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声無きゼウスと冥府のハデス 〜学園最弱の僕は思考だけで無双する〜  作者: 狐月
【第二部】アガルタ決戦・深淵編 〜神々を屠る死神の爪牙。絶望のコード削除(イレイザー)を、創世の思考で打ち破れ〜

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第24話:【共鳴】―螺旋の神域と、双星の落日―

「バカな……! 家族でも双子でもない二人が、脳波の波長を完全同調シンクロさせるなんて……!?」

「僕たちの【ジェミニ】の並列演算速度が……追いつかれない……!?」


空中回廊に狂い咲く、黄金と紫黒の光。


頼斗の超高速・未来予測思考コード・アポロンの軌道に、葵の絶対的な精神支配波形(H.A.D.E.S.)が寸分の狂いもなく溶け込んでいく。


頼斗が未来を予測し、その予測データに合わせて葵が【ジェミニ】の二重思考の「隙間」へ精神妨害ノイズをピンポイントで滑り込ませる。


[ LINK RATE: 120% - OVERDRIVE ]

[ COMBINED CODE: ZEUS-HADES HARMONY ]


「ルカ、リア……! これがボクたちの……『きずな』だ!!」


「君たちの二重演算の隙……ぜんぶ見えてるよ!」


二人の意識が完全に溶け合い、頼斗の『Z.E.U.S.』のスマホと葵の『ファントム』が同時に極光を放った。


ルカとリアが錯乱したように叫び、最大出力の二重攻撃コードを展開する。


「させるかぁぁッ! 【双星崩落ジェミニ・エンド】!!」


だが――頼斗と葵の同調思考の前には、その攻撃の「成立までの途中のコード」すらも丸裸だった。


(葵ちゃん、左の演算回路を遮断して!)

(了解! ルカの思考を……黒塗りに遮断カット!)


きぃぃぃん――!


葵の紫黒のノイズがルカの思考伝達をコンマ001秒だけ麻痺させた。

その瞬間、双子の完全同調が破綻し、彼らの二重演算システムに致命的な「ズレ」が生じる。


(隙が生まれた……! 未来確定――叩き込む!!)


「思考発動――言葉なき創世コード・ウラノス・プレリュード!!」


[ EXECUTION COMPLETE: 0.000s ]


ドガァァァァァンッ!!


頼斗の無言の概念貫通打と、葵の精神防壁破壊波が一つに融合した黄金と紫黒の巨大な螺旋光線が、空中回廊をまっすぐに貫いた。


【ジェミニ】の二重攻撃は影も形もなく粉砕され、絶大な衝撃波がルカとリアの身体を直接打ちのめす。


「あぁぁぁぁぁっ!?」

「ルカ……っ!!」


パンッ――! という澄んだ音とともに、ルカとリアの耳についていた双子座の神級デバイス【ジェミニ】がショートし、煙を吹き上げて停止した。


吹き飛ばされた二人は激しく床に倒れ込み、呆然と天井を見上げた。


「負けた……僕たちの……完全同調が……」

「二人で一つの脳だった僕たちが……『二人で手をつないだだけの二人』に……負けるなんて……」


肩で息を吐きながら、頼斗と葵はゆっくりと駆け寄った。

頼斗は二人に手を差し伸べ、温かい眼差しを向ける。


「大丈夫……? 怪我はない、ルカ、リア」


「頼斗……」


葵も頼斗の隣に並び、優しく微笑んだ。


「君たちの演算はすごかったよ。でもね……『命令』や『構造』でつながった脳より、互いを信じ合う『心』のつながりの方が、ずっと強いんだよ」


ルカとリアはその手を見つめ、どこかすがすがしい負け顔で苦笑いを浮かべ、差し出された手をとった。


「……参ったよ。小鳥遊頼斗、白波葵」

「君たちのその絆なら……きっと『アヌビス』の闇すら打ち破れるかもしれないね」


こうして【ジェミニ】の激闘を制した頼斗と葵。

しかし、勝利の余韻に浸る暇もなく、空中回廊のネオンが一斉に消灯し、不吉な血のような赤ノイズが夜空を染め上げ始めた。


『プロンプト・ネクロシス』――死神【アヌビス】の影が、ついに二人のすぐそばまで迫っていた。

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