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#105
「はわわわわわわわ、悪霊退散、六根清じょおおおおお!」
恐怖のあまり錯乱したハギがぶん投げる塩をひょいひょいかわしながら、メガネ少女はプンスカ訴える。
「ンモー、わたしは悪霊じゃないですよう。どこにでもいる、ごく普通のゴーストですよう」
塩をよける度にスカートがひらひら揺れる。丈が長いんで、下から覗いても中は見えない安心設計。
「ゴースト……?」
「はい。フィナンシェといいますう。よろしくお願いですう」
上空でぺこりと頭を下げる。口調は子供っぽいけど、育ちのよさが伝わってくる。
「わたしは元々この屋敷に住んでいたんですけどお、50年くらい前に病気で死んだんですねえ。その時まだ13歳でえ、そのまま死んじゃうのがすごく寂しくてえ、それで気が付いたらゴーストになっていたんですよう」
「滅殺しますうううう!」
ハギがえげつなく凶悪そうな呪文を詠唱しだしたので、その後頭部にテツヤがチョップして止める。
「だから屋敷を壊しちゃダメッス」
「全部は壊しませんから! 先っちょだけ、先っちょだけ!」
「……どこが先っちょなんスか」
もはや意味がわからない。




