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『迷子』

 メリアールさんは結局断固として会話の内容を教えてくれなかった

 俺は内容を聞くのを諦めてネリアさんを探す事にした

 とりあえず屋敷の中を一通り探索したがネリアさんは何処にもいなかったので、外出した可能性が高いことがわかった

 俺は探索する中でこの屋敷の不思議な点に気付いた

 それはこの屋敷の造りである

 何故ならば、普通の家には何処かしらに玄関や勝手口がある筈なのにこの屋敷には何処にもない、しかもロイスの寝室を除いてこの屋敷には窓が1つもないのだ

 もっと可笑しいところがある

 この屋敷は俺が歩いた距離から察するに野球やサッカーの競技場並みの大きさがある、しかし屋敷にいる人はメリアールさんと道を案内してくれたメイドの人しか姿を見ていなかった、余りにも少人数過ぎる

 俺は今メリアールさんに出口を教えてもらう為一回メリアールさんのいた場所まで戻っている


 …


 …


 …可笑しい

 来た道を戻っているはずなのにいくら歩いても歩いても目的地につかない

 ……完全に迷子になったらしい


 …


 …


 俺は内心とても焦っている

 屋敷の出口が見つからないからだ

 外に出ないとネリアさんを探すことも出来ないし、出口をメリアールさんに聞けば良いのだが実は自分は今何処にいるかすらわからない、人の姿が見つからないので不安もどんどん高まる


「…うぅ……うぅ………ぐす………うあぁぁぁぁぁぁぁあぁんぁ」


 焦りと淋しさからか俺の目元は次第に潤んでいってしまい、その場に伏せて号泣してしまった

 体が幼くなってしまった所為なのか感情が出やすくなってしまった様だった


「…ぐす」


 時間でいうと20分ぐらい泣いてしまった、ある程度泣いたので気分がスッキリした。泣いていたせいか頭がぼ~としていると遠くの方から何か音が聞こえてきた

 耳を澄ませてみると、足音が聞こえてきた


「あれっ?さっきのお嬢ちゃんじゃないですかぁ」


  顔を上げるとさっき道案内をしてくれたメイドさんがいた


「えっなに!!ぐぇっ」


 俺は感極まってメイドさんに思いっきり抱きついてしまった

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