表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
未来世界に戦争する為に召喚されました  作者: 堕天の翼のあさぼらけ
宇宙召喚編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

25/215

第25話 多次元空間を使った戦闘

 これは西暦9980年のはるか未来のお話。

 星間レースに優勝したブルレア連邦に、レドリア合衆国が挑戦状を叩きつけてきた。

 恒星系の開発権を取られてしまった腹いせに、ブルレアのシリウス構想の全容をあばきたかったのだ。

 マイとマインが挑むのは、レドリアでも最強の地位にいる、ゴンゴル三姉妹。

 無敵とも思われるゴンゴル三姉妹だが、撃ち破る手段はあった。

 それは、先の星間レースで激突王ダントッパが見せた、ブレイブである。


 ブレイブ。

 先の星間レースにおいて、ジョーは色々な機材を揃えてブレイブの解析に臨んだ。

 激突王の使うブレイブ。

 それは言い伝えだけで、ブルレアには記録はなかった。

 ジョーも色々仮説を立ててはいたが、どれも確証は得られない。

 それが実証出来る機会が訪れたのだ。

 ジョーはこの星間レース、マイの活躍よりもむしろ、こちらの期待の方が大きかった。


 そのブレイブの解析結果をふまえた上で、ジョーは言った。

「ブレイブの再現は可能。だが、お勧めはしない。」


 ブレイブには、幾つかの弱点があった。

 それも、致命的な弱点が。

 ブレイブは、ブレイブでしか破れない。

 つまり、相手もブレイブを使うなら、その時点で必勝ではなくなる。

 そして、ブレイブは戦闘継続時間が、あまりにも短すぎた。

 連戦は、まず不可能。もって二連戦だ。

 それをふまえると、なぜ先の星間レースに参戦したのかが、不思議だ。

 レドリアを葬れば、それでよかったとしか、思えない。

 そう、レドリアに優勝させなければ、自分達は負けても良かった。

 だが、ダントッパは、エネルギー回復装置を持ち込んでいた。

 宇宙空間に存在するダークマターを取り込み、機体エネルギーに変換する。

 人が大気中から酸素を取り込み、活力に換えるのと同じ原理だ。

 つまりダントッパも、優勝は諦めてはいなかった。

 だが、結果はわずかにおよばなかった。


 ブレイブの継続時間の短さの証明として、ジョーは星間レース中の、ダントッパの機体の遍歴を、投影装置に映し出した。

 まずは、スタート直前の映像。

 小型のコアシャトルと、小さな球体ふたつ。色は紫と緑の小さな球体型の伴機だった。

 そして、ゴンゴル三姉妹との対戦時。

 ダントッパの機体は、四足獣に姿を変えていた。

 牛のような角のあるその四足獣は、顔がドラゴンだった。

 二機の伴機は四足獣の背中に合体し、緑と紫の光を放つ。

 臨戦体勢に入ったゴンゴル三姉妹は散開するが、そこへ四足獣の咆哮。

 ゴンゴル三姉妹は、何かに吸い寄せられるように、一箇所に集まる。四足獣の突進する軌道の先に。

 四足獣はそのまま突進し、ゴンゴル三姉妹は爆散した。

「激突王。」

 誰かがそう呟いた。

 そう、これがまさに、激突王の由縁だった。


 次に、ケイとの対戦時。

 四足獣だった機体は、下半身は馬、上半身は人の半人半馬、ケンタルウスに姿を変えていた。

 ケンタルウスの顔はドラゴンで、弓を持っていた。

 二機の伴機の姿は見えなかった。

 苦戦するケイ。

 どこからか紫の伴機が出現し、ケンタルウスの背中に合体する。

 ケンタルウスの突進に、ケイはなす術がなかった。


 そして最後は、マイとの対戦時。

 ダントッパの機体はコアシャトルだった。

 この時も伴機二機は見えないが、存在はしていた。

 手のひらに収まるくらい小さくなった伴機。

 ケイとの対戦から、その可能性を考慮して、米粒大でも拾えるレーダーに切り替えて撮影したのだった。


 ブレイブの弱点のひとつは、連戦不可能な継続時間の短さ。

 それをダントッパは自機の形状を変化させる事で補った。

 エネルギー回復装置にまで頼って。

 ブレイブ使いと言われるダントッパでさえ、こうなのだ。

 素人が付け焼き刃でどうにか出来る代物ではない。


 そして、激突王の仕組みはこうだった。

 ダントッパは、他次元空間を利用していた。

 世界には、無数の次元空間が存在する。

 ワープに使用する超空間にも支流は存在する。

 おおまかな支流は知られていても、知られていない支流も存在する。

 他次元空間も、そうだ。

 ダントッパは、その知られていない他次元空間を利用する。

 今いる次元空間に存在する物体が、同時に存在する次元空間も存在する。

 その他次元空間で物体に何かすれば、この次元空間の物体にも影響を与える。

 ダントッパが攻撃する時、他次元空間において相手とダントッパは、トンネル空間に包まれる。

 相手は、このトンネルから抜け出る事が出来ない。

 その影響は、実在の次元空間にも現れる。

 狙われた相手は身動きとれないし、横から攻撃を加えても、トンネル内のダントッパには当たらない。

 そしてダブルブレイブ時、そのトンネルは、その場に存在する全ての相手へとのびる。

 このトンネルは、出来た瞬間に固定される物ではない。

 ダントッパの機体を起点にしている。

 つまり、ダントッパはいつでも任意の相手に激突する事が出来る。


 ゴンゴル三姉妹に勝ったブレイブ。

 それは多次元空間を利用したものだった。

 となると当然、ゴンゴル三姉妹にはもう、通用しないのではとの疑問が浮かぶ。

 ゴンゴル三姉妹のステルスも、物体が同時に存在する多次元空間に作用しているからだ。

 先の敗北から、何かを得てるかもしれない。

 だが、ジョーはその可能性は無いと言い切る。

 なぜなら、ゴンゴル三姉妹のステルスは、可能性のある全ての多次元空間を網羅してると思ってるからだ。

 ブレイブに使う他次元空間は、あまた存在する多次元空間の法則性を理解した先に、存在する。

 この法則性が分からない限り、ブレイブの次元空間にはたどり着けない。

 だが、多用すれば、いずれ気づく。


 気づかれる前に、決着をつけなければならない。

 ゴンゴル三姉妹戦をブレイブで勝ち取るには、短期決戦で勝ち取らなければならない。

 決戦の回数を重ねれば、その分、対策される可能性が増す事になる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ