↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
路地裏のウィーニー  作者: みゃーじま
第五章 アウトローのアウトロー
PR
96/112

第86話 悪魔の流儀 〜Street Rule 神も森もNo Exception この戦争の主催者は Devils Nation〜

「セラ!!」


飛び出そうとしたウィーニーの襟をジェシーが掴んだ。


「こら、てめえ。何してる?」


「え、いや。行くんじゃ......?」


ジェシーは、ウィーニーを放り投げた。


「ぐわっ!」


転がるウィーニーをシャクールが受け止めた。


ジェシーは、ケタケタと笑った。


「ばぁかが。喧嘩の前は、ラップだろうが」


ジェシーの足元から、真紅のオーラが立ち上がる。


デビルズの背後。

その空だけが、赤く染まる。


──悪魔が、空気を支配した。


「喧嘩。ラップ。遊びじゃねえぞ、ゴミどもめ」


ジェシーは大きく息を吸い込んだ。


そして──


「オラアアアアァァァァァ!!」


戦場に響き渡る悪魔の咆哮。


剣を振り上げたシルヴァーナが。

膝をついたセラ、拘束されたソルセリオンが。


戦場にいる全員が、丘の上を見上げた。


神も。森も。帝国兵も。


その咆哮に、剣を止めた。


「よっしゃぁ、フリーーーークス!!ビートだ、馬鹿野郎がぁ!!鳴らせええぇぇ!!」


ドンッ!


ドンッ!ドンッ!


悪魔のビートが、空気を震わせた。


突如現れた悪魔に、戦場の誰もが動けずにいた。


セラは震える唇でつぶやいた。


「悪魔......」


ドンッ!ドンッ!ドンッ!


ジェシーが一歩前に出た。


「Yo 行くぜ、オラァ!」


────────────────────

てめえら こら ふざけたことしてんな オイ

獣が こら 誰に黙って喧嘩してんだ オイ

おすわり、伏せして ハウスに帰れ

神が こら てめえらゴキブリ如きが偉そうに 

また能書き垂れてんのか 洒落せえ


ジェシー様が 教えとくぞ 雑魚どもが

悪魔より 悪いやつは許さねえ 

それがストリートデビルズの信条

デビルズの許可なく喧嘩は許さねえ 今生

命よこせ ゴールドよこせ 名前よこせ

壊していいのも 潰していいのも 

ディスっていいのも オレらデビルズのみ 


まあ、でも、この信条、忘れてもいいぜ 上等

どうせここでお前らは ぐちゃぐちゃにぶっつぶれて 地面に染み込むだけだからなぁ

────────────────────


ウィーニーが、シャクールを見上げて言った。


「ねえ、シャクール。......ジェシーって、アウトローって言うより......」


シャクールは、頭を掻いた。


「ああ、狂ったヤクザだ」


────────────────────

てめえらのその、ドタマは今からぶっつぶれる

少ねえBrain 飛び出る Miso Soup

口から飛び出る 汚ねえOrgan

味気のねえMeat

食材にも 話題にもならねえ てめえらの生き様


だから 死ね

震えて 泣いて 安心して死ね

ストリート 歩いていいのは オレ達だけ

今日からこの戦争の主催者は──デビルズだ

────────────────────


悪魔達が全員、赤に染まった。


戦場が、静まり返った。


「祭りだああああああぁぁぁぁぁ!!」


ジェシーが飛び出した。


赤い閃光が駆け抜ける。

人間、神、獣も。

区別なく宙を舞った。


全員の刃が、悪魔に向いた。


セラは、その光景を見ていた。

敵も味方も関係なく暴れている悪魔の姿を。


「ジ、ジェシー!!違っ!!」


ウィーニーは、必死にジェシーを追った。


ロベルトが、舌打ちした。


「チッ、もう止められねえぞぉ」


シャクールは、手の上に炎を浮かべ、ロベルトを追った。


「クレイジーだ......。クレイジー過ぎる......」


迫るジェシーに、エターナルのスピアマンが、長槍を構えた。


しかし、ジェシーはすでに頭上にいた。


ズゴォォンッ!!


脳天に突き刺さる赤い拳。


ジェシーは、倒れたスピアマンを無理矢理起こした。


「ボスは、どれだ、こらあ!」


背後に風を切る音。


帝国兵が、刀を振った。


目の前から、ジェシーの姿が消える。


と、同時に、背後から背中に赤が突き刺さる。

ゆっくり倒れる帝国兵を見下ろしたジェシー。


「弱えなぁ、ボスは、どこだぁ?」


今度は、獣がジェシーに向かって飛んだ。


森の槍がジェシーの頬を掠める。


「犬は──ハウスだぁ!!」


ジェシーは、そのままウサギを掴んで放り投げた。


「そいつは、ウサギだ、ジェシー」


思わずシャクールが、突っ込んだ。


「あ?」


「ジェシー、ダメだ!!」


叫んでも、止まらない。


ウィーニーは、ジェシーの懐に飛び込んだ。


ドンッ!


地面を転がった二人。


「ジェシー!違う!!敵は、アイツらだ!」


ウィーニーは、エターナルの兵を指差した。


「あ?最初から言えやぁ!」


ジェシーは、立ち上がると神の軍隊に拳を向けた。


シャクールは頭を掻いた。


「意外と、素直かよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。