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#68
「……え?」
思わずつぶやく老人を放置して、テツヤはテーブルの上で陸に上がったタコみたいにでれーんと脱力。
「ナメられねえようにってずっと気張ってたけど、やっぱオイラはあーいうの向いてないッスよ」
どうやら相当無理して強面のキャラを作ってた模様。今のタコ状態とはほぼ別人。
「それにしては、ずいぶんサマになっていましてよ」
中年男と入れ替わるように、ハギが食堂へと入ってきた。
「あ、ハギさん。おかげで助かったッス」
「まったく、王都から戻ってみれば部屋にいらっしゃらないので、探していたら頭の悪い怒鳴り声が聞こえてきたものですから。何事かと思いましたわ」
ハギは呆れ顔で、中年が投げ捨てたサイコロを拾い上げる。床に落ちた拍子に割れたのか、中に仕掛けてあった鉛か何かの金属が露出してる。
中年がちょっとでもそっちに目を向けてたら、イカサマの証拠を押さえられてバタンのキューなとこだった。




