表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/11

第九夜 お姉さんは少年の脚に夢中なのよ!(前編)

 私は、小清水里見。大学三年生。


 以前、教育実習で行った小学校で担当したクラスの児童にとても気に入られてしまった。

 つい我慢できなくて誰もいない教室で「おもらし」をしているところを、一人の児童に目撃されてしまったのだ。


 彼の名は「篠宮継宣(しのみやつぐのぶ)」。


 学校では「篠宮くん」と呼んでいた。

 しかしどうにも好奇心旺盛な彼は、教育実習期間が終わってお別れしたあとも、よく私に会いに来た。

 学校の近所だったからというのもあるだろうけど、なぜかよく私のアパートに遊びにくるようになった。


 なぜか……じゃないよね。おもらしだよね。


 そう、休日になると時々私のアパートに来ては「つぐくん」と一緒に風呂場で「着衣したままおもらし」を繰り返す仲になっていた。



 そんなある日のこと。つぐくんからこんなお願いをされた。



「今度、クラスの仲の良い男女四人で、隣の町の海水浴場に遊びに行くことになったんだけど、子どもだけではあぶないから駄目って親に反対されちゃってね」


「ふーん、つぐくんの親は過保護なのねえ。いいじゃない海水浴くらいねぇ」


「それでね、小清水先生。お願いがあるんだけど、今度の土曜日、海水浴に一緒に来て欲しいんだ。大学生の先生が一緒ならうちの親も許してくれそうだし」


「えぇ……私、そういう外で遊ぶの苦手なんだけどなあ。それに水着を着るのが恥ずかしい……それと! 二人でいる時は、『さとみお姉ちゃん』って呼んでって言ってるでしょ!」


「ごめん……えっ! さとみお姉ちゃんの水着!! 見たい! 見たい見たい見たい!」


「もー、私の水着姿なんて見てもつまらないわよ?」


「やだなあさとみお姉ちゃん! 物陰に隠れて水着で『おもらし』でしょう! ねえ、行こうよぉ」


「しょうがないわねえ。じゃあ、行きますか。でも、『おもらし』は、なしよ? 他の子に私たちの秘密がバレてしまうから」



「うん、わかった。じゃあ、今日の『おもらし』は、水着を着て……」



 すっかりおもらしにハマったつぐくんを、もはや気弱な私には止めることが出来ないのであった。

 やめなきゃって思えば思うほど、開放した時の気持ちよさが忘れられない。ジョロジョロジョロ……。


   *


 ――その週の土曜日、バスで一時間


 隣町とはいえ、海水浴場までは結構時間がかかった。


 さすがに小学六年生は、元気ね。


 バスの中でずっとはしゃぎっぱなし。私はあまり騒がしいのは好きではないので結構つらい……。


 それはそれとして、最近は小学生でも短パンで出歩かない。

 ダルダルのハーパンやスウェットだ。


 どうしたことだ。


 少年といったらピチピチの半ズボンで、そこからスラリと伸びる細い太もも。

 骨ばったヒザに絆創膏。

 さらに視線を落とすとツルツルのふくらはぎが眩しく光ってたものだ。

 それでいてアップはキチッとYシャツにネクタイというアンバランスさ。


 こうでなくっちゃ。

 あー正太郎くぅぅん。


 それを楽しみに小学生男女四人の休日の海水浴なんて面倒くさいものに保護者として同行したというのに。


「つぐくん、何その格好は? まるで田舎のヤンキーみたいじゃない。なんで上下アズキ色の芋ジャージなわけ? それが許されるのは女子中学生までよ?」


「小清水先生、何を言ってるんですか。今どきの小学生男子は半ズボン? なんて履きませんよ」


「そうそう、先生。今はこの芋ジャージが逆に新鮮なんだよね。なんかスウェットとかって不良みたいってお母さんがキレて、そういうのは買ってくれないんだよねえ」


「ちょ、ゆうくんまで……。私のお楽しみタイムがぁ」


「先生、心の声が漏れてますよ」

「きゃっ、漏れてる?」

「違う違う、小清水先生。声です、声」

「あっ……」


 私ったら、なにを動揺しているのやら。あぶないあぶない。つぐくんさんきゅっ!


「それにしても君たちまで……女の子なのに、みんなそろって芋ジャージとは……まさかその中は体操着……」


「先生、そんなわけないじゃないですかっ! 中は水着ですよっ。ほらっ!」


 パカーン! 二人の女子は、芋ジャージの前を開け、ズボンをずり下げて水着を見せびらかしてきた。


 おやおや、つぐくんと、友達のゆうくん、目線がエッチぃぃ。


「……なんでスクール水着なの……ありえなくない? もっと可愛いのとかあるでしょう?」


「先生わかってないなあ。スクール水着が似合うのは子どものうちだけ! 今のうちに着れるだけこれを着るの! それに需要があるんだからぁ」


 需要とか言っちゃってるよ、このJS。

 たくましいなぁ。


 でもせっかく可愛い子たちなのにもったいない。


 この子たちは、以前教育実習で担当したクラスの子で、つぐくんとゆうくんのガールフレンド。


 いや本人たちはボーイ・アンド・ガールというか、仲のいいただの友だちといってるけど。


 男女で海に遊びにくる仲って、ちょっと親密じゃない? それとも私が奥手なだけ? うーん。


 鏡山雫(かがみやましずく)ちゃん、眼鏡をかけたきれいな黒髪が背中まで伸びててとても大人びている。背もつぐくんより少し高い。

 この年頃の子たちは女子の方が大きいのよね。


 もう一人が、ちょっと小柄で大人しそうな子で、名前を佐竹優子(さたけゆうこ)ちゃん。

 ゆうこだなんて、名前が性格を表している感がすごい。

 優しそうな子。

 ちょっと癖っ毛で毛先がクネクネしてるけど、そこがまた可愛いのよね。


 ああ、男の子も、女の子も、こんなに可愛いのになぜ、芋ジャージなのか。


          ―― 中編へ つづく ――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ