第61話 デビルズコード 〜骨より臭え ゴキブリの理論 これから始まるライオット 変わらねえオレらのコード 踏まさねえ ここはオレ達のストリート〜
クラブ666、最深部。
玉座に座るキングデヴィンは、鼻をピクッと動かした。
「くせえ」
マイクは、視線だけをデヴィンに向けた。
「マイキー。くせえぞ。骨よりくせえ」
「ああ……」
トン。トン。
マニーが指でテーブルを叩いた。
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喧嘩の邪魔すんな 気取り野郎
だっせえべべ着て 何しに来たよ
この落とし前 きっちり落とすぞ
白い旗に刻んでやる デビルズコード
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オスカーが、天井を見上げて呟いた。
「それより……」
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きたぞ綺麗事のオンパレード
責任取らねえ勝手な野郎と
これから始まるライオット
これから起きるヒュージインパクト──
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フロイドが、湾曲した角を撫でながら続けた。
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気取り野郎ども 勘違いしてCame Out
いいぜ溶かしてやるわそのゴールド
6万戦、7万戦 エターナル?
いいぜ 永遠にやってやるこのファイト
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テレンスが、サングラスを頭にかけて、ニヤリ笑った。
「ハハ。そうだな」
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オレらはデビルズ 何が来ようと譲らねえ
初めからそのルート 二千年越し
返すオレらが刻むこのビート
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ジェシーがケタケタと笑った。
「ハハハハ! おい デヴィン!」
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次はオレにやらせろ そのダイス チート
次はオレだ! あの白いゴキブリども
グチャグチャに踏み潰して
骨ごと砕いて ヘルエナのフード!
ダイス振れ! 今すぐ振れ! オレの目を出せ!
待たせすぎだぜ オレ様のデザート!
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マイクは頭を抱えた。
「……ジェシー」
デヴィンはコーンローをゆっくりと撫でて言った。
「まだだ」
ジェシーの笑いが、ぴたりと止まる。
デヴィンは、指先でダイスを転がした。
「胡散くせえ祈りを被った臆病な詐欺師だ」
赤い目が、暗闇の奥で細くなる。
「聞こえのいい言葉で騙し、光で目を眩ませ、刺し殺す。汚ねえ、汚ねえ詐欺師だ」
トップ6が息を呑んだ。
「詐欺師に世界は奪えねえ。詐欺師に世界は変えられねえ」
ダイスが、コツンと止まった。
「世界は、奴らの庭じゃねえ」
デヴィンは、低く笑った。
「ここは、デビルズのストリートだ」
その頃。
クラブ666がある13番街の港街。
「よっしゃ! 今日も気合い入れろよ!」
シャクールは部下達に指示を出すと、水平線に沈む夕日を見送った。
「神の軍隊アンセムボーンエターナル、か。……へ、舐めんじゃねぇ。オレ達は、ストリートデビルズだ」
「そういうこったぁ、シャクール」
背後の声に振り返ったシャクール。
そこにはカクテルグラスを傾けるロベルトが立っていた。
「ロベルト……」
「ようやく楽しくなってきたじゃねえかぁ。神が出てきたってことは、"底"の野郎どもも黙っちゃいねえぞぉ、なぁ」
「底の……野郎?」
ドンッ!
ロベルトは、地面を踏みつけた。
「地獄、だぁ」
「地獄……魔族が? でも、どうして──」
ロベルトは、遮るように言った。
「忘れたかぁ? オレ達デビルズは、地獄からみりゃあ"外れもん"だぁ」
「あ、ああ」
「外れもんが、神と戦争を起こすとなりゃ、地獄は見過ごせなくなるわなぁ。アイツらは──オレ達を同胞、いや、手下だと思ってるからなぁ」
シャクールは、地面を見た。
「手下……。つまり、手下のオレたちが勝手な戦争を起こす事を許さないってことか?」
ロベルトは、それに答えず背を向け、フラフラと歩き出した。
「魔王。強えぞぉ」
「魔王……ダマト──」
ゴゴッ。
地面が、僅かに揺れた。
「ハハ。お怒りだぁ。ところで、あのガキは、どこ行ったぁ?」
「ウィーニー?」
ロベルトは、独り言のように呟いた。
「フン、アイツがキーか。気張れやぁ、ガキィ」
「……そう言えば、さっきいなかったな。どこ行ったんだ、アイツ?」




