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#192
「……」
カヌレは考える。
勝負するか下りるか。
もし勝てば、賭場の売り上げを全部巻き上げて、ネリキリの両腕を折れる。
けど、もし負ければ。
「……」
両手は細かくプルプル震えて、額からは尋常じゃない汗がダラダラ垂れ落ちる。カヌレのこの状態だけ見たら、みんな深刻な病だって思うに違いない。
カヌレは考えて考えてさらに考えて、結論を出した。
「……下りる」
そう告げて、9のカードを放り投げる。
「いいのか、勝負しなくて? ここで下りたら、掛け金は戻らないぞ?」
ネリキリに挑発されても、カヌレの決心は揺るがない。
「まだラックポーションの効果は続いてる。1回くらい負けても巻き返せる」
(今回はたまたまアイツの方に10が行ったけど、勝負を続けたらこっちに10が来る方が多くなる)
「そうかい。ワシのはこれだ」
ネリキリが開いたカードは。
「1だと!?」
カヌレが叫ぶ。
言う通り、ネリキリのカードは1。
絶対負けるカードで勝負に出るのもおかしいし、しかもその勝負に両腕の骨を賭けるなんて、どうかしてるとしか思えない。




