↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
路地裏のウィーニー  作者: みゃーじま
第二章 ストリートデビルズ
PR
45/112

第41話 収束点 〜街ごと静止 崩れた構図 全ての戦線 ひとつに収束〜

 五番街。


 ドレッドワームが頭を持ち上げた。


 その時。


ギィィ……。


 止まった。


ガシャーンッ!


 ドレッドワームが横たわる。


 ファルコン少佐は、その場に立ち尽くした。


「止まった……。何が起きたんだ……」


 ヴァンガードの一人が駆け寄る。


「少佐! 他のメカどもも完全に停止しています! 一体、何が……」


「壱番街から無線です! 同様に、全てのメカが停止しているようです!」


 ファルコン少佐は、首を振った。


「わからん……。ひとまず……助かった、ということか」


 同じ頃、13番街。


 迫り来るメカの大群。


 ブレードレイダーが、デヴィンに向かって飛び上がった。


 マイクが振り返る。


「しまった!!」


 肘当てに置いたデヴィンの手が、ゆっくりと握られる。


 その時──


ドンッ!


 ブレードレイダーは、デヴィンの足元に落ちた。


 デビルズ達は辺りを見渡す。


「ガラクタどもが……」


「止まった……」


 デヴィンは、ニヤリと笑った。


「そうか。面白え」


 テレンスが、デヴィンを振り返った。


「やったのか?……あいつら」


 フロイドが拳を解く。


「ああ。そうみたいだ」


 マニーが天を仰いだ。


「フリークスが──」


 ジェシーが笑った。


「ハハハ! やりやがったかぁ!」


 マイクがデヴィンに歩み寄る。


「デヴィン──」


 言いかけたマイクを、デヴィンが遮った。


「マイキー。デビルズは負けねえ」


 そう言うと、デヴィンは拳を突き出した。


 マイクは静かに拳を合わせた。


「ああ。そうだな──ボス」


 ──南の森。


 セラの前を歩くワイザーの足が止まった。


「ワイザー? どうしたの?」


「止まった」


 セラは首を傾げた。


「何が?」


「ほほ。街がじゃ」


「街?」


 ワイザーは、ゆっくりと振り返った。

 木々の間に見える街を眺めて言った。


「そしてまた、動き出す。激しく、のう」


「ウィーニーは……無事かな?」


 ワイザーは笑った。


「ほほ。大丈夫じゃ。またすぐ会える」


 西の遺跡群。


 地上に出た二人を、フリークス達が迎えた。


 シャクールがウィーニーの頭をぐりぐりと押さえる。


「痛いよ、シャクール!」


「うるせえ」


 オスカーが、ロベルトに歩み寄った。


「ロベルト、よくやった」


「……よくやった、かぁ! もうちょっと気の利いた事言えやぁ」


 オスカーは、砕けた鉄塔の残骸を見た。


「ふん。いらんだろ、お前には」


「ああ。いらねえ」


 ロベルトはそう言うと、ウィーニーを見た。


「全部、計算通りってかぁ、オスカー」


 オスカーもウィーニーに視線を移す。


「いや……計算外だ。何もかも」


「ふん。珍しいなぁ、お前が計算外を認めるなんてなぁ」


「感情は、計算できん」


 ロベルトは静かに呟いた。


「でもトドメ刺したのは、あのガキだぁ。ふっ、戦争を持ち込んで、自分で終わらせる……変なガキだぜぇ」


「全くだ」


 落ちかけた夕暮れの光が、アジトに帰るフリークス達を照らした。


 ウィーニーは、空を見上げた。


 セラのことを思った。

 ワイザーのことを思った。


 前に座るシャクールが言った。


「ウィーニー、後で説教だ」


「……うん、わかってる」


 シャクールは前を向いたまま言った。


「よくやった」


 ウィーニーは、空を見上げたまま答えた。


「……うん」


 ──13番街。


 メカの残骸を片付けるデビルズ達。


 デヴィンは、ゆっくりと立ち上がると、目の前に落ちたブレードレイダーを見下ろした。


ガシュッ!


 ブレードレイダーの頭を踏み潰すと、デヴィンは静かに言った。


「ストリートの王は──オレだ」


 その頃、ウィーニーは──まだ空を見ていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。