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ドスとエルフと異世界抗争  作者: 汐留ライス
Chapter 11 骨と薬とマネーゲーム
193/350

#193

「そんな、そんなのって……」

 場に置かれた1のカードを呆然と見つめて、カヌレがつぶやく。

 その正面で、ネリキリは銀貨の山をせっせと自分の方に運びながら答える。

「運だけなら、完全にアンタが勝っとった。だが、運だけじゃないのがバクチってもんだ」

「……」

 もしカヌレが腕を折られる恐怖に勝って勝負に出てたら、その銀貨は全部彼のものになってた。

「つまりアンタは、実力で負けたっちゅうことだ」

「!」

 心の折れる音が聞こえるなんてベタな例えはしないけど、それでもテツヤはカヌレの心が折れる瞬間を見たような気がした。

「……」

 完全にハートがブロークンしたカヌレは、それ以上勝負を続けられるはずもナッシング。

 そのままトボトボと店を出る。賭場はいつだって敗者に冷たい。

 そして一仕事終えたネリキリがバーカウンターで休んでるところで、テツヤがこっそり尋ねた。

「けどおかしいッスよ」

「何がだ?」

「もしカヌレが10を引いてたら、どうするつもりだったんスか」

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