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#100
「どゆことッスか!? ちゃんと説明してほしいッスよ!」
階段の上にいる地主を見上げて、テツヤが叫ぶ。
するとさっきまでイヒイヒ笑ってた地主が、表情を一変させてぶちキレてる。
「ちいっ、ガキどもとジジイだと思って油断した。こうなったら数で押し切れ!」
それを聞いて、ラスクが鉄パイプを手にうなずく。
「なるほど、そういうことか」
「どゆことッスか?」
まだ事態を把握してないテツヤに、ラスクが説明する。
「あの地主は、この屋敷を売っては買ったヤツを殺して取り返してたんだ。そうすれば何度でも売れるから、ずっと金が入ってくる」
「幽霊屋敷のウワサが立っとれば周りも深く疑わんし、なかなか上手いこと考えよったのう」
ネリキリも感心してるけど、今はそれどころじゃない。
何しろ相手は武装して殺気立った連中。このままじゃ地主の思惑通りに全滅しかねない。
「ハギさん!」
「任せてください!」
テツヤの叫びに、ハギが即答。
「オバケでなければ怖くありません! 全員すりつぶしてから森にバラ撒いて、小動物のエサにしてやります!」
(やっぱハギさんが一番こえーッス)




