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ドスとエルフと異世界抗争  作者: 汐留ライス
Chapter 3 宿と魔力とサイコロ賭博
67/350

#67

「……」

 テツヤの言い分に、何も言い返せない中年男。バクチで言うところの潮目が変わったってヤツだ。

 視線は定まらずキョロキョロ、額からは汗がダラダラ。主導権争い(マウンティング)に敗れた中年に、もはや反論する力はナッシング。

 そこへテツヤが手を伸ばして、中年の持ってたアイスピックをひったくると、そのままズドンとテーブルの上に突き立てる。

「ひっ」

 椅子から転げ落ちそうになる中年に、テツヤがすごむ。

「雑魚がイキがって、イカサマとかほざいてんじゃねえッス」

「……覚えてやがれ!」

 わかりやすい雑魚の捨てゼリフを残して、中年が逃げ去る。その姿が完全に見えなくなってから、テツヤはテーブルの上に倒れこんだ。

「お、おい、どうした兄ちゃん!?」

 慌てて老人が駆け寄ると、テツヤは歯みがきのチューブを絞るみたいに無理やり声を吐き出した。

「メチャクチャ怖かったッスう」

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