第五話 伝説の竜《ドラゴン》
光の眩しさに、その場にいる全員が目を瞑り顔を歪める。
──光が徐々に弱まっていき、ゆっくりと目を開けると──
──ヘレナの背後には、白く光り輝く竜がいた……。
『──我を呼んだか……?』
神竜の姿に、皆はただ目を見開いているだけだった。竜たちもこの光景が信じられないようで、神竜に見入っている。
「……あなたが……私の竜……?」
ヘレナは神竜に確かめるようにそう問い掛けた。
『──あぁそうだ。契約したのを忘れたか……?』
『『『『『──!!!』』』』』
神竜の言葉に、竜たちは更に目を見開く。
『──嘘でしょ……? 伝説の竜と契約なんて……』
『──まさかとは思っていたが、本当に神竜と契約していたとは……』
『……信じられない……。あの伝説の竜が実在して、それに人間と契約したなんて──……』
『──わぁ……本物だぁ……。本当にいたんだ……。伝説の……白く、光り輝く竜……』
『──おいおい……伝説の竜と契約かよ──……』
竜たちは口々にそう言い、驚きの感情を露わにする。
彼らの反応を見て不思議に思ったフローナはアーデントに問い掛けた。
「……ねぇアーデント? あの竜って、そんなにすごいの……? 確かに白くて綺麗だけど──……」
するとアーデントは神竜の姿を見つめながら話し始める。
──伝説の竜の話を──……
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──白く光り輝く竜──
──神竜〖effulgent dragon〗──
白い翼に白い鱗、そして未来を見ることができる黄金の眼をもつといわれ、その声は、邪心を払い、全ての者を光に導き救い出すとされる、透き通るように綺麗な声音だという。
その竜の存在は神に等しく、絶対的な力をもつ。
神竜は、全ての世界を作り出し、そして司ることができるとされ、その力のあまりの強さに、人は、自らの欲望のためにその力を手に入れようとしそして世界を我が物にしようと考えるため、人間とは契約をしなかったという。
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『──そんな伝説をもつ竜よ……』
アーデントは神竜の伝説について、フローナに簡単に説明するとそっとつぶやいた。
『──その伝説の竜が、今私たちの目の前にいる──……』
他の皆も自分の竜から伝説の竜の話を聞き、神竜とヘレナを交互に見る。
『──まさかそこまで知られているとは、思わなかったな』
神竜は少し笑いながらそう言った……。




