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ドスとエルフと異世界抗争  作者: 汐留ライス
Chapter 11 骨と薬とマネーゲーム
192/350

#192

「……」

 カヌレは考える。

 勝負するか下りるか。

 もし勝てば、賭場の売り上げを全部巻き上げて、ネリキリの両腕を折れる。

 けど、もし負ければ。

「……」

 両手は細かくプルプル震えて、額からは尋常じゃない汗がダラダラ垂れ落ちる。カヌレのこの状態だけ見たら、みんな深刻な病だって思うに違いない。

 カヌレは考えて考えてさらに考えて、結論を出した。

「……下りる」

 そう告げて、9のカードを放り投げる。

「いいのか、勝負しなくて? ここで下りたら、掛け金は戻らないぞ?」

 ネリキリに挑発されても、カヌレの決心は揺るがない。

「まだラックポーションの効果は続いてる。1回くらい負けても巻き返せる」

(今回はたまたまアイツの方に10が行ったけど、勝負を続けたらこっちに10が来る方が多くなる)

「そうかい。ワシのはこれだ」

 ネリキリが開いたカードは。

「1だと!?」

 カヌレが叫ぶ。

 言う通り、ネリキリのカードは1。

 絶対負けるカードで勝負に出るのもおかしいし、しかもその勝負に両腕の骨を賭けるなんて、どうかしてるとしか思えない。

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