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今回はたまたまカヌレのカードが9だったから、ネリキリのブラフに引っかかって自滅に追いこめた。
けどもしカヌレが10を引いてたら、絶対に勝てるんだから下りるはずもなく、勝負に出られてネリキリは負けてたはずだ。
するとネリキリは、「みんなには内緒だぞ」って声をひそめてから断言した。
「あの勝負で、アイツが10のカードを引くことは絶対になかった」
「どうしてそんなこと言い切れるんスか」
「なぜなら10はここにある」
そう言って、シャツの胸ポケットからカードを1枚取り出す。
「え?」
カードに書かれた数字はどう見ても10。
「ど、どゆことッスか!?」
「シーッ、声が大きい」
思わず叫んだテツヤの口に、つまみのナッツを押しこんで黙らせるネリキリ。
「もごもご」
「アイツがハンマーを出してる隙に、こっそり抜いといた」
「もごもごもご」
口の中のナッツを全部飲み込んでから、テツヤがつぶやく。
「こっそりって、オイラたちも見てたのに」
「見られててもバレないのが技術ってもんだ」
つまりカヌレは、技術でもネリキリに負けてたってことになる。




