皆納得してくれるのが玲音なんだから、どうしても玲音にかかってくるんだ。
玲音に考古学の勉強するなとは言わないし、自分の時間に遺跡調査だろうと遺跡探しでも好きな事をすればいい。
私が生きている間は、お前は私のサポートして働くことになる。だから、私が、できるだけ好きな事が出来る時間を作ってやるから、それで納得してくれよ」と時宗は玲音を諭す。
「廉は?廉はどうするんだよ?」と玲音は父親に問う。
「廉は、お前のサポートしてくれるって言っている。秘書でも、顧問弁護士でも、顧問会計士でも、お前が必要とする場所で働くと言ってる」と時宗は少し辛そうに言う。
「そんなの、廉のなりたいものではないじゃん」
玲音も廉の事を思い反発する。
「そうだね。廉とも、話し合わなければならないけど、私の力不足だ。
玲音の事も廉の事も、何とか、グループ人事をきちんとまとめあげておきたかったが、大きくなりすぎて時間が足らなかったんだよ。すまない。
私も昔、玲音のひいじいさんとじいさんから玲音と同じように言われたから、お前の気持ちはよくわかる。でも、今となっては、じいさんの気持ちもよくわかるよ」と時宗は空を見上げながら答えた。
玲音はそれ以上、何も言わなかった。
千景は【研究者】になると宣言して、父親とかなり揉めた見たいだが、医学の研究で医師免許は取ると言うことで、取り敢えず落ち着いたらしい。
大学卒業後は大学病院に残り最先端医療を学ぶかメデカルセーターや薬品会社に行くかを今から迷っているらしい。
この学校は高等科で進学コースとスポーツ科学コース、芸術科コースに別れる。
悠貴は玲音からボディガードを拒絶されて、どのコースに進むか散々迷っていたが両親から「人生のうちでスポーツ競技で活躍できるのは、ほんの一時だから、こだわりが無いのなら一生やっていける事がいいのではないか?」と助言されたこともあるが、玲音が「【考古学者】って言い換えれば【トレジャーハンター】だよな。冒険し放題だよなぁ~。いいかも。世界中を冒険したいよな」と言っているのを聞いて影響を受け、心流された。
その動機を聞いた廉は「悠貴ほど単純な奴は居ないよな?単純と言う部類の中でも純粋でまっすぐな奴と言うことだな。
ただ闇雲に、まっすぐな奴もいるがな」と玲音を見ながら千景と話していた。
純粋な少年は、伊集院の講義を受けるため進学コースに進んだ。
潤は、【宇宙飛行士】の夢は変わっておらずアメリカやロシアに交換留学生となり夢に向かってまっすぐ目指していた。
樹里亜は【ジャーナリストになる】と言い出しテレビのリポーターを目指し、その足がけとしてモデルの仕事を始めていた。
美里も、【デザイナー】を目指し高等科卒業後にパリに留学を目指して勉強を始めた。玲音にフランス語で日常会話が出来るようなるために時間をみては教えて貰うらっている。
廉は、玲音と同じように時宗のサポートするため、経営、経済学、法律などを学ぶ事となった。
時宗は「廉が、遣りたい事が有るのなら出来る限りの協力はするし、玲音の説得もするから、玲音の事は気にせず、廉の好きな遣りたい職業を選んだらどうか?」と提案されたが、廉は、「人それぞれ仕事に対する憧れは有るけど、その憧れが実現する事が必ずしも幸せではないと思う。
自分の幸せは何か?自分のしたい仕事は何かと色々考えて見たけれど、自分の出来る事で大切な人達に喜んで貰えるならそれが自分の幸せだと思うし、それが天職だと思う。
玲音は自分の意志に関係なく櫻グループに必要とされ、それに答えなければならない。多分、おじさんが傍に居ても玲音の性格から考えても自由奔放な玲音をおじさんがいさめるには少し荷が重いと思う。
でも、事故以降ずっとそばに居て玲音の性格や行動や思考を全て知っている俺が玲音を支えてやることで、自惚れかもしれないけど玲音はきちんとあの会社を頑張って支えて行けると思う。
それが俺の役目だと思う。俺達家族みんなが笑って居られるなら、それが自分の天職だと思うんだ」と答えた。
時宗は自分以上にしっかりとした少年の意思に驚き、感動しそれ以上は何も言えなかった。
こうして廉と玲音以外は、バラバラの道を歩きだしていたが、決まり事のように、ずっとあの遺跡には携わっていた。
ライフワークのように。
誰が言い出したかわからないが1年に1回はあの楽園にみんなが集まり一緒に過ごすのが通常化していた。
それは、学校を卒業し、社会人になってもずっと変わらなかった。




