『疑念』
俺はメイドの人にこれまでの経緯を話した
「イタタタ…成る程、ネリア様を探している結果、迷子になっていたわけですね?」
彼女はお腹をさすりながら訪ねてきた
俺は顔をほんのり赤らめながら彼女の言葉に頷いた、泣いた所為で目の周りは赤く腫れ目は充血していた。また俺はそれとは別の理由で顔を赤らめている。何故かと言うとこんな歳(中身19歳)になって迷子になり、しかもそれが理由で号泣してしまったからである
「まぁ、この屋敷は他の屋敷とはだいぶ変わってるいるから迷子になるのは仕方ありませんよっ」
彼女は俺が落ち込んでいる事に気付き急いでフォローする
「うぅっ、はい…」
しかし今の自分にはそれはキズに塩を塗る行為でしかない
「この屋敷を出るには先ず転移の呪文の描かれた魔方陣を見つけて、その魔方陣の上に立ち魔力を注入する事により出入りが出来る様になってます。また、事前に魔力をお館様の持っている水晶で登録していない方は出入りは出来ない様になってます」
お館様とはたぶんロイスの事だろう
「つまり私1人では外に出られないってことですか?」
「そういうことになりますね、ですので私と一緒に外に出ましょう」
「いいんですか…?仕事の支障になりませんか?」
「実は先ほど、お館様からお嬢ちゃんの身の回りお世話の命が頂きました、名前を申し遅れましたが私の名前はミーアです、改めましてよろしくお願いしますね」
「あっ、はい、こちらこそよろしくお願いします」
俺は突然の情報に動揺した
何故ロイスはそこまで俺に対して色々してくれるんだろうか?
まず俺は一文無しだ
また、ネリアさんから聞いた話によると盗賊に捕まった女性はこの世界の世間一般では見下される対象の一部であり、そんな存在を匿う物好きは奴隷商か娼婦商の人間くらいである
しかも今の私は娼婦にしても使い物にならないただの子供なのだ
それどころか俺の存在はここに存在するだけで害をもたらす存在なのだ
ロイスはそんな存在を匿い、メイドに世話をさせているのだ
正直なんか裏がありそうだと俺はロイスに対し警戒を強めた




